

収納をぎっしり詰めるほど、かえって部屋が散らかり続けます。
「バッファ(buffer)」という言葉はもともと英語で「緩衝材」を意味します。プロジェクト管理やビジネスの場では、スケジュールや予算に設ける「余裕」「ゆとり」という意味で広く使われてきた言葉です。収納の世界でも、この考え方はそのまま応用できます。
収納におけるバッファ管理とは、収納スペースのなかにあえて空きスペース(バッファゾーン)をつくり、一時的にモノが増えても外に出さず吸収できる仕組みを整えることです。つまり、「すきまを設計する技術」と言えます。
整理収納の現場で5000軒以上のお宅を片付けてきた幸せ住空間セラピスト・古堅純子さんも、この考え方を長年提唱してきました。「収納はすきすきがいい」という考え方は、一見もったいなく聞こえるかもしれません。しかし実際には、このゆとりこそが「片付けがリバウンドしない家」の根本にある仕組みです。
部屋が散らかる負のスパイラルは、こんな流れで起きています。
- 収納がパンパン → 外にモノが出っぱなし → モノが増えても気づかない → さらに散らかる
このサイクルを断ち切るには、まず収納のなかに「一時的な受け皿」をつくることが必要です。これがバッファ管理の本質です。
バッファゾーンは単に「空けておく場所」ではありません。チョイ置きや一時保管、洗濯物を畳む作業スペースなど、使う目的をもたせた「緩衝地帯」として設計することで、初めて機能します。目的のない空きスペースとは根本的に異なります。
収納に興味がある方なら「7割収納」というフレーズを一度は聞いたことがあるでしょう。収納スペースの7割までしか入れない、という考え方で、広く知られたルールです。
しかし「7割にしているのに使い勝手が悪い」と感じている方は少なくありません。これは正直、よくある悩みです。
古堅さんのもとに相談に来たある方も、「収納はすべて7割を心がけているのに、使い勝手が悪い」と訴えていたといいます。7割収納は「全体的なゆとり」を目指すルールですが、バ