

100均のハトメパンチは、握力が平均以下でも失敗すると手にあざができます。
収納情報
「ハトメ」という言葉を初めて聞いた方でも、実はすでに身近なところで目にしているはずです。スニーカーの靴紐を通す金属リング、ブルーシートの四隅についた丸い補強金具、バッグの紐穴に輝く金属縁——それらがすべてハトメです。漢字では「鳩目」と書き、その名の通り鳩の目のように丸いリング状の金属パーツを指します。
ハトメの役割は大きく2つあります。ひとつは、布や紙、革などに開けた穴をほつれや破れから守る補強機能。もうひとつは、リングが光を反射してさりげなく存在感を放つデザインアクセントとしての機能です。この2つが組み合わさることで、収納グッズのDIYがグッと洗練された雰囲気になります。
ハトメには「片面タイプ」と「両面タイプ」の2種類があります。片面タイプはハトメ玉のみで素材の穴に押し込んで固定するシンプルな構造で、コストが低く手軽なのが特徴です。一方、両面タイプは表側のハトメ本体と裏側に取り付ける「座金(ざがね)」という受け金具がセットになっており、表裏どちらから見てもきれいな金属縁に仕上がります。収納ラベルやバッグの紐通し穴など、見た目が重要な用途には両面タイプが断然おすすめです。
ハトメを素材に取り付けるためには「打ち具(ハトメパンチ)」が必要です。大きく分けると、ペンチのように握ってプレスするタイプと、打ち棒とハンマーを使って叩いて固定する打撃タイプの2種類があります。以前は手芸専門店でしか買えなかったこの道具が、現在では110円から揃えられるようになりました。それが収納DIY好きの間で一気に普及した最大の理由です。
| タイプ | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 片面ハトメ | 裏面の仕上がりが粗め、安価 | 紙タグ、ラベル、目立たない裏面 |
| 両面ハトメ | 表裏ともにきれいな仕上がり | バッグ、布小物、見える収納DIY |
両面タイプが仕上がりの基本です。ダイソーでは8mm・10mm・12mmの3サイズが110円で販売されており、内容量も多くコストパフォーマンスに優れています。
ダイソーでハトメ打ち具を探すと、現在主に2種類の工具が見つかります。一つ目が「ハトメパンチ(片面用)」で、価格は220円(税込)。ペンチのようにグリップを握り込んでプレスする方式で、対応穴サイズは7mm、ハトメ玉が6個付属しています。手のひらサイズなので取り回しがよく、紙や薄手の布への取り付けには適しています。ただし、両手でしっかり握らないと均一に圧がかからず、ハトメが歪む原因になります。
もう一つが「打撃型 両面ハトメ 工具セット」(110円・税込)です。こちらはハンマーで叩いて固定するタイプで、適応サイズは10mmと12mmの2種類。打ち棒と打ち皿が付属しており、同じくダイソーで販売している両面ハトメ(10mm・12mm)と組み合わせて使います。打撃タイプは力が垂直に伝わりやすく、仕上がりが安定しやすいという利点があります。これは使えそうです。
収納DIYでダイソーのハトメ打ち具を使うとき、特に役立つのが「ラベルタグ」の作成です。クラフト紙やプラダンを小さくカットし、ハトメで穴を補強してからひもやS字フックを通すだけで、引き出しや収納ボックスに吊り下げる整理ラベルが完成します。10mm以上のハトメサイズを選べば、麻ひもやリボンも余裕を持って通せます。
打撃型の工具を使う際は、硬く平らな作業台の確保が条件です。カーペットの上など柔らかい場所では力が吸収されてしまい、ハトメが最後まで打ち込めないことがあります。作業台の素材は石板や金属板が理想的で、ダイソーで購入できるカッティングマット(厚めのもの)も代用に使えます。
セリアのハトメは、ダイソーに比べてデザイン性が際立つのが最大の特徴です。アンティークゴールド、マットブラック、ローズゴールドといったカラー展開は、インテリアにこだわる収納好きの心をつかんでいます。パッケージも洗練されており、「これが110円?」と思わせるクオリティです。
セリアのハトメを使うと特に映えるのが、革・帆布・厚手のキャンバス地を使ったオープン収納です。たとえば、ヌメ革や帆布でつくったポーチや小物入れにセリアのアンティークゴールドのハトメを入れると、まるでハンドメイド専門店の商品のような仕上がりになります。厚手の素材に使う場合は、事前に目打ちやレザーパンチでしっかりと穴を開けることが前提となります。意外ですね。
キャンドゥのハトメはシンプル設計で、シルバー・ゴールド・ブラックの3色展開。装飾性よりも実用性を重視した設計で、同一価格帯の中では個数がやや多いことがあります(商品・時期により異なります)。毎日使う収納ツール——たとえばキッチンの調味料ラベルや冷蔵庫内の仕切りタグなど——を大量に作るシーンでは、コスパ重視のキャンドゥが重宝します。
注意点として、ハトメに対応できる素材の厚さには限界があります。100均のハトメは一般的に厚さ1〜2mm程度が適正範囲とされており、3mm以上の厚い素材(分厚い皮革やハードなプラスチックなど)に無理に打ち込もうとすると、ハトメが歪んだりきれいに固定できなかったりします。厚さが条件です。素材に合わせて打ち具とハトメを選ぶことが、きれいな仕上がりの大前提です。
| 店舗 | デザイン性 | サイズ展開 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|
| ダイソー | 標準 | 8mm / 10mm / 12mm | 初心者・種類重視 |
| セリア | 高め(アンティーク調) | やや少なめ | おしゃれな仕上がり重視 |
| キャンドゥ | シンプル | 3色展開 | 大量作成・コスパ重視 |
ハトメのサイズ選びは「通す紐やチェーンの太さ」が基準です。一般的な麻ひもや細いリボンなら7〜8mm、結束バンドや太めのロープを通すなら10〜12mm以上を選ぶと通しやすくなります。
参考:ダイソーの打撃型両面ハトメ工具セットの公式製品情報(適応サイズ・使い方の詳細が確認できます)
打撃型 両面ハトメ 工具セット|DAISO公式ネットストア
ハトメがきれいに仕上がらない原因のほとんどは、「穴のサイズが合っていない」か「垂直に力が伝わっていない」の2点に絞られます。この2点を押さえるだけで、仕上がりは大きく変わります。
Step 1:下穴を開ける
まず、ハトメを取り付けたい位置に印をつけます。このとき、素材の端から最低1cm以上離すのが基本です。端に近すぎると取り付け後に素材が破れるリスクがあります。穴のサイズはハトメの「外径」に合わせるのが正解で、少し小さめに開けて徐々に広げる方が失敗を防げます。穴あけには「穴あけポンチ(ハトメ抜き)」とハンマーを使うのが最も安定します。ダイソーの「穴あけポンチ2本セット(2mmと7mm入り)」が110円で購入できます。
キリやハサミでも代用できますが、穴が正円にならないと後でハトメが斜めになりやすい点には注意が必要です。紙素材に対しては、一般的なパンチ(穴あけパンチ)の穴サイズがちょうどハトメの外径と合う場合があり、こちらの方が手軽なことも多いです。
Step 2:ハトメをセットする
開けた穴にハトメ本体(表側の頭が大きい方)を通します。両面ハトメの場合、裏側から座金(リング状の受け金具)を通して重ねます。このとき、座金には表裏があり、リング中央を走る溝の「凸側」を上(ハトメの足側)に向けるのが正しいセットの仕方です。中途半端なセットのまま打ち込むと固定が弱くなるため、奥まできっちり差し込んでから次のステップに進みましょう。
Step 3:打ち込む
打撃タイプの工具を使う場合、硬く平らな台の上(石板や木の板の上など)に打ち皿を置き、その上にハトメ本体を乗せます。次に素材をかぶせ、座金を差し込んで打ち棒をセット。ハンマーで垂直に叩いて固定します。最初は軽めに叩いてズレを確認し、安定したら本格的に打ち込むのがコツです。一気に強く叩くと、ハトメが歪む原因になります。
ハトメパンチ(握るタイプ)を使う場合は、プレスの際に「一度でしっかり押しきる」意識が大切です。半端に力を加えると固定が甘くなり、後から外れやすくなります。位置を少しずつずらしながら2〜3回プレスし直すとより均一に仕上がります。これが基本です。
参考:ハトメの打ち方の構造と失敗原因を図解で詳しく解説している専門情報サイト
ハトメの手打ち工具を使った取付けの流れ・コツとポイント|パーツラボ
ハトメ打ち具を手に入れたら、次は「どう使うか」が肝心です。収納に興味がある方に特に役立つ活用アイデアを5つ紹介します。
① 引き出し・ボックス用の吊り下げラベルタグ
クラフト紙やプラダンをカードサイズ(名刺大〜ハガキ大程度)に切り、上部に10mmのハトメを取り付けます。そこに麻ひも・チェーン・S字フックを通せば、収納ボックスや引き出しに吊り下げて使えるラベルタグが完成します。文字を書いたり、印刷した紙を貼り付けたりしてカスタマイズも自由です。ラミネート加工した紙にハトメを打てば厚みが増し、さらに丈夫に仕上がります。
② レジャーシートへのペグ穴追加
ダイソーのハトメパンチとハトメ玉があれば、市販のレジャーシートにアウトドア用のペグ穴を後付けできます。四隅に12mmのハトメを打ち込み、ペグ(地面に刺す杭)を通せば、強風でシートが飛ばされるのを防げる仕様にアップグレードできます。収納グッズのリメイク活用としても人気の高いアイデアです。
③ 壁掛け収納パネルのロープ吊り下げ
すのこや薄いベニヤ板に複数のハトメを打ち込み、ロープを通して天井や壁からぶら下げると、壁掛け収納パネルが完成します。ハトメが穴を補強することで木材の割れを防ぎ、長期間の使用に耐えられる強度が生まれます。ナチュラルインテリアとの相性は抜群です。
④ バッグやポーチの紐通し穴リメイク
市販のバッグや手作りポーチの紐通し穴部分に両面ハトメを後付けすると、見た目がプロ仕様になります。ダイソーのアルミ製両面ハトメは軽くて錆びにくく、バッグのような使用頻度が高いアイテムに向いています。カラーをゴールドにするだけで全体の印象が大きく変わります。
⑤ 収納ラベルの麻ひも通しシステム
ガラス瓶やカゴ収納の取っ手部分に麻ひもを結ぶ場合、ひも同士の結び目が滑って外れやすいことがあります。ここで小さめのラベルタグ(4〜5mmのハトメ付き)を作り、ひもを通してから結ぶと、ラベルが動かず安定した状態を保てます。見た目もナチュラルにまとまり、北欧風インテリアにもなじみます。
これは使えそうです。どれも100均で全材料が揃い、トータルコスト500〜600円程度で試せるのが魅力です。
参考:RoomClipのハトメを使った収納・インテリア実例まとめ(実際のDIY写真が多数掲載)
ハトメを使った作品22選|RoomClip mag
収納好きな方がハトメ打ち具を100均で購入した後、最初につまずくのは「ハトメが何個あれば足りるか」の見積もりミスです。ダイソーの両面ハトメ(110円)は1パックに約10〜15個入りですが、家中の収納ラベルを一気に作ろうとすると、あっという間に足りなくなります。たとえば、引き出し20段の整理棚をすべてタグ化しようとすると、最低20個。表裏2ヶ所に穴を開けてひもを通すタイプにするなら40個必要になります。これは気づきにくい落とし穴です。
ここで生じるのが、時間と費用の無駄遣いです。「1パック買って帰ったら足りなかった、またダイソーに行く」という往復の手間は、1回なら大した話ではなくても、複数回繰り返すと合計で1,000円以上の追加出費になることもあります。大量に作る予定があるなら、最初からネット通販で100個入りパック(相場600〜1,000円前後)を購入する方が、トータルコストが安くなる可能性があります。
また、100均のハトメ打ち具を繰り返し使うと、金属の打ち皿や打ち棒が摩耗してきます。ダイソーの110円工具は素材がやや柔らかめのため、50回以上の連続使用では打ち棒の先端形状が変化し、ハトメが均一に潰れなくなることがあります。仕上がりの精度が落ちてきたと感じたら、工具本体の交換か、ネット通販でSK鋼材使用のプロ用打ち棒(1,000円前後)に買い替えるのが現実的です。
さらに見落とされがちな点として、「100均の打ち具はセット内の工具と100均ハトメの組み合わせに最適化されている」という制約があります。ダイソーの工具でセリアのハトメを打つと、微妙なサイズ差や形状の違いから打ち皿とハトメがぴったり合わず、縁が歪んで仕上がることがあります。工具とハトメはできるだけ同一メーカーで揃えることが、きれいな仕上がりの条件です。
量産前に一度「試し打ち」を行うことを習慣にするだけで、本番で失敗するリスクを大幅に下げられます。端切れや不要な紙で事前に数回練習してから本番に臨むのが、時間とお金を守る最善策です。
参考:100均ハトメの実際の検証レビュー(使い心地・仕上がりの写真付き)
100均のハトメ&ハトメパンチ検証してみた【続き】|didit sewing

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