

セリアのマグネットフックを「耐荷重1kg以上あるから何でもかけられる」と思ったまま使うと、数百円の修繕費どころか数千円の補修コストが発生することがあります。
セリアのマグネットフックは、同じ「110円」でも耐荷重が商品によって0.3kgから2kgまで大きく異なります。これは約ペットボトル3本分の差に相当するため、何をかけるかによって選ぶべき商品がまったく変わります。種類が豊富だからこそ、まず全体像を把握しておくことが大切です。
セリアで販売されている主なマグネットフックをまとめると、以下のようなラインナップになります。
| 商品名 | 耐荷重 | 向き | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 強力マグネットフック(サークルシングル)| 約1.5〜2kg | 縦掛け | 丸型・コンパクト、汎用性高い |
| 強力マグネットフック(スイング)| 約2kg | 縦・横 | フックが可動式、使い勝手◎ |
| 強力マグネット付D型フック | 縦掛け1kg・横掛け0.5kg | 縦・横両対応 | D型でS字フック代わりに使える |
| 強力磁石スチールフック(吊下げ用)| 約1.5kg | 吊り下げ専用 | レンジフード下に最適 |
| 強力磁石スチールフック(壁面用)| 約1kg | 壁面専用 | 超コンパクト、並べ使いに◎ |
| 極小ミニフック(スイング)| 約1kg | 縦 | 指先サイズ、ケーブル整理向き |
| インテリアフック(ネオジム磁石)| 約500g | 壁面 | 意匠登録済みのデザイン重視型 |
| マグネット付D型フック2P | 約300g | 縦・横 | 2個セット、軽量小物向け |
特に人気が高いのが「強力マグネットフック(スイング)」シリーズです。フックが上下に可動するスイング機能を持つため、冷蔵庫の側面だけでなく、ガスコンロ横の垂直面にかけた状態でも物が自然な角度でぶら下がります。これはカフェバーやレンジフードのように「上から物を入れ込む」場面で特に便利です。
耐荷重の数字は「最大保持荷重」として記載されており、実際の使用実験では表記以上の重さにも耐えたケースもありますが、実用上は余裕を持って使うのが原則です。たとえばD型フックの横掛けは500gまでとなっており、これはリンゴ1個分の重さとほぼ同じです。スプレーボトルやタオルなど軽量なものに絞って使うのが安心です。
素材面では、本体がABS樹脂+ステンレスフック+ネオジウム磁石という組み合わせが多く、錆びにくくお風呂や洗面所などの水まわりでも使いやすい構造になっています。ただし、耐熱温度が約70度のプラスチック製本体もあるため、直接コンロ周辺の熱が当たる場所への設置は避けましょう。
参考:セリアのマグネットフックラインナップやスペック比較が参考になるサイト
セリアのマグネットフックをたくさん買ってみました【強力】 - rooms19.com
キッチンは「磁石がつく金属面」の宝庫です。冷蔵庫の側面はもちろん、ガスコンロのグリル扉、レンジフードの底面など、マグネットフックがそのまま活用できるスチール面が複数あります。そのことを知らずに突っ張り棒や粘着フックだけを使っていると、貴重な収納スペースをまるまる見逃していることになります。
実際、冷蔵庫の側面は縦約180cmほどのスチール面が使われていないケースが多く、ここにセリアのマグネットフックを複数個並べると、大型スーパーの陳列棚のようなキッチンツール収納エリアが完成します。お玉・フライ返し・スパチュラなどをまとめてかけると、引き出しを開けて取り出す手間が省け、料理の動線が劇的にスムーズになります。
具体的な活用アイデアとしては、次のようなものが好評です。
- 🧤 ふきん・ディッシュクロスの定位置づくり:シンク横の冷蔵庫側面に「スイングタイプ(2kg)」を縦に貼り付け、ふきんを毎回同じ場所に掛けることで、取り出しがワンアクションに。
- 🧴 掃除スプレーボトルの壁掛け収納:D型フック(横掛け0.5kg)をコンロ横の冷蔵庫側面に設置し、アルコールスプレーのトリガー部分を引っ掛けるとシンク周りがスッキリ。使いたいときすぐ手が届く仕組みになります。
- 🔪 まな板の浮かせる収納:重量が1kg前後のまな板には、強力磁石スチールフック(吊り下げ用・1.5kg)を換気扇フードの下面に貼り付け、まな板の穴に通したリングをかける方法が有効です。
- 📱 レシピを見ながら調理できる工夫:スイングフックにスマートフォンリングを活用してスマホをかける方法も人気で、調理中に手を汚さずレシピ確認ができます。
レンジフード(換気扇)の底面はほとんどがスチール製で、マグネットが強く吸着します。吊り下げ専用の「強力磁石スチールフック(吊下げ用)」を底面に貼ると、普段は天井付近に収納されているものを下に向けてぶら下げる「空中収納」が実現します。コンパクトなので複数個並べても邪魔にならず、キッチンバサミや計量スプーン・菜箸など細々としたツールをまとめるのに最適です。
コンロ横の壁面が磁石に対応していない場合も、後述するマグネットプレートを活用することで解決できます。つまり、キッチン全体が収納エリアになり得るということです。
お風呂の壁が「磁石に対応している」と知らずに吸盤フックを使い続けている人が非常に多いです。意外ですが、2000年代以降に建てられた多くの住宅・マンションのユニットバスには、パネル壁にスチール素材が使われており、マグネットがしっかりくっつきます。これが知られていない理由は、見た目が樹脂製・タイル製に見えるからです。
吸盤フックはシャワーの水や湯気で表面が濡れると吸着力が落ち、数週間で落下することが珍しくありません。一方でマグネットフックは、水に濡れても磁力自体は変わらないため、浴室での安定性が段違いです。セリアには浴室専用の「マグネットバスフック」や「バスマグネットフック 小 2個」など、樹脂製で錆びにくい仕様のバス専用品も展開されています。これなら安心して使えますね。
お風呂でのマグネットフック活用で特に注目される効果が「カビ防止」です。シャンプーボトルや洗顔フォームを床やラックの上に「置く」と、底面が常に濡れた状態になり、ぬめりやカビが発生しやすくなります。一方、マグネットフックで壁にかけて浮かせると、底面が乾燥できる時間が確保されるため、ぬめりやカビの発生が明らかに減ります。実際にマグネット収納を始めたユーザーからは「お風呂掃除の頻度が週1回から2週間に1回に減った」という声も上がっています。これは使えそうです。
お風呂のフタ収納にも、マグネットタオルバー(セリア)3本を壁面に並べる方法が近年注目されています。フタを立てかけて収納する際にフタ同士の隙間ができ、乾燥が促進されるためカビ予防に最適です。
洗濯機まわりも同様で、洗濯機の外側の側面・天面はほぼスチール製のため、マグネットフックとの相性が抜群です。活用アイデアとして人気なのは次の3つです。
- 👗 ハンガーや洗濯ネットの定位置:洗濯機の側面にフックを2〜3個並べ、ハンガーをまとめてかける。洗濯物を干す直前に取れる動線が完成します。
- 📎 ピンチハンガーの浮かせる収納:重量のあるピンチハンガーには「強力マグネットフック(2kg)」を洗濯機の側面に貼り付けて吊るす。洗濯槽の上の空間がすっきり。
- 🗑️ ゴミ収納スペースの確保:紙袋を洗濯機の側面フックにかけて即席ゴミ箱にする方法は、洗濯時に出るゴミ(糸くず・ラベルなど)を床に落とさないためのスマートな収納術です。
参考:セリア公式サイトによるお風呂のマグネット収納コーディネート例
浮かせて整えるバス空間 - Seria(セリア)公式サイト
「マグネットフックは磁石がつく場所にしか使えない」は、半分しか正しくありません。セリアではマグネット補助プレートや吸着シートマグネット補助板などを取り扱っており、これを使えば磁石が付かない壁・扉・タイル面にも後付けでマグネット収納が作れます。
セリアの「吸着シートマグネット補助板 ワイド(約5.5×11cm)」は、粘着面を壁に貼るだけで磁石が付く面を新たに作れるアイテムです。賃貸の石膏ボード壁やキッチンタイルの壁面など、今まで収納できなかった場所を一気に活用できるようになります。
ただし、このプレートにも守るべき使い方があります。利用前の確認点を整理すると、次のとおりです。
- 壁紙には使えない場合がある:壁紙(クロス)は表面がデリケートなため、粘着力の強いプレートは剥がすときに壁紙を傷めるリスクがあります。貼ってはがせるタイプを選ぶか、剥がし方を事前に確認しましょう。
- プレートと磁石の組み合わせで耐荷重が変わる:補助プレートを介す場合、直接磁石を吸着させる場合より吸着力がやや落ちることがあります。重いものをかける場合は余裕を持った耐荷重のフックを選ぶことが条件です。
- 水まわりには防水タイプを選ぶ:セリアのマグネットプレートには「水がかかっても使える」設計のものがあり、洗面所・お風呂などに使う場合はこちらを選びましょう。
賃貸マンションでよくあるNG例として「石膏ボードに直接粘着フックを使って壁がボコッとはがれた」というケースがあります。退去時の原状回復費用として1ヶ所あたり数千円〜1万円台の請求が発生したという事例も珍しくありません。磁石がつかない壁でも、マグネットプレートと組み合わせれば壁に穴も大きなダメージも与えずに収納が作れるため、賃貸住まいでも安心して実践できます。
参考:磁石がつかない場所への補助プレート活用法について詳しく解説
賃貸の壁に磁石をつけるには?100均マグネットテープ・プレート編 - precocirico.com
マグネットフックは「安いから試してみよう」と気軽に選べる反面、用途を間違えると「かけたものが落ちてグラスが割れた」「洗面台の下台をマグネットフックで傷つけてしまった」といった出費につながるケースがあります。購入前に3つのポイントを押さえておけば、失敗ゼロで使い始められます。
① かけるものの重量を必ず事前に確認する
マグネットフックを選ぶときの第一歩は、そこにかける予定のものの重さを計ることです。キッチンバサミや計量スプーンなら100〜200g程度ですが、重たいフライパンになると800g〜1.5kgに達します。フライパンの場合は耐荷重2kgの「強力マグネットフック(スイング)」一択となります。体感で「軽そう」と選ぶと、転落・落下のリスクがあります。重量を先に計る習慣が基本です。
② 取り付け面の材質・厚みを確認する
磁力の強さは、取り付ける金属面の材質と厚みによって大幅に変わります。薄いスチール板(1mm以下)や、ステンレスの中でも磁石が付きにくい「SUS304」素材のものには、表示耐荷重より吸着力が大きく落ちることがあります。一方、冷蔵庫や洗濯機の外装は比較的磁力が乗りやすい素材が多く、安定して使えます。新しい場所に試す場合は、まず軽いものをかけて様子を見ることが原則です。
③ 引っ張る方向と耐荷重の対応関係を確認する
多くのマグネットフックは「縦掛け(下方向)」と「横掛け(側面方向)」で耐荷重が異なります。たとえばD型フックは縦掛け1kgに対して横掛け0.5kgと、同じ商品でも方向次第で耐荷重が半分になります。つまり、フックの向きを間違えると想定の半分の重さで落ちる可能性があります。パッケージに記載されている「縦/横の耐荷重表記」を必ず読んでから設置しましょう。これだけ覚えておけばOKです。
加えて、マグネットフックを設置したまま横にずらして位置を変えようとすると、接触面が削れて傷がつく場合があります。位置を変えたいときは必ず一度磁石を離してから貼り直すことが大切です。この一手間が、冷蔵庫や洗濯機への傷を防ぐことに直結します。
また、精密機器(スマートフォン・ICカード・ペースメーカーなど)への影響にも注意が必要です。ネオジム磁石(ネオジウム磁石)は一般的な磁石よりはるかに磁力が強いため、カードや電子機器を収納場所に近づけると誤作動・データ消去のリスクがあります。マグネットフックの近くには磁気に弱いアイテムを置かないという基本的な配慮は必須です。
セリアのマグネットフックは110円というコストパフォーマンスの高さが最大の魅力ですが、正しい選び方と設置法を理解してこそ、その価値を最大限に発揮できます。種類・耐荷重・使用場所の3点を事前に整理してから購入することで、「買ったけど使えなかった」「落ちて破損した」という二重出費を回避できます。一度整えれば毎日の収納がノンストレスになる、それがセリアのマグネットフックの真の魅力です。