

目隠しをつけると、お気に入りの服が3倍速く色褪せることがあります。
賃貸物件でオープンクローゼットが増えている背景には、扉をなくすことで部屋を広く見せるという設計の工夫があります。扉の開閉スペース(一般的に奥行き60〜65cm分)が不要になるため、ワンルームや1Kなどの狭い間取りでも家具を置きやすくなります。これはメリットです。
しかし、扉がない状態で放置すると、大きく3つのデメリットが生じます。
まず「ほこりの蓄積」です。扉付きクローゼットに比べてほこりが入り放題になるため、衣類への付着が格段に増えます。次に「来客時の丸見え問題」。急に友人が訪ねてきたとき、収納の中身が全部見えてしまうのは多くの人が気にするポイントです。そして「衣類の日焼け・色褪せ」。窓から差し込む太陽光だけでなく、室内の蛍光灯の紫外線でも衣類は少しずつ色褪せていきます。
この3つのデメリットを同時に解消できるのが「目隠し」です。つまり目隠しが必須です。
賃貸の場合はとくに「原状回復」が求められるため、壁や天井に穴をあけるビス固定は原則NG。つっぱり式か布を引っかける方式が選択の基本になります。退去時の修繕費請求を防ぐためにも、取り付け方法の確認は先に済ませておくことが大切です。
| デメリット | 発生しやすい状況 | 目隠しによる改善効果 |
|---|---|---|
| 🌀 ほこりの付着 | 人の出入りが多い場所 | 閉じている間はほこりをシャットアウト |
| 👀 来客時の丸見え | 玄関・リビング近くの収納 | ワンアクションで即隠せる |
| ☀️ 衣類の日焼け・色褪せ | 南向き・蛍光灯直下の配置 | 遮光タイプで紫外線をカット |
賃貸でオープンクローゼットの目隠しを検討するとき、最もおすすめできるのがつっぱり式ロールスクリーンです。壁に穴をあけず、クローゼットの枠の内側(両サイドの壁)を使って左右につっぱるだけで固定できます。原状回復の観点でも安心感が高い方法です。
つっぱり式ロールスクリーンの最大の魅力は「操作の速さ」にあります。チェーンを軽く引くだけで数秒でスクリーンが下り、来客直前でも素早く対応できます。カーテンのようにもたつきがなく、開けたときにもすっきりとした見た目が維持できるのもポイントです。
費用の目安について整理すると、つっぱり式ロールスクリーンは幅・丈によって異なりますが、国内メーカーの既製品であれば3,000〜10,000円程度から入手可能です。オーダータイプでも1mm単位でサイズ指定できる製品が2万円前後で販売されており、サイズが合わずすき間が生じるリスクを減らせます。これは使えそうです。
生地選びも重要です。目隠し効果を高めたいなら「1級遮光」タイプを選ぶと光を99%以上遮断でき、衣類の日焼け防止にも直結します。通気性を保ちながらほこりだけを軽減したい場合は、半透明の「採光タイプ」でも十分なケースがあります。使用目的にあわせた選択が基本です。
注意点として、つっぱり式は「両サイドに壁がある場所」でなければ固定できません。オープンクローゼットが壁面に凹んでいる構造であれば問題ありませんが、ハンガーラックを独立させた形の収納には使えないケースがあります。設置前に収納の形状を確認してから購入する流れにしましょう。
賃貸のオープンクローゼットであれば、まずつっぱり式を検討して問題ありません。「ニトリ」や「RESTA」「ビックリカーペット」などがつっぱり式ロールスクリーンを1mm単位でオーダーできるサービスを展開しているので、サイズを測ってから購入する手順をとりましょう。
📎 参考リンク(ビックリカーペット):賃貸OK・穴あけ不要のつっぱり式ロールスクリーンの設置方法と具体的な取り付け手順について詳しく解説されています。
ロールスクリーン以外で賃貸のオープンクローゼットに目隠しをする方法として、カーテンを使う方法があります。カーテンはロールスクリーンよりも費用が低く抑えやすく、100均やニトリで数百円〜1,500円程度から揃えられます。インテリアのテイストに合わせて選べる自由度の高さも特長です。
カーテンの取り付け方法は主に3パターンあります。
1つ目は「つっぱり棒+カーテン」です。クローゼットの枠の内側につっぱり棒を1〜2本通し、そこにカーテンを吊るすだけで完成します。100均のつっぱり棒でも対応できますが、耐荷重に注意が必要です。カーテンが厚い布だと重量が増すため、1kg以上のものをかける場合は耐荷重3kg以上の強力タイプを選ぶのが原則です。
2つ目は「カーテンレール+クリップリングス」の組み合わせです。賃貸物件によってはクローゼット上部に既製のカーテンレールが設置されているケースもあり、そこにリングをかけるだけで使えます。goodroomのリノベーション賃貸「TOMOS」シリーズのようにあらかじめカーテン用レールが設けられている物件では、この方法が即実践できます。
3つ目はIKEAの「KVARTAL(クヴァルタル)」など、天井取り付けタイプのシステムを活用する方法です。こちらはより本格的な仕上がりになりますが、天井への穴あけが必要になる場合があるため、管理会社への確認が先決です。
布素材の選び方にも気を配ると、収納全体のクオリティが変わります。ほこり対策を優先するなら、生地の密度が高い「遮光1〜2級」の素材が適しています。通気性を重視するなら、ナチュラルテイストのリネン素材もよい選択肢です。ただしリネンは洗濯時に若干縮みやすい点を念頭においておきましょう。
つっぱり棒が落下しやすいと感じる場合は、100均で手に入る「滑り止めパッド」を棒の両端に貼ることで摩擦が増し、落下リスクを大幅に下げられます。小さな工夫で長持ちさせるのがコツです。
目隠しには「見た目をきれいにする」という役割だけでなく、衣類を保護するという実用的な意味があります。ここを見落とすと、目隠しをつけたのに大切な服が傷んでしまうという結果になります。これは避けたいですね。
まず「日焼け・色褪せ」対策について確認します。太陽光の紫外線だけでなく、室内の蛍光灯も衣類の色褪せを引き起こします。特に黒・紺・赤などの濃色の服は紫外線ダメージを受けやすく、長期間ハンガーにかけたまま蛍光灯の下に置いておくと、半年〜1年程度で目に見える色褪せが生じることがあります。一度色褪せた衣類は洗濯しても元に戻りません。これは痛いですね。
この対策として有効なのが、遮光タイプの目隠しです。1級遮光のロールスクリーンやカーテンを使うことで、紫外線透過率を大幅に下げられます。さらに、頻繁に使わないコートやスーツなどには「UVカット加工付きの不織布衣類カバー」を個別にかけておくと、目隠しを開けている時間帯のダメージも防げます。不織布タイプは通気性もあるため、ビニール製のカバーよりもカビが生じにくいのが特長です。
次に「ほこり対策」の考え方について整理します。目隠しを閉めている間はほこりの侵入を大幅に抑えられますが、目隠しを開けたまま使用する時間が長ければ、扉付きクローゼットと大差がなくなります。普段から目隠しを閉める習慣をつけるだけで、衣類の手洗い・クリーニング頻度を実質的に減らせます。
「防虫」についても押さえておきましょう。防虫剤は密閉空間で成分が充満することで効果を発揮します。オープンクローゼットのような開放的な環境では、成分が空間全体に拡散してしまい効果が薄れます。衣類カバータイプの防虫剤(防虫カバー)を使うか、目隠しをできるだけ閉めた状態にして空気の拡散を抑えることが対策の基本です。
| 目的 | おすすめの目隠し・対策 | 補足 |
|---|---|---|
| ☀️ 日焼け・色褪せ防止 | 1級遮光ロールスクリーン+UVカット衣類カバー | 蛍光灯下でも有効 |
| 🌀 ほこり対策 | 密度の高い遮光カーテンを常に閉める | 開けっ放しにしないことが重要 |
| 🐛 防虫対策 | 不織布タイプの防虫衣類カバーを個別に使用 | オープン環境での防虫剤は効果が弱い |
📎 参考リンク(宅配クリーニング受付センター):室内の蛍光灯が引き起こす衣類の色褪せのメカニズムと、UVカット防虫カバーによる対策方法が詳しく解説されています。
賃貸でオープンクローゼットに目隠しをDIYする場合、退去時の「原状回復」ルールをあらかじめ把握しておかないと、思わぬ修繕費を請求されるリスクがあります。正しく理解しておけばほぼ問題ありません。
国土交通省のガイドラインでは、「通常の生活において生じると考えられる損耗・汚損」は原状回復義務の対象外とされています。つまり、壁に穴をあけずに行うつっぱり棒やつっぱり式ロールスクリーンによるDIYは「通常使用の範囲内」に該当する可能性が高く、原状回復の請求対象にはなりにくいとされています。ただし、これはあくまで一般論であり、入居時の契約書に「穴あけ禁止」「DIY禁止」などの特約がある場合はその内容が優先されます。契約書の確認が条件です。
ラブリコ(2×4アジャスター)を使ったDIYも賃貸で人気の方法ですが、天井と床を突っ張って柱を立てる構造のため、圧力がかかり続けた天井の石膏ボードに跡が残るケースがあります。重量が大きい棚やハンガーラックを組み合わせる場合は、「天井補強プレート」を使って荷重を分散させることで跡を残しにくくなります。これが条件です。
一方、粘着テープ・画鋲・ネジ固定が伴うカーテンレールの後付けや、壁への固定は原状回復義務が発生するリスクが高くなります。自分でできる目隠しを検討する際の選定基準として「穴をあけない」「貼らない」「固定しない」の3原則を守ることが、安全な賃貸DIYの出発点です。
退去時を意識した目隠し選びの優先順位をまとめると以下のようになります。
DIY初心者が賃貸で目隠しをつける場合、まずつっぱり式ロールスクリーンかつっぱり棒+カーテンのどちらかを選ぶのが、手間・コスト・リスクのバランスが最も取れた入門方法です。
目隠しは「隠す」だけが目的ではありません。うまく使えば、部屋全体のインテリアとして機能させることができます。ここでは検索上位ではあまり語られていない独自の視点から、賃貸でも実践できるおしゃれな目隠し活用術を紹介します。
「目隠しの色×服の色」でコーディネートの精度が上がるという考え方があります。たとえば、ネイビーやグレーのモノトーン系でまとめた目隠しカーテンを使うと、開けたときに服の色が際立ちやすくなります。逆に真っ白のロールスクリーンを使うと、服の色が全部平等に目に入り選びやすくなります。目隠しの色を意識するだけで、毎朝の服選びが変わるという副産物が生まれます。これは使えそうです。
「半透明のロールスクリーン+内側照明」のコンビネーションも独自視点のアイデアです。薄手の採光タイプのロールスクリーンを閉めた状態で、内側にLEDライトをつけると、ぼんやりと服のシルエットが透けてショーウィンドウのような演出ができます。賃貸でも電源さえ確保できれば、クリップ式のLEDライト(Amazonで1,500〜3,000円程度)を活用するだけで実現可能です。
「目隠しの素材=冷暖房効率に直結する」という視点も見落とされがちです。オープンクローゼットは壁面の一部が開口部になっているため、冬は冷気の"たまり場"になりやすく、夏は冷房の効きを下げる要因にもなります。遮光性の高い厚手の目隠しを設置するだけで、実質的にエアコンの効率が上がり電気代の節約につながるケースがあります。エアコンの設定温度を1℃変えると電気代が約10%変動するといわれていることを考えると、目隠し1枚に数百〜数千円投資することは十分元が取れるコスパのよい対策です。
さらに「目隠し+脱臭・消臭機能」という組み合わせも実用的です。クローゼット内のこもりやすいにおいを軽減するために、活性炭や炭入りの不織布素材が使われた消臭カーテンが一部のメーカーから販売されています。目隠ししながら消臭もできるというのは、一石二鳥の選択肢です。
目隠しを「収納をきれいに見せる手段」としてだけでなく、「インテリアの一部」「衣類の保護膜」「省エネアイテム」として多面的に活用する視点を持つと、賃貸でのオープンクローゼットが想像以上に快適な空間に変わります。

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