

薄い生地で作ったファブリックバスケットは、中身を入れると1週間以内にぐにゃりと崩れて使い物にならなくなります。
ファブリックバスケットを作るとき、多くの人が「手持ちの薄い布で代用できるだろう」と考えます。これが、完成品がへたれてしまう最大の原因です。
布バスケットが自立するかどうかは、生地の「厚さ」と「ハリ」でほぼ決まります。薄いコットンプリント生地(ローン・ダブルガーゼなど)は、接着芯を貼ったとしても大きいサイズになるほど自立が難しくなります。収納物を入れ続けると側面がたわんで、見た目が崩れます。
一方、帆布(キャンバス)は平織りで太番手の糸を使った丈夫な素材です。帆布には号数があり、数字が小さいほど厚く重い生地になります。
| 号数 | 厚さの目安 | 向いている用途 |
|------|-----------|--------------|
| 8号帆布 | 厚め・しっかり | 自立する布バスケット、トートバッグ |
| 11号帆布 | 薄め・扱いやすい | 小さめバスケット、裏地 |
| キャンバス(キルティング) | 中厚・やや軽い | 接着芯なしでも使いやすい |
家庭用ミシンで縫える帆布の限界は8号程度です。それより厚い生地は針が通らなくなるため、注意が必要です。
つまり、接着芯と生地を組み合わせるのが原則です。薄い生地を使う場合は、必ず表布の裏に不織布タイプの接着芯を貼ってからカットしましょう。接着芯にはキラキラした面(糊面)があり、それを生地の裏に合わせて中温のアイロンで押さえつけます。アイロンは滑らせず「押さえて・移動・押さえる」を繰り返すのがコツです。
キルト生地は2枚重ねで作られているため、そのまま使えば接着芯不要でしっかり自立する収納バスケットができます。これは意外と見落とされがちな選択肢です。
ラミネート生地(あらかじめ撥水コーティングされた布)も、丈夫で水や汚れに強い特徴があります。キッチンやバスルームの収納など、湿気が気になる場所に置くバスケットには最適です。
参考:帆布(キャンバス)の号数・特徴・ミシンで縫う際の注意点を詳しく解説
帆布(キャンバス生地)とは?特徴とオススメ生地 | nunocoto fabric
生地が決まったら、いよいよ縫い始めます。最もポピュラーな「1枚布+内布」のスタンダードな作り方は、次の5工程で完成します。
この工程で初心者が最も省きがちなのが、アイロンがけです。工程ごとに縫い代をアイロンで割っておくことで、仕上がりが格段にきれいになります。アイロンを一度もかけなかった場合と比べると、完成品の見た目に明確な差が出ます。アイロンは必須です。
もう一点、マチの縫い方にも注意が必要です。脇の縫い目と底の折り線が一直線に揃うようにたたんで三角を作り、脇の縫い目から均等に左右同じ幅で印をつけて縫います。このラインがずれると底が歪みます。マチ幅を変えたい場合は、この印をつける幅を変えるだけでOKです。
袋口は最後に表布が内側へ2mmほど見えるよう折りこんでアイロンで整えると、内布が外に出てこないすっきりとした仕上がりになります。これだけ覚えておけばOKです。
参考:写真付きで工程を丁寧に解説した手作りファブリックバスケットの基本レシピ
キャンバス(帆布)生地で作る、自立するファブリックバスケットの作り方 | nunocoto fabric
市販の収納ボックスを探し回っても、ぴったりのサイズが見つからない——そんな理由でファブリックバスケットを手作りする人は多くいます。ハンドメイドの最大のメリットは、まさにこの「自分サイズで作れる」点です。
必要な生地サイズは、仕上がり寸法から次の式で計算できます。
具体的な例を挙げます。仕上がりサイズが「幅10cm×奥行15cm×高さ7cm」のバスケットを作りたい場合、計算は以下のようになります。
つまり約26cm×27cmの生地を表布・内布それぞれ1枚ずつ用意すれば完成します。名刺(縦5.5cm×横9.1cm)を並べて5枚分ほどの面積で、この大きさのバスケットが作れるイメージです。
マチ幅は底の収納力に直結します。マチが大きくなるほど底が広くなり、たくさん入れられます。たとえばマチ20cmのバスケットは、底の広さが大人の手のひら2枚分ほどになります。収納したいアイテムの底面積を先に測ってからマチ幅を設定するのが、失敗しないための方法です。
大きめのバスケットを作るときは、「1枚布」より「全面別布(底・側面を別々に縫い合わせる)」型の方が縫い代を合わせやすく安定します。ハギレを活用できる点も魅力です。ただし、縫い代が多くなる分、内側布が少しもたつく場合があります。
参考:3種類の作り方を実際に試して比較した詳細レポート
【布バスケット】同じサイズを3種類の作り方で比較!どれがキレイ?
多くの作り方レシピでは「1枚布を折ってマチを縫う」方法が紹介されています。実際にはもうひとつ、同じ手間でより角がきれいに仕上がる方法があります。「十字型カット」の作り方です。
方法はシンプルで、正方形または長方形の生地の四隅を、マチにしたい寸法でカット(切り落とす)してから縫い合わせます。たとえば仕上がりマチ8cmのバスケットを作るなら、四隅を8cm×8cmで切り落として隣同士の辺を縫えばOKです。
この作り方が優れている点は3つあります。まず、底の角が立体的にきれいに仕上がります。次に、内側布のもたつきが少なくスッキリします。そして、工程自体が非常にシンプルで縫い間違いが起きにくいです。
デメリットは、切り落とした部分が端切れになること。大きいサイズになるほど、使えない布の面積が増えます。細かいハギレを活用したいときは「全面別布」の方が向いています。
十字型で作る場合の材料の例(仕上がりサイズ:縦12cm×横10cm×高さ8cmの場合)。
持ち手は縫い合わせる前に内側布の短い辺に仮止めしておきます。先に仮止めしておくことで、後から縫い付ける手間が省けます。これが基本です。
参考:リバーシブル仕様のファブリックバスケットを写真入りで丁寧に解説
リバーシブルで使える!簡単かわいい布バスケットの作り方 | 縫いナビ
作り方をマスターしたら、次は「使いこなす」フェーズです。ファブリックバスケットが収納として機能するためには、作り方だけでなく「置き方・見せ方」にも工夫が必要です。
まず、仕上がったバスケットに「ワイヤー」を袋口に沿って入れると、柔らかい布製でもビシッとした形をキープできます。100均の手芸コーナーで購入できるクラフトワイヤー(太さ1〜2mm程度)を袋口の内側に沿わせて通すだけで、市販品のような張りが生まれます。使わないときは取り外して折りたたむことも可能で、収納の柔軟性が損なわれません。
リバーシブル仕様にして作ると、季節や気分によって見た目を変えられます。春はポップな花柄を表に、秋はシックな無地を表に——1つのバスケットで2通りのインテリアが楽しめます。
収納の「仕組み化」には、サイズ違いを複数作るのが最も効果的です。収納したいものの底面積を基準に、3〜4サイズのバスケットを統一感のある生地で作ると、引き出しや棚がパズルのようにきれいに収まります。市販品では「あと5cmだけ小さければ」というジレンマが解消されます。
使い方のアイデアとして、次のような活用が人気です。
デコレーションアレンジも楽しめます。アイロン転写シートを使ったオリジナルデザイン、ワッペンの縫い付け、レーステープの接着など、完成後でも加工できます。
持ち手をカラーコットンテープから革ひもに替えるだけで、ぐっとナチュラルな雰囲気が出ます。市販の皮革テープや合皮テープは手芸店や100均でも購入でき、縫い代に挟み込む前に交換するだけで済みます。
参考:収納アイテムとしてのファブリックバスケットのアレンジ・活用例
新生活を応援!手作りファブリックバスケットで自分好みの収納を作ろう | ハンドメイド図書館

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