アルミパレット水彩での絵の具収納と選び方の完全ガイド

アルミパレット水彩での絵の具収納と選び方の完全ガイド

アルミパレット水彩での絵の具収納と使い方ガイド

不透明水彩をアルミパレットに入れると、乾燥後に全て剥離して使えなくなります。


📋 この記事でわかること
🔍
アルミパレットとプラスチックの違い

素材・価格・使い心地の差を比較。1,500〜3,000円のアルミ製が長く使える理由を解説します。

🎨
絵の具収納と色の並べ方のコツ

色相環に沿った並べ方が混色をスムーズにします。仕切りの活用法と絵の具の量の目安も紹介。

⚠️
やってはいけないNG使い方

不透明水彩との相性問題、使い始めの水弾き対策など、知らないと道具を無駄にする落とし穴を解説。


アルミパレットと水彩プラスチックパレットの違いを比較


水彩画を始めると、パレット選びで最初に迷うのが「プラスチック製にするか、アルミ製にするか」という点です。結論から言うと、長く水彩を続けるつもりなら、最初からアルミパレットを選んだほうが結果的にコスパが高くなります。


プラスチック製の最大の弱点は、使い込むうちに絵の具の色が素材に染み込んでしまうことです。染みつくとどうなるかというと、パレットの白い面が徐々に汚れた色になっていき、混色するときに「今作っている色が本当にこの色なのか」が判断しにくくなります。これは絵の仕上がりに直結する問題です。つまり素材劣化が、色判断のミスにつながるということですね。


一方でアルミパレットは、汚れても拭き取れば驚くほどきれいになります。消しゴムで軽くこするだけで染み込んだ色も落とせるため、常に清潔な白い面を維持できます。また、適度な重みがあるので机の上でズレにくく、混色のときの安定感も段違いです。プラスチック製は軽すぎて、筆を当てるたびにスルスルと動いてしまうのが地味なストレスになりがちです。これは使えそうです。


価格についても比べておきましょう。プラスチック製は100均でも購入でき、400円以内のものが多いです。アルミ製は1,500〜3,000円程度とやや高めです。しかし、アルミパレットは10年以上使い続けている愛用者も多く、消耗品ではなく「一生道具」として考えると、1日あたりのコストはほぼゼロに近くなります。プラスチックを1〜2年で買い替えるサイクルを考えれば、長期的にはアルミ製のほうが安上がりになることも珍しくありません。


| 比較項目 | プラスチック製 | アルミ製 |
|---|---|---|
| 価格 | 100〜400円程度 | 1,500〜3,000円程度 |
| 色の染みつき | 染みつきやすい | 染みつきにくい |
| 重さ | 軽い(動きやすい) | 適度に重い(安定) |
| 耐久性 | 割れることがある | 10年以上使える |
| 水の弾き | 弾きやすい | 弾きにくい |


アルミ製が条件です。水彩を本格的に続けたい方にとっては、最初の投資として価値のある道具です。


水彩の世界で使われるアルミパレットの詳細なメリット・デメリットについては、以下のページが参考になります。


アルミパレットのメリット・デメリットを詳しく解説したページ。
透明水彩ターレンスのアルミパレットの良い点・悪い点(k-illust.net)


水彩アルミパレットの絵の具収納と色の並べ方のコツ

アルミパレットを手に入れたら、次は絵の具をどう収納するかが腕の見せどころです。ただ色を入れていくだけでは、実際に絵を描くときに「あの色どこだっけ?」と迷う時間が増えてしまいます。


基本ルールは、色相環の順番に並べることです。虹の色の順番(赤→オレンジ→黄→緑→青→紫)を意識して配置すると、直感的に色を探せるようになります。似た色が隣り合っているので、混色のときにも無駄な動作が減ります。色相環の順が原則です。


絵の具の量については、仕切りにあふれない程度にたっぷり入れるのがポイントです。仕切りの奥のほうに押しつけて、手前に向かって少なくなるよう坂道のように入れます。筆を奥から手前に動かして絵の具を取る動作に合わせた配置です。チューブ1本(5ml)の半分から全部を目安に入れると、絵の具が少なくなりすぎてパレットが使いにくくなる事態を防げます。


色の配置で一つ覚えておくと得な知識があります。イエローオーカー(黄土色)は、箱の中では茶色のグループに入っていることが多いのですが、パレット上では黄色とオレンジの間に配置するのが正解です。黄色の代わりとして使うと落ち着いた色調が簡単に出せるため、黄色コーナーに置くことで格段に使いやすくなります。長年茶色ゾーンに置いていたが、黄色ゾーンに変えてから絵が変わった、という声も多い知識です。


絵の具を全て入れ終わったら、パレットを開いたまま平らな場所で1日乾燥させます。完全に固まってから蓋を閉めるのが正しい手順です。乾かす前に閉じてしまうと、上下の絵の具が接触して色が混ざる原因になります。乾燥が条件です。


なお、透明水彩の場合、一度パレットに固めた絵の具は次回も水で溶かして使えます。使い終わるたびに洗い流す必要はなく、混色スペースだけを軽く拭いてあげればOKです。この「出しっぱなしで使える」という特性が、水彩画の大きな魅力のひとつです。


アルミパレットの水彩選び:ホルベインとターレンスのサイズ比較

アルミパレットを選ぶとき、ブランド名として頻繁に出てくるのがホルベインとターレンスの2つです。どちらも品質は高く、水彩愛好家に広く使われています。両者の違いを具体的に見ていきましょう。


ホルベインのアルミパレットはNo.80(26仕切り・サイズ110×251mm)が特に人気で、混色スペースが広めに設計されています。大きめのキャンバスに絵を描く方や、デスクで落ち着いて描くスタイルの方に向いています。価格は2,500円前後です。


ターレンスのアルミパレットはSサイズ(39仕切り・サイズ252×174mm・重さ約140g)がコンパクトさと多色収納を両立した人気モデルです。39個の仕切りが豊富なのにサイズはコンパクトで、サブパレットとして使うのにも最適です。ただし混色スペースが限られているため、混色を多用する描き方をするならMサイズ以上を選んだほうが快適です。意外ですね。


最近は「指穴なし」タイプも登場しました。従来のパレットには持ち手用の指穴が空いていましたが、その穴を省いたことで混色スペースが広がり、絵を描くスペースに余裕が生まれます。手に持って描くスタイルより机の上に置いて使うスタイルの方には、指穴なしタイプのほうが使い勝手がよいです。


仕切り数で迷ったら、自分が使っている絵の具の色数に合わせて選ぶのが一番分かりやすいです。12〜18色で描いているなら26仕切りのものを、30色以上集めているなら39仕切りのものを選べば、後から「足りない」と後悔しにくくなります。これが基本です。


🎨 ホルベインとターレンス アルミパレットの比較まとめ:


- ホルベイン No.80 /26仕切り・混色スペース広め・デスク使用向き・約2,500円
- ターレンス Sサイズ(39色) /39仕切り・コンパクト・サブパレット最適・約2,000円
- ターレンス SNタイプ(指穴なし) /39仕切り・混色エリア拡張版・机置き派に最適


水彩パレットの種類と選び方(プラスチックかアルミ、大きさ別)〜枯葉庭園〜


アルミパレットに不透明水彩は使えない理由と正しい絵の具の選び方

収納好きな方が水彩を始めると、「せっかくアルミパレットを買ったから、手持ちの絵の具を全部収納したい」と考えることがあります。しかしここに大きな落とし穴があります。アルミパレットは透明水彩専用の道具であり、不透明水彩(ガッシュ)を入れると必ず失敗します。


なぜかというと、透明水彩と不透明水彩は顔料とアラビアガム(展色剤)の配合比が根本的に異なるからです。透明水彩は展色剤を多く含むため、乾燥してもパレット面にしっかりと定着します。一方、不透明水彩は顔料の密度が高くアラビアガムが少ないため、アルミパレットの上で乾燥させると、カサカサと剥離してしまうのです。実際に経験した画家による記録でも、見事に丸ごとはがれ落ちた不透明水彩パレットの写真が残っています。知らずに入れると、道具も絵の具も両方無駄になります。痛いですね。


不透明水彩を使いたい場合は、プラスチック製のパレットかセラミック製のパレット、あるいはダイソーなどで売っているシリコン製のケースに入れるのが正解です。不透明水彩はそもそもパレットに固めて使う画材ではなく、毎回チューブから絞り出して使うスタイルが基本です。


透明水彩のみを使う場合でも、一つ注意点があります。水彩絵の具の中でも「グラニュレーション(粒状化)顔料」を含む色は、長期間パレットに置いておくと表面の質感が変化することがあります。特にウルトラマリンブルーやバーントシェンナなどはこの傾向が強いです。色の管理を丁寧にしたい方は、年に1回パレットを全て整理し直すサイクルを作ると、常に最良の状態を保てます。年1回のメンテが条件です。


不透明水彩とアルミパレットの相性問題について詳しく解説したページはこちらです。


失敗するアルミパレットの使い方と、不透明水彩絵具の復活方法(sweetfish-art.com)


水彩アルミパレットの使い始め対策と長く使うためのメンテナンス

新品のアルミパレットを購入したとき、多くの人が「絵の具が水を弾いてうまく乗らない」という問題に直面します。これは不良品でも粗悪品でもなく、新品のアルミパレット特有の現象です。表面のコーティングが滑らかすぎて水をはじいてしまうのが原因で、使い込むうちに自然と馴染んでいきます。


ただし、最初から快適に使いたい場合は「耐水ペーパー(#400〜600番程度)で軽く水研ぎする」という方法が効果的です。軽く表面をこすることで微細な凹凸ができ、絵の具の食いつきが大幅に改善されます。ゴシゴシ強くこする必要はなく、軽く撫でる程度で十分です。これは使えそうです。


日常のメンテナンスについては、透明水彩パレットは基本的に洗わなくてよいです。混色スペースが汚れてきたら、水で湿らせたティッシュか雑巾で軽く拭き取るだけで十分です。混色スペースに色が染み込んでしまった場合は、消しゴムで軽くこするとかなりきれいになります。強い洗剤や流水での洗いすぎは、パレットに固めてある絵の具を全て流してしまう危険があるため避けましょう。


一つだけ絶対にやってはいけないことがあります。絵の具を固めたパレットを水に長時間浸けることです。透明水彩は水溶性のため、水に浸けると固めた絵の具がすべて溶けてしまいます。これまで時間をかけて作り上げたパレットが一瞬で台無しになります。流水での丸洗いもNG行為です。


パレットを保管するときは、平らな状態か蓋を閉じた状態で保管します。立てかけて保管すると、仕切りに固めた絵の具に傾きが生じる可能性があります。また、重いものを上に置いたり踏んづけたりするとアルミが歪んで蓋が閉まらなくなるリスクがあるため、専用のスペースを決めて収納するのがおすすめです。収納場所を固定するだけで、道具の長持ち年数がぐっと変わります。


🧹 日常メンテナンスの流れ(3ステップ):


1. 🖌️ 毎回 → 混色スペースだけ湿ったティッシュで軽く拭く
2. 🧹 月1回程度 → 消しゴムで染み込んだ色を落とし、白さをリセット
3. 📅 年1回 → 全体の絵の具量を確認し、減っている色を補充する


パレットのメンテナンス方法について詳しく解説しているページです。


透明水彩のパレットは洗わない?出しっぱなしでも大丈夫?(枯葉庭園)




artgear アクリル画・水彩画用 アルミ水彩パレット (39穴)