真円度測定機の価格と種類・選び方を徹底解説

真円度測定機の価格と種類・選び方を徹底解説

真円度測定機の価格・種類・選び方ガイド

中古の真円度測定機は、新品より90%安い99万円で今すぐ購入できます。


📌 この記事の3つのポイント
💰
価格帯を把握しよう

新品は数百万円〜1,000万円超、中古は50万〜200万円程度。測定サービス外注なら1試料あたり数千円から利用可能です。

🔬
種類と精度を理解しよう

テーブル回転型とプローブ回転型の2種類があり、精度は10〜100nmレベル。三次元測定機より1桁以上高精度です。

コストを抑える方法を知ろう

測定頻度が低い場合は中古機や外注サービスが有効。ミツトヨ・東京精密などの整備済み中古機は動作確認済みで安心です。


真円度測定機の価格相場:新品・中古・サービス外注を比較


真円度測定機の価格は、選ぶ形態によって非常に大きな差があります。新品機器、中古機器、そして測定サービスの外注という3つの選択肢があり、それぞれのコスト感を正確に把握することが、費用を無駄にしない第一歩です。


まず新品の価格帯から確認しましょう。エントリーモデルのマニュアルタイプ(ミツトヨ ROUNDTEST RA-10、RA-120シリーズなど)は、数百万円前後からスタートします。自動心出し・水平出し機能付きの中位モデル(RA-2200シリーズ)は500万〜800万円程度が目安です。CNCフル自動測定タイプ(RA-2200 PLUS、RA-6000CNCSなど)になると1,000万円を超えるものも珍しくありません。東京精密のRONDCOMシリーズも同様の価格帯で、高精度・高剛性モデルほど高額になります。また、マール・ジャパンのMarForm MFU 100のような海外ブランドの高機能機では100万〜500万円(応相談)という表示が見られます。


次に中古機器の相場です。整備済みの中古機は新品と比べて大幅にコストを削減できます。たとえば、東京精密のRONDCOM54DX(2008年製)が税込99万円で販売されていた実績があります。一般的に、整備済み・動作確認済みの中古機であれば50万〜200万円程度の価格帯が多く、ヤフーオークションでは過去120日間の落札平均価格が約99,125円というデータもあります(ただしこちらは部品取りや未整備品を含む場合あり)。中古市場の主なプレイヤーとして、小林機械、アイアールシー、中古機械情報百貨店(jp.usedmachinery.bz)などが挙げられます。


測定を外注する場合、東京都立産業技術研究センターの料金表によると、真円度測定機による測定は1試料あたり中小企業向けで3,160円、一般向けで5,360円という価格設定があります。測定頻度が少ない・試験的に使いたいという場合は、まず外注から始めるのが損失を抑える選択です。


調達方法 価格目安 こんな場合に向いている
新品(マニュアル型) 数百万円〜 測定頻度が高い・精度保証が必要
新品(CNC自動型) 1,000万円超〜 ライン検査・自動化・量産対応
中古(整備済み) 50万〜200万円程度 コスト重視・試験導入・予算が限られている
測定サービス外注 3,160円〜/試料 測定頻度が低い・まず外注で検証したい


つまり、使用頻度と予算次第で最適な選択肢は変わります。


公的機関の真円度測定サービス料金の参考として、東京都立産業技術研究センター(iri-tokyo.jp)のPDFに詳細な依頼試験料金が掲載されています。


東京都立産業技術研究センター:真円度測定機の設備紹介と依頼試験料金表


真円度測定機の主要メーカーと機種ラインナップの特徴

真円度測定機の国内市場で圧倒的な知名度を誇るのは、ミツトヨ(Mitutoyo)と東京精密(ACCRETECH)の2社です。この2社を軸に、主要なメーカーと機種の特徴を整理します。


ミツトヨのROUNDTESTシリーズは、小型・省スペースのRA-10/RA-120から、大型ワーク対応のRA-H5200、フル自動CNCのRA-6000CNCSまで幅広いラインナップが揃っています。特にRA-120は小型クラスで最高クラスの回転精度を誇り、RA-2200系は自動心出し(オートセンタリング)機能を搭載することで測定準備の時間を大幅に短縮できます。測定・解析ソフト「ROUNDPAK」が標準搭載されており、グラフィカルな結果表示と直感的な操作性が強みです。


東京精密のRONDCOMシリーズは、43C/41C/31Cのような豊富な導入実績を持つロングセラーモデルから、生産ラインサイドでの高速検査に対応したCNCタイプまで展開されています。特にRONDCOM NEXは、クラストップの回転精度と対向直径測定機能(内外径の直径を高精度に測定できる唯一の機能)を持つことが特徴です。


その他の注目メーカーとしては、英国のテーラーホブソン(Taylor Hobson)があります。同社は「手ごろな価格の円筒度測定機」としてタリミン5を展開しており、2mmレンジのゲージ機構とCNC制御を備えています。また、マール・ジャパン(Mahr)のMarForm MFU 100は、形状測定を次のレベルに引き上げる高精度機として評価されています。


メーカー選定においては、アフターサービス・校正対応・ソフトウェアのアップデート体制なども重要な評価ポイントです。これが意外と盲点です。購入後のランニングコスト(定期校正・消耗品・スタイラス交換費用など)も含めてトータルコストで比較することが基本です。


  • 🏆 ミツトヨ(Mitutoyo):国内シェアNo.1クラス。ROUNDTESTシリーズが充実。ソフト「ROUNDPAK」が直感的で操作しやすい。
  • 🏆 東京精密(ACCRETECH):RONDCOMシリーズ。対向直径測定機能など独自機能が充実。製造現場での高速検査に強い。
  • 🌍 テーラーホブソン(Taylor Hobson):英国製の高精度機。国際的な評価が高く、研究開発・航空宇宙分野での実績が豊富。
  • 🌍 マール・ジャパン(Mahr):MarForm MFUシリーズ。高精度形状測定機として自動・精密部品メーカーへの導入実績が多い。


メーカー比較の公式ランキング(2026年2月時点)は以下のサイトで確認できます。


Metoree:真円度測定器メーカー18社 注目ランキング(2026年)


真円度測定機の種類と精度:テーブル回転型・プローブ回転型の違い

真円度測定機には大きく2つの方式があります。これを知らずに購入すると、測定したいワークに対応できないという失敗に直結します。


ひとつ目が「テーブル回転型(ステージ回転型)」です。測定対象物をテーブルに載せて回転させ、固定されたスタイラス(接触針)で表面の変位を検出します。回転テーブルとスタイラスが高精度に連携することで、非常に精密な真円度測定が可能です。測定精度は半径方向の回転精度で(0.02+3.5H/10000)µm(Hは測定高さmm)という仕様が一般的です。数値に換算すると、高さ0mmの位置では±0.02µm=20nmという超高精度です。ただし、測定対象物がテーブルに載る大きさ・重量でないと使えません。一般的には直径350mm、高さ500mm、重量40kg以下が目安です。


ふたつ目が「プローブ回転型(検出器回転型)」です。測定対象物を固定したまま、スタイラス側が回転して測定します。テーブルに乗らない大型ワークや重量物の測定に適しています。ただし、スタイラスが回転する機構の精度がテーブル回転型より若干落ちる傾向があります。そのため「高精度な測定が必要ならテーブル回転型が原則」と覚えておけばOKです。


精度面での特筆すべき事実として、真円度測定機は三次元測定機と比べて1桁以上高い精度を持ちます。三次元測定機の接触式門型で1µm(マイクロメートル)程度の精度に対し、真円度測定機は10〜100nm(ナノメートル)という精度を実現します。1µmは1mmの1,000分の1、1nmはそのさらに1,000分の1です。髪の毛の太さが約70µm(70,000nm)ですから、10nmという精度は髪の毛の太さの7,000分の1以下の変化を捉えることができます。これは精密すぎる、と感じる方も多いですが、ベアリングや油圧バルブのシール面など、わずかな形状誤差がトラブルに直結する部品では必須の精度です。


また、真円度測定機はデータ取得点数が多いことも特徴のひとつです。1回転で約1万点のデータを取得でき、三次元測定機の数十〜数百点と比較して圧倒的に詳細な形状分析が可能です。これが意外と見落とされがちです。


テーブル回転型と三次元測定機との精度・用途比較の詳細は以下の解説記事が参考になります。


D-Monoweb:幾何公差を高精度に測定するなら真円度測定機。三次元測定機と比較


真円度測定機で測定できる幾何公差の種類

「真円度測定機は真円度しか測れない」と思っている方が多いですが、実は機種によって幅広い幾何公差に対応しています。これを知っておくと、1台の機器で多くの検査項目をカバーでき、機器導入コストの正当化につながります。


真円度測定機で測定できる主な幾何公差は以下のとおりです。


  • 🔵 真円度(Roundness):円形断面の幾何学的な正しい円からのズレの大きさ
  • 🔵 円筒度(Cylindricity):軸方向も含めた円筒形状全体の精度評価
  • 🔵 真直度(Straightness):軸方向の直線からの偏差
  • 🔵 平面度(Flatness):端面などの平坦さの評価
  • 🔵 平行度・直角度(Parallelism / Squareness):2軸間の関係性
  • 🔵 同軸度・同心度(Coaxiality / Concentricity):複数の円筒形状の中心軸のズレ
  • 🔵 円周振れ・全振れ(Circular Runout / Total Runout):回転時の軸振れ量


真円度の評価方法にも、用途によって4種類の基準円があります。JISが定義する最小領域基準円(MZC)、最小二乗基準円(LSC)、最小外接円(MCC)、最大内接円(MIC)です。一般的な品質管理ではLSC(最小二乗基準円)が計算しやすく広く使われており、JIS準拠の公差評価ではMZC(最小領域基準円)が用いられます。機種によって対応している基準円の種類が異なるため、購入前に確認が必要です。


また、表面粗さ(Ra・Rz)の測定が可能なオプションを持つ機種も存在します。「形状と粗さを1台でまとめて測りたい」という現場では、この点もスペック確認の際にチェックしてください。これは使えそうです。


さらに、マルチステップ法という上級者向けの測定手法を使うと、機器自体が持つ運動誤差(スピンドル誤差)を分離して取り除くことができます。東京都立産業技術研究センターでは、このマルチステップ法による超高精度真円度測定をスピンドル誤差±0.01µmという高精度環境で実施しており、外注依頼先として活用する価値があります。


真円度測定機の価格に影響するスペックと導入時に確認すべき項目

真円度測定機の価格は、いくつかのスペック要素によって大きく変動します。購入前にこれらを理解していないと、「高いお金を出したのに使いたい場面で使えない」という状況が生まれます。しっかり確認しておくことが条件です。


まず、最大測定径と最大積載径です。測定したいワーク(被測定物)のサイズが機器の測定範囲を超えると、そもそも使い物になりません。一般的な卓上型の機種は最大測定径φ300〜360mm程度ですが、大型シャフトや大径リングの測定には対応できないこともあります。


次に、回転精度(スピンドル精度)です。これが価格に最も直結するスペックです。半径方向の回転精度(0.02+3.5H/10000)µmという数式で表現される場合、Hは測定高さ(mm)を意味します。Hが大きくなるほど誤差が大きくなる点に注意してください。


自動化・CNC機能の有無も価格を大きく左右します。マニュアル型は心出し(センタリング)と水平出しを手作業で行う必要があり、熟練した作業者が必要です。一方、自動心水平出し機能付きのモデルは、誰でも短時間で測定を開始できます。CNC自動測定モデルは、複数部位を連続して無人で測定でき、量産ラインへの組み込みにも対応します。価格は高いですが、検査工数の削減という観点ではトータルコストが逆転することもあります。


ソフトウェアの充実度も見落とせない点です。ミツトヨの「ROUNDPAK」のように、測定結果をグラフィカルに可視化し、多様な解析フィルタを適用できるソフトが標準搭載されているか確認しましょう。後からソフトウェアライセンスを追加購入すると、数十万円規模の追加コストが発生するケースがあります。痛いですね。


確認スペック チェックポイント 見落とすと生じるリスク
最大測定径・積載径 測定したいワークの径・高さ・重量 ワークが載らず使えない
回転精度(スピンドル誤差) 要求される測定精度との比較 精度不足で測定値が無意味になる
自動化機能(CNCか否か) 測定頻度・作業者スキル・ライン組込みの必要性 工数増大・ヒューマンエラーのリスク
解析ソフト 必要な解析項目・出力形式への対応 後から高額なオプション費用が発生
校正・メンテナンス体制 メーカーまたは代理店のサポート地域・費用 故障時に長期間使えなくなる


ミツトヨの真円度測定機の基礎知識ページには、測定誤差を防ぐ調整方法や、フィルタの選定基準なども詳しく掲載されています。


ミツトヨ公式:真円度測定機の基礎知識(測定誤差・フィルタ選定・使用用途)


【独自視点】真円度測定機を「持たない」選択肢がコスト最適な理由

精密加工や品質保証の現場では、「真円度測定機は自社に1台必要だ」という思い込みが根強くあります。しかし、測定頻度・ワークの種類・必要精度によっては、機器を「持たない」選択のほうが合理的なケースが確実に存在します。


具体的に考えてみましょう。新品のCNC真円度測定機を1台導入すると、機器代だけで1,000万円超がかかります。さらに、設置環境の整備(温度管理・防振台・電源工事)で数十万円、定期校正費用が年間数十万円、スタイラスなど消耗品費、担当者の教育コストも加算されます。5年間で見ると総所有コスト(TCO)が2,000万円を超えることも珍しくありません。


一方、外注測定サービスを活用する場合、1試料あたり数千円〜数万円で済みます。仮に月に20件の測定依頼をしたとして、1件1万円×20件=月20万円、年240万円です。5年間でも1,200万円で収まり、機器購入+維持費より安くなる計算です。しかも外注先が機器の校正・精度保証を担うため、自社の管理負荷はゼロです。


ただし、外注では「測定結果が翌日以降になる」「機密情報を含む部品を社外に出しにくい」「量産ラインでのリアルタイム検査には向かない」という制約もあります。これらのデメリットを踏まえた上で判断することが大切です。


「まず外注で測定頻度・必要精度を確認してから、自社導入を検討する」というステップが、無駄な設備投資を防ぐ実践的なアプローチです。全国に拠点を持つ公設試験研究機関(公設試)や、大学の研究センター、民間測定サービス会社を活用するのが現実的な第一歩になります。なかでも東京都立産業技術研究センターのような公設試では、中小企業向けの割引料金で高精度測定が依頼できます。測定だけでなく、適切な機器選定のアドバイスを受けられるケースもあるため、一度相談してみる価値があります。


整備済み中古機の購入に踏み切る際は、必ず「動作確認済み」「整備記録あり」「スピンドル精度の校正証明書付き」という条件を確認することをおすすめします。中古市場では動作未確認品も流通しており、修理費用が機器価格を上回るリスクがあるためです。校正証明書が付いているかどうかが条件です。




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