

ディアウォールの公式棚受けの耐荷重はたった5kgで、文庫本20冊分にも満たない。
ディアウォールとは、若井産業が販売するDIY用のパーツで、市販の2×4(ツーバイフォー)材の上下に装着してバネの力で床と天井を突っ張る仕組みです。壁に穴を一切開けないため、賃貸物件でも原状回復を気にせず本格的な棚が作れることから、収納DIY好きの間で圧倒的な支持を集めています。
まず揃えるべき材料と、それぞれの費用の目安を整理しましょう。
| 材料・道具 | 目安価格 | 購入場所 |
|---|---|---|
| ディアウォール本体(上下1セット) | 約800〜1,000円 | ホームセンター・Amazon |
| 2×4材(6フィート=約182cm) | 約500〜800円/本 | ホームセンター |
| ディアウォール専用棚受け | 約400〜600円/個 | ホームセンター・Amazon |
| 棚板(1×4材または1×8材など) | 約300〜1,000円/本 | ホームセンター |
| 電動ドライバー(レンタル可) | 約1,000〜3,000円 | ホームセンター |
| 水平器 | 約300〜600円 | 100均・ホームセンター |
| メジャー | 約300円〜 | 100均 |
簡単なディスプレイ棚を1セット作る場合、柱用の2×4材とディアウォール本体・棚受け・棚板を合わせて、だいたい4,000〜6,000円ほどで揃えられます。業者に棚取り付けを依頼すると一般的に2万〜5万円かかるのと比べると、圧倒的にコストを抑えられる点が最大の魅力です。これは使えそうです。
2×4材はホームセンターで購入し、その場でカットサービスを利用するのが最もスムーズです。ディアウォールの場合、カットサイズは「天井高 − 45mm」が公式推奨値です。天井高が2,400mmなら2,355mmにカットします。ちなみに、カットはホームセンターで1カット50〜100円前後で受け付けてくれる店舗がほとんどです。材料選びが基本です。
2×4材を選ぶ際は、できるだけ反りや捻れが少ないものを現物確認して選ぶことが重要です。ホームセンターの棚に置かれている木材の中には反りがひどいものも混じっており、そのまま使うと棚板が水平に仕上がらなくなります。木材の端を持ち上げて目線で水平を確認する「目視チェック」を必ず行いましょう。
ディアウォール公式サイト(若井産業)|製品の仕様・FAQが確認できる
実際の設置は、慣れれば1〜2時間で完成します。手順が明確なのもディアウォールDIYの魅力です。以下の流れで作業を進めていきましょう。
【STEP1】採寸・設計図を書く
設置場所の天井高・壁幅・棚板の必要サイズをメジャーで正確に計測します。手書きでもよいので、簡単な寸法入りの設計図を作ると材料の無駄買いを防げます。棚板の枚数・位置もこの段階で決めておくと施工がスムーズです。
【STEP2】木材の購入とカット
ホームセンターで2×4材と棚板用の材料を購入します。「天井高 − 45mm」のサイズにカットしてもらいましょう。棚板はカフェ板(厚さ24mm程度)を使うと見た目に厚みが出て高級感が増します。
【STEP3】木材の塗装(任意・強く推奨)
設置前に木材へ塗装を施しておくのがポイントです。設置後に塗装しようとすると養生が難しく、仕上がりが雑になります。ブライワックスやワトコオイルを使うと、安価なSPF材でもアンティーク風の質感に仕上がります。
【STEP4】ディアウォールの取り付けと柱立て
カットした2×4材の上端にディアウォールの上パット、下端に下パットを取り付けます。設置箇所の天井に押し当てながら、下パットを床に置いて柱を立てます。水平器で柱が垂直になっているか確認しながら調整し、斜めになっている場合は上下のパットの位置を微調整します。垂直確認が原則です。
【STEP5】棚受けの取り付けと棚板設置
水平が確認できたら、柱に棚受けをネジ止めします。ネジはディアウォール本体付属のもの、またはホームセンターで揃えるネジを使用します。2本の柱それぞれに同じ高さで棚受けを取り付け、棚板を乗せてネジで固定すれば完成です。
【完成イメージのポイント💡】
- 🔩 2本の柱の間隔は棚板の長さに合わせる(最大120cmまで推奨)
- 📐 棚板を固定する前に必ず水平器で水平確認
- 🪵 棚板の厚さは15mm以上あると荷重に対して安心
IPC DIYLab.|ディアウォールの実際の設置事例と材料リストが詳しい
収納を極めたい人がうっかり見落としがちなのが、耐荷重の「本当の意味」です。つまり数字の読み間違えが問題です。
ディアウォール公式の棚受けを使った場合の耐荷重は、1×4・2×4材用で1枚あたり5kg、1×6・2×6材用で7kgと公式に明記されています。5kgというのは、文庫本なら約18〜20冊、ペットボトル(500ml)なら10本分に相当する重さです。感覚的に「棚1段に本を並べたらすぐ超える」量であることを、まず頭に入れておく必要があります。
一方、棚を両側の柱で挟む構造(棚板を2本の柱の間に渡す形)の場合、柱そのものの耐荷重は同系製品のラブリコ公式データによると柱1本あたり20kgとされています。柱が2本あれば合計40kgまで対応可能な計算になります。つまり、棚受けの選択と使い方で耐荷重が大きく変わるということです。
見逃されがちな重要なリスクが、天井の「下地」の有無です。ほとんどの住宅の天井面は石膏ボードという脆い素材に壁紙を貼っただけの構造で、その裏に木材や鉄骨の下地が走っています。下地のない場所に突っ張ると、荷重がかかった際に石膏ボードが破損し天井に穴が開いてしまう可能性があります。退去時に天井の修繕費用が発生するリスクがあるため、下地センサー(1,000〜3,000円)で事前に下地の位置を確認することを強くおすすめします。
⚠️ 倒壊リスクを高める代表的なNG行為
- 😱 柔らかいクッションフロアや毛足の長いカーペットの上に直接立てる(突っ張り力が弱まる)
- 😱 棚のせり出した部分(柱の前面方向)に重い本をぎっしり並べる
- 😱 和室(天井が浮いているタイプが多く、下地が弱い)に設置する
- 😱 ジョイントパーツで2×4材を継ぎ足す(耐荷重が最大10kg下がる)
- 😱 夏に設置して冬にネジや突っ張り具合を一切確認しない(木材の収縮で緩む)
冬は乾燥で木材が収縮するため、夏に設置したディアウォールは必ず冬に突っ張り具合を点検する必要があります。バネ式のディアウォールはある程度自動で対応してくれますが、それでも緩みが生じることがあります。定期点検が条件です。
99% DIY|ディアウォール・ラブリコの安全な使い方と耐荷重の詳細解説
壁面収納の仕上がりを左右するのは、機能性だけではありません。見た目の完成度が高いほど、部屋全体の印象が引き締まります。収納を極めたい人こそ、インテリアとしての美しさも追求してほしいポイントです。
🎨 塗装で安い木材を一気にプロ仕様に
ホームセンターで販売されている2×4材はSPF材(スプルース・パイン・ファー)という針葉樹で、素のままだと白っぽく安っぽい印象になりがちです。ここに一手間加えることで、おしゃれ度が格段に上がります。
- ブライワックス:木目を生かしたまま着色でき、アンティーク調に仕上がる。ジャコビアン・ラスティックパインが特に人気。スポンジや布で薄く伸ばし、15〜30分乾燥後にたわしでこすって艶を出す。
- ワトコオイル:北欧風のナチュラル仕上げが得意。木材に深く浸透し、しっとりとした質感に。ミディアムウォルナットが定番色。
- 水性塗料(ターナー色彩など):白やグレーに塗れば、男前インテリアやカフェ風インテリアにもなじむ。
塗装は必ず設置前・カット後に行うのが鉄則です。設置後では柱の上下部分が塗りにくく、ムラになりやすいためです。
📦 有孔ボードとの組み合わせが収納効率を劇的に上げる
ディアウォールで立てた2本の柱の間に有孔ボード(ペグボード)を取り付けると、フックやバスケットを自由に配置できる万能収納壁が完成します。有孔ボードの穴のピッチは25mmが標準的で、フックや棚受けパーツが豊富に市販されています。
とくにキッチンやデスク周りへの活用が人気で、調味料・工具・文具など「見せる収納」として機能させることができます。有孔ボードのサイズは600mm×900mmが一般的なホームセンターで手に入る標準サイズで、2本の柱の間に収まりやすい寸法です。
🛠️ デッドスペースを活用するアレンジアイデア
- 🪴 冷蔵庫と壁の隙間(幅20〜30cm)にスリム収納柱を設置
- 📚 リビングの一面をフル活用した本棚+テレビ壁掛けの複合収納
- 👒 玄関に柱1本立てて、帽子・バッグ・鍵を引っかける見せる玄関収納
- 🖥️ デスク横に可動棚付きの作業棚を設置してワークスペースを整理
棚板の横幅を120cm以内に抑えることも忘れずに。これが安全の目安です。
ディアウォールで棚を作ることが目的になってしまうと、完成後に「思ったより使いづらい」という状況に陥りがちです。棚は作った瞬間がゴールではなく、日々の収納動作を最適化するための道具です。
棚の「高さ設計」がストレスを左右する
棚板の位置設定で多くの人が後悔するのは、すべての棚間隔を均等にしてしまうことです。実際の収納物は本・雑貨・家電など高さがバラバラです。使用頻度の高いものを「腰〜目線(約80〜160cm)」の範囲に置けるよう、棚板の高さを用途別に設計することで使い勝手が劇的に変わります。
ディアウォールに棚柱(チャンネルサポートとも呼ばれるレール状の金具)を組み合わせると、棚板の高さを後から自由に変えられる「可動棚」が実現できます。棚柱は1本あたり800〜1,500円程度で、1枚あたりの棚板に棚柱用の棚受けを2個使うのが基本構成です。設置後に収納物が変わっても対応できるため、可動式への変更は一択です。
「見せる収納」と「隠す収納」を混在させる設計
収納を極めたい人がよく陥る失敗は、「全部見せる収納にして雑然と見える」または「全部隠してどこに何があるかわからない」の二極化です。おしゃれで機能的な収納の黄金比は、見せる:隠す=3:7とよく言われます。
ディアウォールの棚では、上部(視線より高い棚)にお気に入りのインテリア雑貨・植物・本を「見せる収納」として飾り、下部にはボックスやバスケットを置いて「隠す収納」にすると、見た目がスッキリしながら取り出しやすい状態を両立できます。ボックスは無印良品のソフトボックスやIKEAのSKUBBなど、サイズが規格化されているものを使うとシンデレラフィットが実現しやすいです。
「稼働率」で棚の使いやすさを評価する視点
完成後に1か月経って棚を見渡したとき、「置いたものをほとんど取り出していない棚段はないか」をチェックしてみてください。取り出し頻度が低い段は位置が悪い(高すぎ・低すぎ)か、収納物のカテゴリ分類が間違っている可能性があります。可動棚であれば棚板の高さを変えるだけで解決できます。これが収納を極めることの本質です。
棚の稼働率を上げるために、設置後2〜4週間での「使いやすさレビュー」を自分でやることが大切です。DIYの場合は後からいくらでも調整できるため、最初から完璧を目指すより「試して改善する」サイクルを楽しんでいきましょう。
なんでもDIY|ディアウォールの耐荷重・天井強度・取り付け注意点の詳細解説

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