

フタ付きの収納ボックスに書類を入れるだけでは、大切な書類が数年後にカビだらけになることがあります。
書類収納ボックスのフタ付きタイプには、大きく分けてプラスチック製・紙製(ダンボール・硬質パルプ)・布製の3種類があります。それぞれに特徴があり、使う場所や保管する書類の種類によって向き・不向きがはっきり分かれます。
まず、プラスチック製はポリプロピレン(PP)素材が主流で、無印良品やアイリスオーヤマが代表的なブランドです。丸洗いができて衛生的なうえ、耐久性が高く長期保管に向いています。ただし、通気性がほぼゼロに近いため、湿気をあらかじめ含んだ書類をそのまま密封すると内部で結露が起きることがあります。プラスチックが基本です。
次に紙製(硬質パルプ・ダンボール素材)は、見た目がナチュラルでインテリアにもなじみやすいのが特徴です。しかし、紙そのものが湿気を吸いやすい素材のため、湿気の多い梅雨時期や押入れ・クローゼット内での使用には注意が必要です。
布製はやわらかい素材で折りたたんで収納できるものが多く、使わないときに場所を取らないメリットがあります。一方、型崩れしやすく書類を立てて整理するのには不向きです。書類収納には一般的にプラスチック製か硬質パルプ製が選ばれます。
🔹 素材ごとの特徴まとめ
| 素材 | 耐久性 | 防湿性 | インテリア性 | 書類向き度 |
|------|--------|--------|------------|----------|
| プラスチック(PP) | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐ | ◎ |
| 硬質パルプ・紙 | ⭐⭐ | ⭐ | ⭐⭐⭐ | △(乾燥環境限定) |
| 布製 | ⭐ | ⭐ | ⭐⭐⭐ | ✕ |
サイズはA4書類がメインなら、外寸で幅30cm×奥行32cm前後のものを選べばA4ファイルをそのまま縦置きできます。はがきの横幅が約15cmなので、奥行き32cmはだいたいはがき2枚分を少し超えるくらいのイメージです。フタ付きボックスを棚に収める際は、棚板の奥行きより1〜2cm小さいサイズを選ぶと、フタの開閉がスムーズになります。これが条件です。
書類の量が多い場合は、同じシリーズで複数そろえて積み重ね(スタッキング)できるタイプを選ぶと、縦の空間を無駄なく活用できます。無印良品の「ポリプロピレンファイルボックス用フタ」は2段まで積み重ねが可能で、耐荷重は約5kgに設計されています。この数字を超えて書類を詰め込むと、フタが変形して積み重ねが崩れる原因になるので注意しましょう。
無印良品 ファイルボックス・ファイル収納 公式ページ(サイズ・価格を一覧で確認できます)
フタ付きボックスは「密閉されているから安全」と思われがちですが、実はフタをすることで内部の湿気が逃げにくくなり、条件によっては書類にカビが生える温床になります。これは意外ですね。
カビが発生する条件は「温度25〜30℃、湿度60%以上」です(広島県文書館のガイドラインより)。日本の夏の室内はこの条件を簡単に超えてしまいます。書類をフタ付きボックスに詰め込んだまま押入れや棚の下段に置いていると、湿気がこもった状態が長期間続き、数か月後には書類の表面に白いカビのシミが広がっていた、という事態が起きます。
特に要注意なのが段ボール素材のフタ付きボックスです。段ボールは構造上、表と裏の紙の間に空洞があります。この空洞が湿気と暗さを好むチャタテムシ・シバンムシ・ゴキブリなどの害虫の産卵場所になりやすいことが知られています。大切な書類を段ボール製のボックスで長期保管するのはダメです。
プラスチック製のフタ付きボックスでも、湿気を含んだ書類をそのまま入れると問題が起きます。収納前に書類を室温・乾燥した環境で十分乾かしてから入れること、そしてボックス内に市販の小型乾燥剤(シリカゲル)を1〜2個入れておくことが有効です。防湿対策が原則です。
🔹 書類を守るための保管環境チェックリスト
- 📌 設置場所の湿度は60%未満を保てているか
- 📌 ボックスを床に直置きしていないか(床から5cm以上浮かせる)
- 📌 棚の下段にのみ重要書類を集中させていないか
- 📌 ボックス内に乾燥剤を入れているか(半年ごとに交換が目安)
- 📌 段ボール素材のボックスで長期保管していないか
書類を長期間保管したい場合は、湿度計を書類棚の近くに1つ置いておくだけで異変に気づきやすくなります。1,000円前後のデジタル温湿度計で十分です。これは使えそうです。
広島県文書館「文書を劣化させる原因は?文書の保存方法について」(カビ発生条件と対策を詳しく解説しています)
フタ付きのボックスは積み重ねができる点が大きな魅力のひとつです。縦の空間を活用できるので、限られたスペースでも収納量を増やせます。ただし、積み重ねにはいくつかの明確な制限があり、これを無視すると収納が崩壊するリスクがあります。
まず、フタ付きボックスを積み重ねる場合は必ず「スタッキング対応」と明記されたものを選びましょう。フタの天面にわずかな凹みやリブ(溝)があるかどうかが重要で、この設計がないと積み重ねたときにずれやすく、書類ごと崩れ落ちる危険があります。スタッキング対応が条件です。
耐荷重にも注意が必要です。例えば無印良品のポリプロピレンファイルボックスのフタは積み重ね耐荷重が約5kgに設定されています。A4書類は1枚5gほど(コピー用紙1枚=約5g)なので、1,000枚で約5kg。つまり2段目に入れる書類は1,000枚を上限の目安にするということです。実際には他の文具なども入るので、500〜700枚程度にとどめておくのが安心です。厳しいところですね。
アイリスオーヤマのファイルコンテナシリーズは4段積みに対応していて、全段の合計耐荷重が60kgまで対応できるモデルもあります。オフィスや書斎での大量書類整理に向いており、専用フタは別売りで390〜550円ほどで購入できます。
🔹 積み重ね使用時の3つのポイント
- 🧱 最下段に重い書類を入れる:重いものを上に置くほど下段のボックスに負荷がかかります。辞書や分厚いファイルは必ず一番下へ
- 🏷️ 背面にラベルを貼る:積み重ねた状態では上から見ても中身がわかりません。ボックスの前面に必ずラベルを貼り、中身を一目で識別できるようにする
- 📐 同じシリーズで統一する:メーカーやシリーズが異なるとフタのサイズが微妙に合わず、積み重ねたときに不安定になります
つまり「積み重ねられる=何段でもOK」ではないということです。商品の仕様に記載されている積み重ね可能段数を必ず守ることが、書類収納の安全性を保つ基本になります。
どんなに高品質な書類収納ボックス フタ付きを買っても、中身の仕分けとラベリングがされていなければ、必要な書類を探す時間が毎回かかります。ラベリングが基本です。書類整理の研究では、オフィスワーカーが1日平均30分〜1時間を「書類を探す時間」に費やしているというデータもあるほどです。
書類の仕分けは「使用頻度」と「カテゴリ」の2軸で行うのが最も効率的です。たとえば以下のように分類すると整理しやすくなります。
🗂️ 書類の4分類
- 🔴 すぐ必要(週に1〜2回使う):デスク近くの取り出しやすい棚上段へ
- 🟡 たまに必要(月1〜数回):棚の中段、フタ付きボックスの前列へ
- 🟢 長期保存(年1回以下):棚の奥・下段、フタをしっかり閉めて保管
- ⚫ 不要・廃棄対象:ボックスに入れず、すぐシュレッダーまたは廃棄
フタ付きボックスは主に「たまに必要」「長期保存」カテゴリに使うのが適しています。毎日使う書類をフタ付きボックスに入れると、開け閉めの手間がかえってストレスになります。
ラベルの作り方は、テプラなどのラベルライターで統一感を出すのが理想ですが、100均のラベルシールに手書きするだけでも十分効果があります。ラベルにはカテゴリ名だけでなく「保存期限」を記入しておくと、定期的な整理がスムーズになります。たとえば「保険証書/2028年まで」「確定申告控え/2031年まで(7年保管)」のように書いておくのがポイントです。これが条件です。
インデックス付きのクリアホルダーとフタ付きボックスを組み合わせる方法も実践的です。ボックス内でさらに書類をカテゴリ別に小分けにすることで、フタを開けた瞬間に必要な書類の場所が一目でわかる状態をキープできます。
多くの収納記事では「フタ付きボックス=すべて隠す収納」として紹介されますが、実はフタの使い方に工夫を加えると「半見せ収納」という第三の選択肢が生まれます。これは検索上位にはあまり紹介されていない、実践者の間で密かに広まっているアプローチです。
具体的には、フタ付きプラスチックボックスの側面に「窓」となる小さなポケットを市販のラベルホルダー(100均で購入可)で後付けし、カテゴリカードを差し込みます。フタを閉めた状態のままでも中のカテゴリが一目でわかるため、いちいちフタを開けずに目的のボックスにたどり着けます。いいことですね。
さらに、棚に並べたフタ付きボックスにカラーコーディングを取り入れる方法もあります。カテゴリごとにラベルの色を変えるだけ(赤=保険・医療、青=税務・確定申告、緑=光熱費・通信費など)で、視覚的にカテゴリを判断できるようになります。書類の場所を「覚える」のではなく「色で引っかかる」設計にする、これが収納を極める人が実践している視点です。
🔹 「半見せ収納」を実現する3ステップ
- STEP 1:ボックスの前面中央に、100均のポケットラベルホルダー(透明・粘着タイプ)を貼りつける
- STEP 2:カテゴリ名と保存期限を書いたカードをポケットに差し込む
- STEP 3:書類を入れ替えたときはカードだけ差し替える(ラベルを貼り直す手間が不要)
この方法は特に、同じシリーズのフタ付きボックスを5個以上並べている場合に効果を発揮します。どれに何が入っているかわからなくなる「ボックス迷子」問題を、ほぼゼロにできます。
また、書類のジャンルによってはあえてフタなしで使う選択肢も有効です。毎日開閉する「今月の処理待ち書類」はオープンタイプのファイルボックスに、年1回以下の「長期保存書類」はフタ付きボックスに、と明確に分けることで、「フタを開ける」という動作がワンクッションになり、頻繁に使う書類の取り出しやすさが向上します。つまり、全部をフタ付きにしなくていいということです。
お片付けのこと「ふた付きファイルボックスは書類だけでなく小物整理にも便利」(用途別の活用アイデアを写真つきで紹介しています)

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