

100均グッズを詰め込むほど収納が上手いわけではなく、使う量を増やすほど散らかりやすくなります。
100均で引き出し収納を作るとき、多くの人が「何でもあるから何でも使える」と思って手当たり次第に買ってしまいがちです。ところが実際には、アイテムの組み合わせに「相性」があり、それを知らずに購入すると無駄な出費につながります。まずは、使えるアイテムの種類と特徴を整理しておきましょう。
ダイソーで特に引き出し収納DIYに向いているアイテムは主に次の4種類です。
| アイテム名 | 主な用途 | 価格の目安 |
|---|---|---|
| A4ファイルボックス | 引き出しの「枠」になる | 330円 |
| 積み重ね収納ボックス(大) | 引き出し本体として使う | 110円 |
| 桐すのこ(45×20cm) | ラック・棚板に使う | 110円 |
| PPシート・仕切り板 | 引き出し内の仕切りに使う | 110円 |
この中で特筆したいのが「A4ファイルボックス×積み重ね収納ボックス(大)」の組み合わせです。ファイルボックスを横向きに倒すと、積み重ね収納ボックスが2つぴったり入るいわゆる「シンデレラフィット」が生まれます。これは偶然ではなく、ダイソーの内部寸法設計の結果です。
セリアでは、桐のウッドケースやブリキボックスが引き出しの「本体」として機能します。特にブリキボックスはセリアのウッドサインボードと組み合わせると、まるで販売品のようなインダストリアル風の引き出しが完成すると、RoomClipユーザーの間でも評判です。これは使えそうですね。
一方で注意したいのが、桐すのこの「ゆがみ・反り」の問題です。100均の桐すのこは軽くて加工しやすい反面、個体差によって数ミリ単位のゆがみが生じているものがあります。購入時に棚に立てかけて歪みがないかを確認する、この一手間が仕上がりの差を生みます。組み立て前に一度仮組みして、しっくりくる向きを確認しておくのが原則です。
すのこラックのDIY手順と3つのコツ(桐すのこ×スクエア収納ボックスのシンデレラフィット実例)
実際の作り方を、最もシンプルで再現性の高い「ファイルボックス引き出し」を例に解説します。材料はすべてダイソーで揃い、総額550円(税込)でできます。
用意するもの。
- A4ファイルボックス(330円)
- 積み重ね収納ボックス 大(110円)×2個
- ラベルシール(任意・110円)
手順はこの3ステップです。
1. ファイルボックスを横向きに倒す 開口部が手前になるように横置きにします。これが引き出しの「外箱=ガイドレール」になります。
2. 積み重ね収納ボックスを差し込む 2個をそのままスライドして入れると、ほぼすき間なくぴったりと収まります。引き出しのようにスムーズに出し入れできます。
3. ラベルを貼って完成 前面にラベルシールを貼ると、何が入っているか一目でわかり、使い勝手が格段に上がります。
つまり「並べて差し込むだけ」が基本です。
使う場所の棚サイズを先に測っておくのが条件です。ファイルボックスを横向きにするため、縦に使うときよりも高さ方向のスペースが必要になります。目安は高さ14cm以上の空間があれば設置できます。これはちょうど文庫本を縦に立てたくらいの高さ感です。
また、ファイルボックスが引き出すときにずれてしまう場合は、ボックスの底面に滑り止めシートを1枚敷くだけで解消できます。滑り止めシートもダイソーで110円。それだけで安定感が大きく変わります。
ダイソーのファイルボックスを使った引き出し収納の詳細な作り方と応用例(玄関収納・各部屋への展開)
引き出し収納を「どこに作るか」で、使いやすさが大きく変わります。場所別に最適なアプローチが異なるため、それぞれのポイントを押さえておきましょう。
🍳 キッチン
キッチンでは「何がどこにあるか」を瞬時に判断できることが収納効率を左右します。シンク下や引き出し型の収納スペースに、ダイソーのファイルボックス(横置き)を使った引き出しを入れると、カトラリーや調味料のストック、袋類を立てて管理できます。奥に何があるかわからなくなる「迷子アイテム問題」が一気に解消されます。
特にキッチンで効果的なのは「仕切り板」の活用です。ダイソーのPPシート(厚さ0.75mm前後)は好きなサイズにハサミでカットでき、引き出し内に縦横に差し込むだけで仕切りが完成します。工具不要です。
🪥 洗面所
洗面所の引き出し収納には、湿気に強いプラスチック製のボックスが向いています。ダイソーの「伸縮トレイ」や「積み重ね収納ボックス」を組み合わせると、ヘアケア用品・歯磨き粉・コンタクトのストックなど、サイズがバラバラなアイテムも整然と並べられます。
洗面所収納で見落とされがちなのが「引き出しの高さ設計」です。棚の高さとボックスの高さがぴったりすぎると引き出せなくなるため、ボックスの高さは棚の内寸より1〜2cm程度低いものを選ぶのが基本です。
💻 デスク周り
デスク周りでは、文房具・ケーブル類・メモ帳など、細かいアイテムが散らかりやすい場所です。セリアの木製トレイを横並びで2段組みにしたミニチェスト風引き出しは、デスクの引き出しとして機能するだけでなく、見た目もナチュラルで部屋のインテリアを壊しません。
テーブルや棚の「裏側」に引き出しを仕込むアイデアも有効です。ダイソーのインテリアウォールバーをテーブル裏に取り付け、レールとしてアルミバットを滑らせるだけで収納が生まれます。リモコンや充電ケーブルを「消す」感覚で収納できます。これは使えそうです。
RoomClipユーザーによる100均引き出しDIY実例集(ダイニングテーブル裏・ソファ下・オープン棚への応用事例)
収納を「作る」ことと「維持する」ことは別の話です。多くの人が収納グッズを揃えた直後はきれいに整理できるのに、2〜3週間後には元の混沌に戻ってしまう経験を持っています。この「リバウンド」を防ぐ鍵は仕組みにあります。
仕切り設計の原則:「1ジャンル・1区画」
引き出しの中を仕切るとき、「電池はここ」「輪ゴムはここ」というように、1つの区画に1つのジャンルしか入らないように設計するのが原則です。区画が複数のジャンルを受け入れると、人は必ずそこに「とりあえず」入れてしまいます。
ダイソーのPPシートを使えば、引き出しの内寸に合わせた仕切りを自作できます。横方向と縦方向に差し込み溝を作る「格子状の仕切り」は、切り込みを入れたPPシートを組み合わせるだけで完成します。工具は定規とカッターナイフのみです。
ラベリングの効果は3倍以上
ラベリングが面倒に感じる人も多いですが、ラベルを貼った引き出しとそうでない引き出しでは、「元の場所に戻す率」が大幅に異なります。片付けのプロが実施した観察調査でも、ラベルあり収納の場合、家族全員が正しい場所に戻す確率が格段に上がるという報告があります。
ラベルはダイソーの「マスキングテープ」に手書きするだけで十分機能します。印刷ラベルのほうが見栄えはよいですが、まず貼ることが先決です。ラベルあり収納が条件です。
7〜8割収納をキープする
これが見落とされがちな最重要ルールです。引き出しをぎゅうぎゅうに詰めてしまうと、取り出すたびに周囲のアイテムが崩れ、結果的に引き出しを開けるのが億劫になります。7〜8割収納が基本です。
たとえば、文庫本10冊が入るサイズの引き出しなら、7〜8冊分の空間に物を収め、残り2〜3冊分は「空き」として確保する感覚です。この余白が「戻しやすさ」を生み出し、散らかりにくい状態を持続させます。
やってはいけない収納8選(収納ボックスの選び方と詰めすぎの問題について詳しく解説)
100均引き出しDIYの記事を読んでいると、ほぼすべてが「作り方」と「アイデア」に終始しています。ところが収納を極めたい人が本当に知るべきことは、「何個作るか」の判断基準です。これはあまり語られないポイントです。
収納スペースが増えると、人はモノを増やす傾向があります。これは行動心理学でいう「パーキンソンの法則」の応用で、「仕事の量は、与えられた時間を満たすまで膨張する」のと同様に、「モノの量は与えられた収納スペースを満たすまで増える」という現象が起きます。
つまり、引き出しを作れば作るほど部屋が片付くわけではなく、ある一定量を超えると逆に管理が行き届かなくなるということです。
収納が増えると中身が把握しにくくなります。「あれ、どこに入れたっけ?」という状況は、収納が少ない家ではなく、収納が「多すぎて管理できなくなった家」で多く起きます。
適切な引き出し数の判断基準はシンプルです。
- 💡 今すでに「よく使うモノ」が行方不明になっていない → 今の収納量で十分
- 💡 引き出しを開けたとき「何が入っているか5秒で答えられない」 → 引き出しを作るより先にモノを減らす
- 💡 床や机の上に放置されているものがある → 「定位置がない」のが問題で、収納の数ではなくラベリングと定位置設計が先決
引き出し収納DIYは、「整理された状態を維持する仕組み」として機能させて初めて意味を持ちます。作ること自体が目的になってしまうと、100均グッズが増え、結果的に部屋がごちゃごちゃしていくという皮肉な結果になりがちです。
まず「捨てる・減らす」を先に行い、その後に必要最低限の引き出しを1〜2個だけ作るという順番が、収納を極める人の正しいアプローチです。引き出し収納DIYは「最後の仕上げ」として使うのが原則です。
100均の引き出し収納DIYは安く・早く・自分のサイズに合わせて作れるという圧倒的なメリットがあります。ただし、そのメリットを最大限に活かすには、「何をどれだけ持つか」を先に決めてから作り始めることが、遠回りのようで一番の近道です。

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