

磁石同士をくっつけて収納すると、磁力が消耗してネイルの模様が出なくなります。
マグネットネイルの出来栄えは、「どの磁石を選ぶか」でほぼ決まります。市販されているマグネットバー(マグネットスティック)には形状が複数あり、それぞれ向いているデザインが異なります。初心者が「なぜか模様が出ない」と悩む原因の多くが、磁石選びのミスです。
代表的な形状は大きく分けると次の通りです。
- 円柱型スティック(丸棒タイプ):持ちやすく扱いやすい。全面ギャラクシーや縦ラインネイル向き。初心者に最もおすすめ。
- スクエアプレート(四角型):接地面が広く、爪全体を一気に操作できる。均一な光を出しやすい。
- ラウンドスティック(細丸型):ピンポイントで鉄粉を集めやすく、ハートや半円など細かいデザイン向き。
- バー型(長方形):平面側を当てると広範囲に、角を当てると細い線を描ける。使い分けで多彩なアートが可能。
これが基本です。
次に重要なのが磁力の強さ。現在市販されている磁石の中で最も強力な素材は「ネオジム磁石(希土類磁石)」です。通常のフェライト磁石と比べて数倍の磁力を持ち、マグネットジェル内の鉄粉粒子を素早く・確実に動かすことができます。特に「超微粒子(3〜5ミクロン)」のジェルを使う場合は、磁力の弱い磁石では粒子が反応しにくくなるため、ネオジム系の強力タイプが推奨されます。
たとえば、3COINSの強力マグネットスティック(330円)を100均ジェルと組み合わせた「ハイブリッド戦術」は、コスパ重視のセルフネイラーの間で話題になっています。100均のジェル単体では模様が出にくくても、磁石だけ強力タイプにするだけでくっきりとした模様が現れることがあります。これは使えそうです。
参考:磁石の形状と使い分けについて詳しい記事はこちら
「磁石を買い直したのに模様が出ない」という場合、実は当て方に問題があることがほとんどです。磁石の使い方には明確な"正解"があり、それを守るだけで仕上がりが劇的に変わります。
距離は爪から2〜3mm(〜1cm程度)が基本
磁石は爪から2〜3ミリ程度の距離を目安に保ちます。遠すぎると磁力が届かず粒子が動かず、近すぎると模様がぼやけます。また、磁石がジェルの表面に直接触れてしまうと模様が崩れるため、「触れるか触れないか」のギリギリを意識しましょう。
当てる時間は5〜10秒が目安
マグネットジェルの粒子が動いて模様が完成するまでの目安は5〜10秒程度です。短すぎるとラインがぼんやりし、長すぎると鉄粉が密集しすぎて黒っぽくなってしまいます。秒数に注意が必要です。
動かしすぎはNG
磁石を一度当てた後に何度も動かしてしまうと、集まりかけた鉄粉が沈殿し、キャッツアイ特有の光沢が消えます。理想の模様が見えたら、その姿勢のままライトへ入れて即硬化するのが鉄則です。
磁石の向きでデザインが変わる
爪の真上から磁石を当てると粒子が「沈む」→暗い筋になります。横から当てると粒子が「浮き上がる」→光が反射してキラキラします。同じ磁石でも向きひとつで全く別の模様が生まれます。
デザイン別の目安をまとめると以下の通りです。
| デザイン | 磁石の形状 | 当て方の方向 |
|---|---|---|
| 縦ライン | 円柱・バー型 | 根元→爪先へ縦に |
| 全面ギャラクシー | スクエア・円柱 | ぐるりと一周 |
| ビー玉 | 丸型・スティック | 全方向から中央へ |
| ハート | ハート専用 | 真上から押さえる |
| フレンチライン | バー型の角 | 斜めに1度だけ |
参考:失敗しないマグネットネイルのやり方について詳しく解説されています
失敗しないマグネットネイルのやり方|iro-shop
ここが最も見落とされやすいポイントです。磁石は「磁力を持った消耗品」であり、保管方法を間違えると使っていなくても磁力が弱くなっていきます。「前は綺麗に模様が出ていたのに最近なぜか出ない」という方は、収納の見直しが必要かもしれません。
絶対NGな収納3つ
- ❌ 磁石同士をくっつけたまま保管する:磁石同士が引き合ったまま長期間置くと、お互いの磁力を消耗し合ってパワーが激減します。まさに「勝手に消える磁力」です。
- ❌ 磁石を重ねてポーチに入れる:バラバラに重なった状態は向きがバラバラになり消磁リスクが高まります。
- ❌ スマートフォンや電子機器の隣に置く:デバイスへの影響のほか、電子機器の磁気が磁石の配列を乱すケースもあります。
正しい保管の基本は「1本ずつ鉄板に固定」
磁石棒は鉄製のプレートや金属板に1本ずつ間隔を空けて貼り付けて保管するのが理想的です。鉄板が磁力を「閉じ込める盾」の役割を果たすためです。冷蔵庫の側面や鉄製のツールスタンドに並べておくだけでも効果的です。これが原則です。
マグネットジェル(ボトル)の正しい保管
鉄粉入りのジェルは容器の底に沈殿しやすい性質があります。保管時は立てて置き、直射日光・高温・多湿を避けることが基本です。また、冷蔵庫での保管はNG。急激な温度変化が液漏れや成分劣化を招きます。使用前には必ずスパチュラか横転がしで撹拌しましょう。
収納グッズとして便利なのが、山崎実業の「tower ネイルライト&ジェルネイル用品収納」シリーズ。LEDライト・ジェルボトル・ツール類をまとめて整理できる設計で、磁石スティックも立てて収納できます。「見せる収納」として作業デスクに置けるのも魅力です。
参考:ジェルネイルの正しい保管方法について詳しく書かれています
ジェルネイルの正しい保管方法|michimall
これは多くのネイル好きが知らない、実は重大な注意点です。マグネットジェルには鉄粉(磁性粉末)が含まれているため、MRI検査を受ける際には必ずオフする必要があります。
なぜ危険なのか?
MRI(磁気共鳴画像診断)は非常に強力な磁場(通常1.5〜3テスラ)を使用します。マグネットネイルに含まれる鉄粉がこの磁力に反応し、以下のようなトラブルが実際に国内外で報告されています。
- 爪周辺の皮膚に熱傷(やけど)が発生する
- ネイル内の鉄粉が火花を発生させる
- 固定が不十分なネイルが磁力で剥離し、MRI装置に吸着して故障する原因になる
- 画像に乱れが生じ、正確な診断ができなくなる
痛いですね。単なる「注意」ではなく、実際に医療事故として報告されているレベルの話です。
通常のジェルネイルとの違い
一般的なジェルネイル(ラメなし)は金属成分を含まないためMRIへの影響は少ないとされていますが、マグネットネイルは別です。たとえ薄くコーティングされていても、鉄粉の含有量によってはリスクが残ります。複数の病院が「マグネットネイルは原則としてオフしてから来院してください」と明記しています。
日常のネイルケアとしては問題ないですが、人間ドックや検査のスケジュールがある場合は、少なくとも検査前日までにオフしておく習慣をつけることが、自分の健康を守ることに直結します。
参考:MRI検査とマグネットネイルについての医療機関による注意喚起
マグネットネイルは大丈夫?MRIの注意点|磁気共鳴医学会
ここまでの知識を活かして、実際にどんなデザインが作れるかを整理します。強力マグネットバーを使いこなせると、一般的なカラーネイルにはない「動きのある輝き」が生まれます。角度によって全く異なる表情を見せるのがマグネットネイルの最大の魅力です。
🌌 全面ギャラクシー(初心者向け・難易度★☆☆)
スクエアや円柱型の磁石を使い、爪の周囲をぐるりと一周させて鉄粉を全面に浮かび上がらせるデザイン。ワンカラーでも宇宙のような奥行き感が出ます。失敗しにくいため、マグネットネイルのはじめの一歩に最適です。
😼 キャッツアイ・縦ライン(定番・難易度★★☆)
バー型磁石を爪の根元から先端方向へ縦に当てると、猫の瞳のような縦ラインが光ります。「いかにもマグネットネイル」な仕上がりで人気が高く、光り方が凛としているのでオフィスシーンにも向いています。
🔮 ビー玉ネイル(人気急上昇・難易度★★☆)
丸型またはスティック型で全方向から爪の中央に磁石を向けると、爪の中心が球体のようにぷっくり輝くビー玉ネイルが完成。2025〜2026年にかけてSNSでトレンドになったデザインです。
💜 ハートマグネット(デート・季節ネイル向け・難易度★★★)
ハート型の専用アタッチメント(市販で99円〜)を強力磁石に取り付けることで、爪の上にハート形の光を浮かび上がらせます。注意点として、このアタッチメント自体には磁力がなく、必ず強力磁石と組み合わせる必要があります。
デザイン選びの順番
初心者はまず「全面ギャラクシー」でジェルの感触と磁石の距離感をつかみ、慣れてきたら縦ライン→ビー玉→ハートの順で難易度を上げていくのがおすすめです。最初から細かいデザインを目指すよりも、成功体験を積みながらステップアップするほうが、道具も無駄なく使えます。
強力マグネットバーを1本マスターするだけで、同じジェルカラーでも磁石の当て方次第でまったく異なる5種類以上のデザインが作れます。つまり道具の数を増やさなくても表現の幅は大きく広がるということです。
参考:マグネットデザインのバリエーションとセルフネイルのやり方
マグネットアートネイルの磁石の当て方|iro-shop

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