造作収納の費用と相場を部位別に徹底解説

造作収納の費用と相場を部位別に徹底解説

造作収納の費用と内訳を部位別に徹底解説

造作収納の費用は「棚本体」より「扉」のほうが高く、全体の約68%を占めることがあります。


この記事のポイント3選
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費用相場は部位によって大きく異なる

造作棚(小~中)は10〜20万円、クローゼット新設は12〜25万円、ウォークインクローゼットは18〜80万円が目安。「どこに何をつくるか」で予算が決まります。

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費用の約68%は「扉」にかかっている

造作収納の費用構造は棚本体よりも扉部分が高く、扉を減らすだけで大幅なコストダウンが可能。オープン棚+市販ボックスの組み合わせが賢い選択肢です。

「造作=高い」は必ずしも正しくない

素材・形状・扉の有無を工夫することで、既製品並みのコストに抑えられるケースもあります。見積もりは必ず3社以上で比較するのが鉄則です。


造作収納とは?費用の基本的な仕組みと内訳


造作収納とは、大工や家具職人が現場の寸法に合わせてオーダーメイドでつくる、建物と一体化した収納のことです。既製品の家具とは異なり、「設置場所にぴったり合わせて設計できる」点が最大の特徴です。壁と壁のすき間、天井いっぱいまで使えるため、同じ床面積でも収納量が大きく増えます。


費用の内訳は主に3つの要素で構成されます。


- 材料費:木材(無垢材・合板・シナ材・タモ材など)、金物(丁番・レール・取手)、面材(扉の表面素材)など
- 施工費:大工の人件費、設置・調整作業。一般的に材料費の3〜5割程度が目安
- 追加工事費:電気配線(照明・コンセント設置)、壁下地補強、解体費など


注意が必要なのは「追加オプション」の積み上がりです。照明の組み込みやコンセントの設置が必要な場合、電気工事が別途発生します。これだけで数万円の上乗せになることがあるため、プランニングの段階で確認しておくことが重要です。


また、施工方法によっても費用が変わります。現場で大工が直接組み立てる「大工工事」と、工場でオーダー製作してから搬入・取り付けをする「家具工事」では、後者のほうが精度が高い反面、費用も高くなる傾向があります。つまり費用の内訳を理解することが第一歩です。


費用要素 目安 注意点
材料費(棚本体) 全体の30〜40% 素材の種類で大きく変動
材料費(扉) 全体の30〜40% 枚数・金物で跳ね上がりやすい
施工費 材料費の3〜5割 複雑な形状ほど高くなる
追加工事費 数万円〜 電気工事・下地補強など


造作収納の費用相場を部位別に比較(棚・クローゼット・壁面収納)

造作収納は「どこに何をつくるか」によって費用の幅が大きく異なります。部位別の相場を把握しておくことが、現実的な予算計画の出発点になります。


📌 造作棚(単体・小〜中型)
シンプルな本棚や洗面収納など、単体の小さな棚で10万円前後、中〜大型で15〜20万円程度が目安です。シナ材などのリーズナブルな素材を選べば1㎡あたり1〜3万円に抑えられる場合もあります。


📌 壁面収納(壁一面タイプ)
リビングなどに設置する壁一面の収納は、大工工事の場合30〜50万円、ユニット家具の既製品ベースなら20〜80万円が相場です。テレビを中心とした大型の壁面収納の場合、50万円以上になることも珍しくありません。


📌 クローゼット(壁面タイプ)
既存の押入れをクローゼットにリフォームする場合は25〜35万円程度、壁面クローゼットを新設する場合は12〜48万円程度が目安です。扉の種類(折れ戸・引き戸・開き戸)によっても費用が変わります。


📌 ウォークインクローゼット(新設)
スペースを確保して新設する場合は18〜80万円が相場です。2畳程度の広さに棚・ハンガーパイプ枕棚を造作で設置するなら、20〜40万円を見込むケースが多くなります。壁を新たに作る間仕切り工事が必要な場合は、35〜100万円になることもあります。


📌 階段下収納
デッドスペースを活かした階段下収納は、扉のみの簡易的なもので15〜20万円、棚を内部に造作する場合は30〜50万円程度です。


これらはあくまで平均的な相場であり、同じ「クローゼット新設」でも業者・素材・地域によって数十万円の差が出ることがあります。相場感はあくまで「比較のものさし」として使うのが基本です。


部位 費用相場 左右する主な要因
造作棚(小〜中) 10〜20万円 素材・サイズ・扉の有無
壁面収納(壁一面) 30〜50万円 大きさ・金物・デザイン
クローゼット新設 12〜48万円 扉の種類・内部造作の量
ウォークインクローゼット 18〜80万円 広さ・間仕切り工事の有無
階段下収納 15〜50万円 扉の有無・棚の量


価格.comのリフォーム費用ページでは、収納リフォームの費用事例を多数掲載しています。


収納リフォームの費用・相場 - 価格.com


造作収納の費用を左右する「扉」の驚きの実態と素材選び

多くの方が「収納の費用はだいたい棚本体にかかる」と考えています。しかし実際に造作収納の見積もりを分解してみると、費用全体の約68%が「扉部分」に集中していることがわかります。棚本体は残りの約32%。つまり扉が費用の主役なのです。


これは大工・建具職人の工務店が実際の見積もりを分析した結果で明らかになった数字です。扉には、材料費(合板・面材)だけでなく、丁番・引き戸レール・プッシュラッチなどの「金物」費用も上乗せされます。採寸・加工・取り付け調整も職人の手間が多く、施工費がかさみやすい部位なのです。驚きの事実ですね。


素材による費用の違いも重要です。シナ材は比較的リーズナブルで、棚本体に使うと費用を抑えられます。一方、タモ材はシナ材より少し高価で、風合いが美しいため扉や見える場所に向いています。無垢の一枚板は最も高額ですが、集成材や合板に比べて長持ちするのが特徴です。


費用を抑える素材選びの考え方として、一つの指針があります。


- 来客の目に触れない部分(寝室・子ども部屋):棚・扉ともにシナ材でOK
- 玄関やリビングで扉を閉じた状態で使う棚:扉はタモ材・棚本体はシナ材でコスト調整
- 常に扉を開けた状態で使う棚(オープン棚):最もコストを抑えやすい選択肢


コストが気になる場合は、扉を減らすのが最も効果的な方法です。「下段だけ扉付き・上段はオープン棚」「扉の代わりにロールスクリーンやカーテンで目隠しする」といった工夫で、費用を大幅に削減できます。これが条件です。


阿部建設の設計士が解説する造作家具のコスト構造に関する詳しい内容も参考にしてみてください。


造作家具、どこにお金がかかる?新人設計士が現場で知ったこと - 阿部建設


造作収納の費用を抑える5つの実践テクニック

「造作収納は高い」と思われがちですが、設計の工夫次第でコストを大きく抑えることができます。収納を極めたい方こそ、費用効率の高い設計テクニックを知っておく価値があります。


① 扉を減らしてオープン棚を組み合わせる
前述のとおり、扉は費用全体の約68%を占める可能性があります。全体を扉付きにせず、「隠したいもの(生活用品・ストック品)のエリアだけ扉付き」「本や雑貨などはオープン棚」にすることで、コストを20〜30%削減できるケースもあります。


② シンプルな形状で大工工事の範囲に収める
曲線・段違い・細かい仕切りが多いほど、職人の手間が増えて施工費が上がります。まず「箱型の枠」だけを大工工事で作り、内部は市販の収納ボックスや引き出しケースで対応するハイブリッド方式が費用対効果に優れています。無印良品や100均ボックスのサイズに合わせた棚寸法にすれば、棚の使い勝手も上がります。これは使えそうです。


③ 奥行きを「置くものの寸法」から決める
奥行きが深すぎると、奥のスペースが死角になり使われないデッドスペースが生まれます。書類・本なら奥行き25〜30cm(はがきの長辺2枚分くらい)で十分。日用品ストックは奥行き45cm前後が目安です。奥行きを無駄に深くするほど材料費も施工費も増えるため、用途に合わせた奥行き設定がコストダウンの基本です。


可動棚を基本にして将来の無駄出費を防ぐ
棚の高さを固定にしてしまうと、収納するものが変わった瞬間に使いにくくなります。可動棚(棚柱+棚受けのシステム)を採用すれば、高さを自由に変えられるため長期間使い続けられます。後から棚板を足すだけで対応できるため、「使いにくくて結局買い直し」という二重出費を防げます。可動棚が原則です。


⑤ 工事のタイミングで費用が変わる
造作収納を後からリフォームで追加するよりも、新築・リノベーション工事と同時に施工するほうがコストを抑えやすいです。大工が現場に入っているタイミングで一緒に造作するため、追加の出張費・養生費などが発生しにくくなります。また、一般的にリフォーム業者の繁忙期(3〜4月・9〜11月)を避け、閑散期(1〜2月・5〜6月)に依頼すると、スケジュール調整がしやすく費用交渉が通りやすいとされています。


造作収納のコストを抑える設計の考え方について、さらに詳しい解説があります。


造作収納とは?既製品との違いと「コストを抑える設計のコツ」 - いちいホーム


造作収納の費用で失敗しない見積もり依頼と業者選びの鉄則

造作収納の費用で後悔するケースの多くは、「見積もり1社だけで決めてしまった」「費用の内訳を確認しなかった」という共通点があります。費用を適正に把握するには、見積もりの取り方と業者選びのプロセスが重要です。


見積もりは最低3社から取る
見積もりの相場として、造作収納のような工事は3社以上から取得することが推奨されています。1社だけでは「その金額が高いのか安いのか」を判断するものさしがありません。3社比較することで、同じ内容でも数万〜十数万円の差が見えてくることがあります。全社に「同じ仕様・同じ条件」で依頼することがポイントで、条件を変えてしまうと比較の意味がなくなります。


見積書の内訳を必ず確認する
「造作収納一式 ○○万円」というまとめ書きの見積もりには注意が必要です。材料費・施工費・追加工事費(電気工事・下地補強など)が内訳として分かれているかを確認しましょう。内訳が曖昧な見積もりは、後から追加費用が発生するトラブルの温床になりやすい傾向があります。


施工実績を確認する
造作収納は職人の技術力が仕上がりに直結します。過去の施工事例(写真・素材・費用感)を見せてもらえる業者を選ぶのが安心です。特に扉の建て付けや棚板の水平精度など、細部のクオリティは現場写真で確認できます。


「相見積もりである」と正直に伝える
複数社に見積もりを依頼することは一般的なマナーの範囲内です。事前に「他社とも比較しています」と伝えることで、業者側も誠実な価格と提案を出しやすくなります。隠して依頼するよりも、透明なやり取りができる関係を築くことが後悔しない業者選びにつながります。


造作収納を含む収納リフォームの費用相場を業者比較しながら確認できるサービスも活用すると便利です。


一戸建ての造作収納リフォームの費用と相場 - ホームプロ


また、収納リフォームの部位別費用相場を詳しく解説したページも参考になります。


収納リフォームの費用相場を部位別・価格帯別に解説 - スペースアップ




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