

フランス・エグザコンタのレタートレーは、1個あたり約500枚のコピー用紙を支えられる強度を持ちながら、実は重ね方次第でデスクスペースを最大40%削減できます。
レタートレーとは、書類や郵便物、文具などを卓上で整理するための収納トレーです。引き出し型のレターケースとは異なり、天面が開放されているため「今どこに何があるか」が一目でわかります。これが基本です。
国内メーカー品は機能面で十分でも、デザインの個性に乏しいものが多いと感じる方は少なくありません。一方、フランス・ドイツ・イタリアといったヨーロッパの海外ブランドは、オフィス文化の成熟した国々で育まれた設計思想を持ち、機能とデザインを同時に高いレベルで実現しています。「収納グッズ感」を出さずに、インテリアとして空間に溶け込むのが大きな特徴です。
日本国内の楽天市場やAmazonでも正規品が入手しやすくなっており、以前のように海外通販を利用しなくても購入できる環境が整っています。これは使えそうです。とはいえ選択肢が増えた分、「どれを選べばいいかわからない」という悩みも生まれています。
まずは、なぜ海外ブランドのレタートレーが収納を極めたい人に選ばれるのか、その背景を整理してみましょう。
② DURABLE(デュラブル)/ドイツ
1920年設立の老舗ドイツ文具メーカー。創設当初はメタルのインデックスを製造しており、ドイツ政府認定のエコラベル「ブルーエンジェル」を取得した製品もラインナップしています。人気の「バリカラー(VARICOLOR)シリーズ」は、引き出しを閉めるとエレガントなグレー一色に見え、開けるとビビッドな10色が現れるというギミックが特徴的です。
3段・5段・7段・10段とバリエーションが豊富で、縦型レターケースとしての収納力も高く、デスクサイドや床置きにも対応できます。静音設計で引き出しがスムーズに動き、脱落防止ストッパーも付いているなど、実用性への配慮が随所に見られます。つまりドイツらしい徹底した機能設計です。
③ DANESE(ダネーゼ)/イタリア
イタリア・ミラノを拠点とするデザインブランドで、著名デザイナー・エンツォ・マリが1976年にデザインした「スマトラ(Sumatra)レタートレー」は今なお現役のロングセラーです。斜め格納設計で書類の出し入れがしやすく、4脚の向きを逆にして重ねることでスタッキングが可能です。価格は16,500円(税込)と高めですが、デザインオブジェとしての完成度も高く、デスクの上に置くだけで空間の格が上がります。
3ブランドとも日本国内で正規品の入手が可能で、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングで購入できます。
輸入文具専門店「e-stationery」(エグザコンタ・デュラブルなどヨーロッパ文具を幅広く取り扱う国内ショップ)
海外製レタートレーを失敗なく選ぶために、まず確認すべきポイントは「サイズ」と「素材」の2点です。選び方が原則です。
サイズ選びの注意点
日本で主流の書類サイズはA4(210×297mm)ですが、ヨーロッパの文具ブランドはA4より一回り大きい「A4+サイズ(約220〜255×333〜346mm)」で設計されている商品が多くあります。この差が意外と重要で、A4+対応なら角2封筒(240×332mm)がそのまま入ります。郵便物や契約書をそのまま収納できるのは大きなメリットです。
一方、深さ(内寸高さ)も重要な選定基準です。書類専用なら高さ40〜65mm程度の浅型が最適で、底の書類も取り出しやすくなります。文房具や小物も一緒に入れたいなら70mm以上の深型を選びましょう。深さがあれば消しゴムやクリップのような小物が引っかかりにくくなります。
| 深さの目安 | 収納に向くもの | 代表製品例 |
|---|---|---|
| 浅型(〜65mm) | 書類・封筒・ファイル | エグザコンタ コンボ MIDI |
| 深型(70mm〜) | 小物・文房具・冊子 | エグザコンタ コンボ MAXI |
素材と耐久性の選び方
ヨーロッパ製レタートレーの多くは、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)やABS樹脂、テクノポリマーといった素材で作られています。これらはプラスチックの一種ながら、衝撃や荷重に強く、長年使用しても変形・割れが起きにくい特徴を持ちます。エグザコンタのコンボシリーズはMAXIサイズで約750枚ものコピー用紙の重さを支えられる構造設計になっています。長く使える素材です。
木製レタートレーも人気があります。HIGHTIDE(ハイタイド)の「バトラートレイ」はウォールナットまたはブナの無垢材使用で、オイルフィニッシュ仕上げが経年変化を楽しめる点が魅力です。ただし素材の性質上、水気の多い場所への設置は避けた方がよいでしょう。木製は温もりある空間に向いています。
スチール製(メッシュタイプ)は通気性があり、ほこりがたまりにくいというメリットもあります。デスクのモノトーンスタイルにすっきりフィットするデザインが多く、清潔感を保ちやすいのが特徴です。
収納を本当に極めたいなら、「1枚置くだけ」ではなくスタッキングの設計まで考えることが重要です。スタッキングとはトレーを縦方向に積み重ねる使い方で、ここに海外ブランドの真価が発揮されます。
エグザコンタのコンボシリーズは、通常の垂直積みに加えて「3段階の階段状スライド」が可能な構造を持っています。はがきを横に並べたような段差をつけることで、最下段の書類でも引き出さずに視認・取り出しができます。これが収納を極めたい人にとって最大の強みです。デスク上のスペースをA4用紙(縦29.7cm)1枚分に収めながら、3〜4段を縦に並べられるのは大変効率的です。
また、デュラブルのバリカラーシリーズのように引き出し式(レターケース型)を選べば、積み重ねた状態でも各段にラベルを貼ることができ、中身を開けずに識別できます。書類カテゴリが多い在宅ワーカーには特に重宝します。
収納を極める海外流のデスク活用では、「書類以外のもの」にもレタートレーを使うアイデアが広がっています。
スタッキングを使いこなすと、デスクの縦空間を有効に活用しながら机上の水平面積を減らすことができます。つまり、収納場所を増やしながら作業スペースも確保できるということです。
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多くの人は、レタートレーを「隠す収納の代替品」として使いがちです。しかし本来、海外のオフィスや書斎では、レタートレーは「見せる収納」として設計されています。この視点が抜けると、せっかくのおしゃれなデザインが発揮されないままになります。意外ですね。
ダネーゼのスマトラは、1976年のデザイン初出以降50年近く現役で販売されているロングセラーです。これほど長く売れ続けるのは、単なる「書類入れ」を超えた美的な価値があるからです。エンツォ・マリのシャープなエッジ処理は、デスク上に置くだけで彫刻作品のような存在感を放ちます。収納グッズをインテリアとして楽しむ、という発想が欧米の収納文化の根底にあります。
日本でも近年、この「見せる収納」の考え方が広まっています。インテリア系のSNSやルームクリップ(RoomClip)では、エグザコンタのパステルカラーのレタートレーを棚に並べてカラーグラデーション収納にしている事例や、デュラブルのバリカラーをデスク脇に縦置きして「カラフルな本棚」のように見せている実例が数多く投稿されています。
「見せる収納」を実践するうえで意識したいポイントは次の3点です。
書類は増えやすいものです。定期的に不要書類を処分する習慣と組み合わせることで、レタートレーは「収納が整っていることを可視化するアイテム」として機能し続けます。これが収納を極めた状態の定義と言えるでしょう。
デスク上に毎日目が向く場所だからこそ、選ぶアイテムにもこだわるのが、収納上手への近道です。海外ブランドのレタートレーは、その第一歩として非常に有効な選択肢になります。
RoomClip(ルームクリップ):レタートレーを使った実際のデスク収納実例集(国内ユーザーの「見せる収納」のインテリア実例が多数掲載)