

洗面所のラタンバスケットは「おしゃれ」より先に「カビ代」がかかると知っていましたか?
「無印は高い、ニトリは安い」という印象を持っている人は多いですが、実際に同サイズで並べると価格差は500〜700円程度です。無印良品の「重なるラタン長方形バスケット・中」(約幅36×奥行26×高さ16cm)は税込2,290円、ニトリの「積み重ねバスケット ライド2 レギュラー」(約幅38×奥行26×高さ22cm)は税込2,027円です。高さが約6cm違うことを考えると、単純に「高い・安い」とは言い切れません。
サイズのバリエーションは無印のほうが圧倒的に豊富です。無印良品は長方形シリーズだけで「小・中・大・特大」の4サイズ+フタという構成で、高さが12〜31cmと幅広く揃っています。一方ニトリは「レギュラー・ハーフ・たてハーフ・クォーター」という横への分割展開が特徴で、カラーボックス(カラボ)との組み合わせを強く意識した設計になっています。用途がはっきりしているならニトリ、部屋のあらゆる棚や空間に合わせたいなら無印、というのが基本です。
もう一点、見落とされがちな違いがあります。カラーです。無印のラタンバスケットは「ナチュラル」一択ですが、ニトリは「ナチュラル」と「ブラウン」の2色展開になっています。ブラウンを選ぶことで、木目の濃い棚や落ち着いたインテリアともなじみやすくなります。「どうしてもニトリのラタンが浮いて見える」と感じていた場合は、ブラウンへの切り替えだけで一気にまとまる場合があります。
| 比較項目 | 無印良品 | ニトリ |
|---|---|---|
| 長方形・標準サイズ価格 | 2,290円(中・H16cm) | 2,027円(レギュラー・H22cm) |
| サイズ展開 | 高さ方向が豊富(4段階) | 幅方向に分割(4タイプ) |
| カラー | ナチュラルのみ | ナチュラル・ブラウンの2色 |
| フタ(別売) | あり(長方形・角型とも) | あり(レギュラー・ハーフ用) |
| 積み重ね | ◯(8段まで可) | ◯ |
| カラボとの適合 | △(やや奥行きが狭い) | ◎(クォーターサイズが専用設計) |
つまり「高さで選ぶなら無印、棚の幅で割るならニトリ」が原則です。
ラタンをキッチンや洗面所で使うと、数ヶ月でカビが生えることがあります。驚くことではありません。
天然ラタンは「調湿素材」とも呼ばれるほど水分を吸いやすく、湿度60%を超える環境下ではカビが急増しやすい性質を持っています。無印良品の公式レビューには、「換気の良い場所で使用しているにも関わらず数ヶ月でカビが発生した」「大中小・蓋まで含めて計10点以上すべてにカビが生えた」という報告が複数寄せられています。とくにキッチンや洗面所など、蒸気や水しぶきが日常的に発生する空間での使用は要注意です。
場所別の使い分けについては、北欧式整理収納プランナーなどの専門家が「インテリア性と実用性のどちらを重視するか」という視点で整理しています。リビングはインテリア性を優先してよい場所です。視覚的に目立つので、ラタンのナチュラルな質感が空間をおしゃれにまとめてくれます。おもちゃ・リモコン・読みかけの本などの「投げ込み収納」に最適で、持ち手付きのものを選ぶと移動も簡単です。
一方でキッチンと洗面所は実用性を最優先する場所です。洗面所でのラタン使用は「できれば避ける」か、少なくとも「棚の上段・壁から離れた通気の良い位置」に限定することをおすすめします。どうしても使いたい場合は、3ヶ月に1回を目安に内側をブラシで払い、晴れた日に2時間ほど陰干しする習慣が必要です。
カビが発生してしまった場合は中性洗剤+ブラシで水洗いし、しっかり乾燥させることで復活できるケースが多いです。再発防止には、カビ予防スプレー(防カビ剤配合タイプ)を年1〜2回使用する方法も有効です。
参考:ラタン素材のカビ発生原因・除去方法・再発防止策を専門家が解説しています。
ラタン製品に発生したカビを除去し再発を防ぐ方法をカビ取りの専門家が解説 | カビドクターズ
ニトリのラタンバスケットとカラボ(カラーボックス)の組み合わせは、収納を極めたい人が実践している定番の手法です。これは使いやすいですね。
ニトリのカラボ(Nカラボ レギュラー3段)の内寸は約幅38×奥行29cm程度なので、ラタンバスケットの「レギュラー(幅38×奥行26cm)」がほぼぴったり収まります。さらに「たてハーフ(幅19×奥行26cm)」を2個並べると、1段を左右に仕切って使うことができます。「クォーター(幅19×奥行26×高さ12cm)」は1段に上下2個積めるため、細かい仕切り収納にも活用できます。カラボとバスケットをセットで使うと、引き出し代わりになるのが大きなメリットです。
一方で無印良品の「重なるラタン長方形バスケット」をカラボに入れようとすると、幅36cmとカラボの開口幅(約38cm)に対して2cmの余裕しかなく、出し入れのたびに棚に引っかかって棚板に傷がつきやすいというデメリットが報告されています。傷がつく点は注意が必要です。カラボとの組み合わせを重視するならニトリ一択と考えておくと失敗がありません。
参考:ニトリのかごやバスケット製品を使ったカラボとの組み合わせ実例が多数掲載されています。
インテリアにも収納にもぴったり!ニトリで見つかるかごの使い方実例 | RoomClip mag
無印良品のラタンバスケット最大の強みは「縦の積み重ね」です。これは使えそうです。
「重なるラタン長方形バスケット」シリーズは最大8段まで積み重ねが可能で、別売りの「フタ(税込790円)」を組み合わせると、バスケット同士の間にフタを挟むことができます。フタはそれ単体でも机の上のトレイや小物置きとして使えるので、本体を買い足すたびにフタを活用する方法が広がります。
高さ展開が「小(H12cm)・中(H16cm)・大(H24cm)・特大(H31cm)」と揃っているため、棚の高さに合わせてぴったりの組み合わせを選べます。たとえば棚板間の高さが約30cmの棚なら「中(16cm)+フタ(3cm)」で19cmのユニットにして2段には届かなくても横並びで美しく見せる、あるいは「小(12cm)+フタ(3cm)」を2段積んで合計30cmにするといった使い方が現実的です。サイズ計算が条件です。
また、無印のラタンは「ベトナム北部ハタイ省で手作業によって生産されたもの」で、天然素材を活かした手編み仕上げです。そのため同じサイズでも編み目や色合いに個体差があり、通販での購入よりも実店舗で現物を確認して購入するほうが、インテリアとして統一感を出しやすいというのが実際に使っている人たちの声としてよく挙がります。
参考:無印良品公式サイトでラタン素材の産地と製造背景を確認できます。
ラタン材について教えてください | よくある質問 | 無印良品
収納グッズを選ぶとき、「おしゃれかどうか」と「使いやすいかどうか」を別々に考えている人は損をしています。
北欧式整理収納プランナーの視点では、家の場所ごとに「インテリア性と実用性のどちらを重視するか」の優先度を先に決め、その後に商品を選ぶという順序が重要だとされています。リビングはインテリア性>実用性、キッチンはインテリア性=実用性、洗面脱衣所は実用性>インテリア性、という判断軸を持つとブレが生まれません。この判断軸を持つだけで、ラタンバスケットを買ってから「使いにくい」と感じるミスが大幅に減ります。
収納を極めたい人がよくやってしまうのは、「とりあえず揃えてしまう」失敗です。ラタンバスケットを5個買ったのに3個しか活用されず、残り2個は押し入れに眠っている、という状況を避けるためには、「何を入れるか・どの棚に置くか・取り出し頻度はどのくらいか」の3点を購入前にメモしておく方法が有効です。取り出し頻度が高いものには持ち手付き・フタなしのバスケット、見せたくないものにはフタ付きが向いています。
また、ラタンバスケットのほこりが蓄積すると、それ自体がカビの温床になるリスクがあります。「ほこりがたまりやすい」という特性は、特にフローリングの床やカーペットを敷いているリビングで顕著です。3ヶ月に1回程度、中身を全部出してブラシでほこりを払うメンテナンスを習慣化するだけで、ラタンの寿命が大幅に延びます。無印のラタンを10年以上使い続けているユーザーが実践しているのはこの「定期ブラッシング+陰干し」という至ってシンプルな方法です。
参考:かご収納の実用的な使い方を場所別に解説した専門家コラムです。
整理収納のヒント手帖:かごの使い方実例を場所別にご紹介 | Re:CENO(リセノ)