

カラックスの棚板1枚に載せられる重さは、文庫本約52冊分(13kg)が上限です。
IKEAのシェルフユニットには、それぞれ異なる個性を持つシリーズが揃っています。代表的なのが「カラックス(KALLAX)」「ビリー(BILLY)」「イーヴァル(IVAR)」の3つです。それぞれの強みを理解することが、収納を本当に極めるための第一歩になります。
まずカラックスは、正方形のマス目が特徴的なキューブ型シェルフです。1マスの内寸が約33×33×33cmと均一になっているため、専用のインサートや市販の収納ボックスをはめ込む「シンデレラフィット収納」と相性抜群です。サイズ展開は2×2マスから5×5マスまで幅広く、横置きにしてテレビ台にも使えます。棚板1枚あたりの耐荷重は13kgで、文庫本を1冊約250gとすると約52冊分が上限の目安です。
次に、ビリーは1979年の発売以来、現在も世界中のどこかで5秒に1台のペースで売れている定番中の定番の本棚です。奥行きがわずか28cmと浅いのが最大の特徴で、一般的な棚(40cm前後)より10cm以上省スペースに設置できます。つまりビリーは薄型設計が強みです。棚板1枚あたりの耐荷重は30kgとカラックスの倍以上あり、重い書籍や辞書なども安心して載せられます。
イーヴァルはパイン材の無垢材を使ったシェルフユニットです。棚板の高さを細かく変えられるのが大きな魅力で、ガレージ・キッチン・子ども部屋など用途に応じてフレキシブルにカスタマイズできます。無塗装のナチュラルな木肌は、ペイントやオイル仕上げで自分好みにDIYアレンジも可能です。これは使えそうです。
| シリーズ名 | 特徴 | 棚板耐荷重 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| カラックス(KALLAX) | マス目型・縦横置き対応 | 13kg/マス | おもちゃ・雑貨・リビング収納 |
| ビリー(BILLY) | 奥行き28cm・省スペース | 30kg/枚 | 本・書類・CD・書斎収納 |
| イーヴァル(IVAR) | パイン無垢材・棚高さ調節可 | 18kg/枚 | キッチン・ガレージ・子ども部屋 |
収納したいものの重さと種類でシリーズを選ぶのが基本です。「本が多い=ビリー」「雑貨・おもちゃ整理=カラックス」「自由にカスタマイズしたい=イーヴァル」というイメージで判断すると迷いにくくなります。
参考:IKEAシェルフ・棚の公式ページ(サイズ・耐荷重を確認できます)
棚・ラック(おしゃれな収納棚)の通販 - IKEA公式
カラックスを使いこなす上で避けて通れないのが「シンデレラフィット」です。1マスの内寸が約33cm×33cm×33cmというサイズを基準に、ぴったり合う収納ボックスを選ぶことで、スペースロスが限りなくゼロに近づきます。サイズが合うかどうかが条件です。
無印良品のポリプロピレンファイルボックス(スタンダードタイプ・幅10×奥行き32×高さ24cm)は、カラックス1マスに複数本並べて立てるだけで書類や雑誌がすっきり収まります。無印のケースはカラックスの奥行き(約38.5cm)に対してやや短いので、奥に空きスペースが生まれます。この5cm程度の余白には、付箋やクリップなど小物を仮置きするスペースとして活用できるため、むしろ便利な余白になります。
ニトリの「Nインボックス レギュラー」は幅33×奥行き33×高さ23cm前後のサイズで、カラックスの1マスとほぼぴったり合うサイズ感です。1マスに縦に積み重ねると2段使いができます。セリアやダイソーの収納ボックスはプチプラですが、カラックスのマスより数cm小さいものが多いため、サイズ確認は必須です。
| ブランド | 商品例 | 外寸(目安) | フィット感 |
|---|---|---|---|
| 無印良品 | PPファイルボックス(スタンダード) | 幅10×奥32×高24cm | ◎(3本並べて使用) |
| ニトリ | Nインボックス レギュラー | 幅33×奥33×高23cm | ◎(ほぼぴったり) |
| セリア | プレーンボックスL等 | 幅28×奥28×高19cm | ○(若干の隙間あり) |
| ダイソー | スクエア収納BOX等 | 幅30×奥30×高20cm | ○(種類多く選べる) |
| IKEA純正 | ドローナ ボックス | 幅33×奥38×高33cm | ◎(専用設計) |
購入前にサイズを計測する手間がかかるのが難点ですが、それを怠ると「1cmオーバーで入らなかった」「隙間が大きすぎて物が倒れる」という失敗につながります。サイズ確認を丁寧に行うことが、余計な買い直しを防ぐ唯一の方法です。
買い直しコストは1個500〜2,000円でも、複数個そろえると積み上がります。スマホでカラックスの内寸(約33×33cm)を控えておき、店頭でボックスを選ぶ際に照合するのが一番手軽な方法です。
参考:カラックスのシンデレラフィット収納事例(実測データつき)
ikeaカラックスとシンデレラフィット収納の実例と無印良品や100均の比較ガイド
「組み立てて置くだけでOK」と思っているなら、それは大きな誤解です。
IKEA公式は、特にPAX(パックス)などの大型収納家具について「転倒防止のため壁固定が必要」と明記しています。ビリーのような背の高い本棚(高さ202cmタイプ)やカラックスの4×4マスサイズ(高さ147cm超)も同様です。壁固定が基本です。
なぜ壁固定が重要なのか、数字で考えてみましょう。カラックス4×4マス(182×182cm)の本体重量だけで約45kgあります。これに収納物の重さが加わると70〜80kg超になることもあります。体重60kgの大人が横から押して倒れる程度の揺れが来た場合、子どもが下敷きになるリスクは非常に高くなります。実際、アメリカではIKEAの収納家具が壁固定されていなかったことが原因で子どもの死亡事故が複数件発生し、2016年に約2,900万個のリコールが行われた事実があります。厳しいところですね。
壁への固定方法は、壁の材質によって異なります。
賃貸住まいの方には、平安伸銅工業の「つっぱり式転倒防止」シリーズのように穴不要で設置できる製品も選択肢のひとつです。ただし、IKEAの家具は日本製品と比べて重量が重い傾向があるため、突っ張り棒だけに頼るのではなく家具の下にすべり止めマットを併用するなど、複合的な対策が推奨されます。
転倒防止対策に関する信頼性の高い情報はこちらで確認できます。
参考:内閣府 防災情報ページ(家具固定の重要性と方法)
やってみよう!家具固定 - 内閣府防災情報ページ
IKEAのシェルフユニットを「ただ置く」だけでは収納の半分しか活かせていません。それぞれのシリーズには豊富なカスタマイズ機能が備わっており、使い方次第で収納効率は大きく変わります。
カラックスの場合、縦置き・横置きのどちらでも使えます。横置きにすると天板が広くなり、テレビ台や子どものランドセル置き場として活用できます。また、1マスに「引き出しインサート」「扉インサート」「仕切りインサート」などの純正パーツを追加することで、隠す収納と見せる収納を1台の中で使い分けることが可能です。インサートが活用の鍵です。
イーヴァルのカスタマイズ幅はさらに広がります。棚板の位置をダボ穴1個単位(約3cm刻み)で調整できるため、背の高い鍋やボトル、ファイルボックスにも対応可能です。ペイントや蜜蝋ワックス仕上げでヴィンテージ風に加工するDIYも人気があり、Instagramでは「IVARアレンジ」として91件以上の実例写真が投稿されています。
カスタマイズの際に覚えておくと便利なのが「用途ゾーニング」の考え方です。1台のシェルフを使用頻度で縦に分割し、「よく使うものは目線〜腰の高さ(床から60〜120cm)」「使用頻度が低いものは最上段と最下段」に配置するだけで、日々の取り出しやすさが体感レベルで変わります。
複数台のシェルフユニットを並べて壁一面収納にするケースも多いですが、この場合は「中身の多いマス=重い棚」が下段になるよう意識しましょう。上が重いと重心が高くなり転倒リスクが上がります。重心は下が原則です。
さらに、カラックスはIKEA純正のベースフレーム(下部フレーム、幅76×高さ18cm、約1,799円)を取り付けることで脚付きに変更できます。床掃除がしやすくなる・見た目がすっきりする・床との温度差による結露やカビリスクが減るという3つのメリットがあります。
収納に本気で向き合っている人ほど、IKEAのシェルフユニットを「安さだけで選んでいない」という事実があります。この点が、他のラックブランドとの決定的な違いです。
まず価格帯を見ると、カラックス2×2マス(約77×77cm)が約4,999円、4×4マス(約182×182cm)でも約19,999円前後です。同等サイズの国内メーカー品と比べると、半額以下になることも珍しくありません。コスパが強みです。
しかし収納マニアが繰り返し買う理由は価格だけではありません。「シリーズとして長期間販売され続けている」という安定供給が最大のポイントです。ビリーは1979年から約46年間、基本デザインを変えずに販売を継続しています。これはつまり、10年後に棚を買い足しても同じシリーズで統一できることを意味します。長く使えるからこそ賢い買い物です。
デザインの観点では、北欧発祥のシンプルな面構成が日本のインテリアとも相性がよく、ナチュラル・モノトーン・ヴィンテージなど幅広いスタイルに馴染みます。加えてカラックスは背板がないため(壁側に置くと壁が背板代わり)、部屋の中央に置いた場合に両面から使える「間仕切り収納」としての活用も可能です。意外ですね。
一方でデメリットも正直に挙げておく必要があります。IKEAの家具は日本製品と比べて重量が重く、182×182cmのカラックスは本体だけで約45kgあります。一人での運搬・組み立ては現実的に難しいため、2人以上での作業が前提です。また、大型サイズは組み立て後に部屋から出せなくなるケースも報告されているため、設置場所・ドア幅・廊下幅の事前計測が欠かせません。
最後に、IKEAは「IKEA Family」と呼ばれる無料メンバーシップ制度を提供しています。入会費・年会費は無料で、会員限定価格や特典が受けられます。シェルフユニットのような大型家具を購入する前に入会しておくと、割引恩恵を受けられる可能性があります。
IKEA公式のシェルフユニット一覧はこちらで確認できます。