

飛騨産業 キャビネットの多くはビーチ材やホワイトオークなどの無垢材を使い、天然木ならではの木目や色の濃淡の違いをあえてデザインとして取り入れています。
同じシリーズでも一台ごとに杢目や節の出方が異なり、「虎斑」「目節・芽節」といった個性的な表情も品質に問題がなければそのまま活かされます。
この考え方は、原木から家具になるのはわずか約3割という現実の中で、貴重な森林資源を無駄にしないという姿勢にもつながっており、環境配慮とデザイン性を両立させたアプローチと言えます。
ビーチ材は比較的きめ細かな木肌で、場所によって黒スジや縄目といった表情が現れることがあり、クリアやオイル仕上げを選ぶことでそのニュアンスがより強調されます。
参考)飛騨産業 キャビネット「SEOTO-EX KX561B」幅1…
ホワイトオークはよりはっきりした木目が特徴で、AVキャビネット「Standard Collection」のように横ルーバーデザインと組み合わせると、陰影が生まれて空間を引き締める役割も果たします。
参考)Standard Collection AVキャビネット
こうした素材はどれも国産家具らしい丁寧な加工が施され、角の取り方や手の触れる部分の丸み、扉や引き出しの合わせ方まで含めて、手触りの良さを重視した造りになっています。
塗装については、キャビネットによってオイル仕上げとウレタン塗装が選ばれており、オイル仕上げは木の質感や肌触りをそのまま楽しみたい人に、ウレタン塗装は汚れや水分への強さを優先したい人に向きます。
参考)飛騨産業「Standard Collection」AVキャビ…
オイル仕上げはメンテナンスとして定期的なオイル塗布が必要ですが、その分だけ艶や色が少しずつ変化し、自分の生活に馴染んでいく「育てる家具」という感覚を得られるでしょう。
一方でウレタン塗装のAVキャビネットなどは、テレビ周辺機器や小物を多く置く場所でもシミや輪ジミが付きにくく、日々の拭き掃除もしやすい仕上げです。
素材選びで意外と見落とされがちなのが「脚の形状と高さ」で、SEOTO-EXのキャビネットのように内側に配置された4本脚タイプは、床掃除のしやすさと軽やかな印象を両立させています。
脚高が約11.5cmあるモデルではロボット掃除機が下を通りやすく、日常のメンテナンス性も高いのが実用的なポイントです。
ビジュアルとしては、脚元に空間が生まれることで、ウォールナットやオークなど重めの色の天板でも「圧迫感を抑えた大きめ収納」として取り入れやすくなります。
飛騨産業 キャビネットは、デスク横に置く「デスク キャビネット」、壁面使いのオープンキャビネット、AVキャビネットなど、用途に応じて複数のシリーズが展開されています。
たとえばsoffioのオープンキャビネットは、デスクと高さを揃えることでワークスペースを横に広げつつ、棚板の高さ調整で書類や本、小物を自由にレイアウトできるデザインです。
Standard CollectionのAVキャビネットは横ルーバー扉によって収納物を目立たせず、テレビボードとしてリビング全体の印象をすっきり見せることに特化しています。
SEOTO-EX KX561Bのようにロールフロントを採用したキャビネットは、前面の巻き戸を開閉することで、奥行きの取れない場所でも扉を気にせず使える構造になっています。
ロールフロントは開口部を大きく取れるため、見せる収納と隠す収納を状況に応じて切り替えられ、半分だけ開けて飾り棚的に使うなど柔軟なスタイリングが可能です。
また、巻き戸部分にも美しい木目が連続するように設計されているため、閉じた状態でも一枚板のようなまとまりのある表情を見せてくれるのが特徴です。
デスク キャビネットは、子ども部屋からリビングまで幅広いシーンに対応できるよう、可動棚板4枚で仕切りを変えられるシンプルな構造になっており、学習机横の教科書収納にも適しています。
参考)デスク キャビネット
soffioのオープンキャビネットは、幅約90cm、高さ約71cm、奥行き約28.5cmとコンパクトながら2段構成+可動棚2枚という設計で、高さの異なるものを並べても収まりがいいバランスです。
参考)飛騨家具 hida 飛騨産業 soffio ソフィオ オープ…
リビングに置けばディスプレイシェルフとして使える一方、デスク周りではプリンタやファイル、雑誌収納にも使えるなど、シリーズごとに「得意な役割」が明確に分かれている点も選びやすさにつながります。
デザインの共通点として、どのシリーズも線の細さや面取りの丁寧さを重視し、和室にも洋室にもなじむシンプルな形にまとめられていることが挙げられます。
飛騨の家具らしい曲木技術や丸みあるディテールはチェアに顕著ですが、キャビネットでも角を少し丸く落とす、取っ手を凹凸の少ない形にするなど、空間を邪魔しない工夫が盛り込まれています。
参考)【飛騨産業の納品事例⑤】森のことばの存在感のあるテーブルに飛…
そのため、複数のシリーズを同じ空間に混在させても、木の色味とディテールが上手く馴染み、バラバラな印象になりにくいのもメリットと言えるでしょう。
参考:シリーズごとの特徴とサイズ感、機能の違いをより詳しく確認したい場合は、飛騨産業公式サイトの商品ページが役立ちます(素材・塗装・サイズの詳細に関する部分)。
飛騨産業 キャビネットの収納部は、棚板が数センチ刻みで調整できる可動棚になっているものが多く、SEOTO-EXのキャビネットも2枚の棚板を7段階で動かせる設計です。
この可動棚により、文庫本・雑誌・A4ファイル・食器・プリンタなど高さの異なるアイテムを効率よく収納でき、生活スタイルの変化にも対応しやすくなっています。
扉内の引き出しも浅めに作られているため、カトラリーや文具、小物類を上から一目で把握しやすく、引き出し奥に物が埋もれにくい実用的な構成です。
デスク キャビネットは、子ども部屋やリビング学習での使用を想定しており、教科書やノート、ファイルを整理しながら、上部にプリンタやディスプレイを置くなど、上下のスペースを立体的に使えるのがポイントです。
soffioオープンキャビネットのような低めの高さのものは、壁面に圧迫感を与えずに収納量を増やせるため、マンションのリビングやワンルームでも取り入れやすいサイズ感になっています。
一方、Standard CollectionのAVキャビネットは、AV機器や配線類をまとめて隠しつつ、天板上はテレビと少数のディスプレイ小物に絞り込めるため、見た目のごちゃつきを抑えたい人に好まれます。
SEOTO-EX KX561Bでは、幅1100mm・奥行450mm・高さ830mmというサイズに対して、収納内寸幅約790mm・奥行約355mm・高さ約510mmが確保されており、一般的な食器棚やリビングボードとしてバランスの良い容量があります。
ロールフロントのおかげで、開閉時に扉が前に大きく張り出さないため、ダイニングテーブルやソファの近くなど動線ぎりぎりの場所にも設置しやすいのが、他のキャビネットには意外と少ない利点です。
また、扉を半開きにして使えば、よく使う食器やリモコン類だけを手前側に、見せたくない書類や箱類は奥側に置くなど、収納物の「見え方」までコントロールできます。
実際のユーザーの声としては、「木そのものを感じる」「一脚一脚を大事にしたくなる」といったチェアの評価と共に、キャビネットについても作りの丁寧さや存在感を評価する声があり、部屋全体の雰囲気づくりにも大きく寄与していることがうかがえます。
参考)https://ameblo.jp/kumama-house/entry-12523650821.html
飛騨家具を扱うショップのレビューでは、造り付け収納にはない個性的な存在感や、飾りつけの楽しさを挙げるコメントもあり、単なる収納家具ではなく「インテリアの主役」として選ばれている面も見逃せません。
その分だけ価格帯は決して安価ではないものの、部屋の印象・使い勝手・長期使用を考えるとトータルの満足度が高いと感じる人が多いようです。
飛騨産業 キャビネットの大きな特徴のひとつが、木部に対する10年保証で、製作過程の不具合による破損に対して無償修理を行うというスタンスです。
保証書が商品に同封されており、保証を受けるためには大切に保管しておく必要がありますが、それだけ長期使用を前提にした家具づくりを行っていることが伝わってきます。
ただしアウトレット品や雑貨などは対象外といった条件もあるため、購入前に公式情報や販売店で保証範囲を確認しておくと安心です。
飛騨の家具メーカーの中でも、柏木工・飛騨産業・イバタインテリアなどが10年保証を付けていることから、地域全体として「長く使える家具」を標準とする文化が根付いていることもわかります。
この背景には、厳しい品質管理と職人の技術力だけでなく、修理しながら使い継ぐという価値観を大切にする姿勢があり、キャビネットも部品交換や再塗装などで寿命を延ばすことを想定して作られています。
結果として、買い替えサイクルを伸ばし、廃棄を減らすことにより、環境負荷の軽減にもつながっている点は、サステナブルな暮らしを意識する人にとって見逃せないポイントでしょう。
オイル仕上げのキャビネットは、定期的にオイルメンテナンスを行うことで表面の乾燥を防ぎ、小さな傷や白っぽさも目立ちにくくなりますが、この作業自体が「家具と向き合う時間」として楽しみになっているユーザーも少なくありません。
ウレタン塗装の場合は、基本的に乾拭きや固く絞った布での水拭きがメインとなり、塗膜を傷つけないよう強いクリーナーを避けることで良好な状態を保てます。
いずれの仕上げでも、直射日光やエアコンの風が直接当たる場所を避ける、加湿器の蒸気を近くに当てないなど、環境への配慮が反りや割れの予防につながります。
キャビネットの天板には、テレビやオーディオ機器だけでなく、観葉植物や照明、アートなども飾りたくなりますが、鉢植えや花瓶の下にはコースターやマットを敷いて水分や肥料が直接触れないようにすると安心です。
小さなキズや凹みは木製家具特有の「味」として捉えられる一方、深い傷や割れが出た場合でも、飛騨産業や取り扱い店に相談することで修理・補修の提案を受けられるケースがあります。
長く付き合う前提で選ぶからこそ、「壊れたら買い替える」のではなく「手を入れながら育てる」という視点を持つと、飛騨産業のキャビネットの価値をより実感できるはずです。
参考:保証内容やメンテナンスに関する考え方は、飛騨家具全般の解説を行う専門店のコラムも参考になります(10年保証や品質に関する部分)。
飛騨の家具はなにがすごい?(ameni-ca スタッフブログ)
飛騨産業 キャビネットは、単に「収納家具」としてだけでなく、部屋のゾーニングやインテリアの主役として活用することで魅力が一段と引き立ちます。
たとえば、背の低いオープンキャビネットをソファ背面に置けば、リビングとダイニングの境界をゆるやかに区切る役割を果たしつつ、本や雑貨をディスプレイできる「見せるパーテーション」として機能します。
AVキャビネットやロールフロントのキャビネットは、天板上にお気に入りの照明やアートをまとめて載せることで、夜のリビングの雰囲気を決める「光と飾りのステージ」にもなり得ます。
また、デスク キャビネットやsoffioオープンキャビネットをワークスペースに取り入れる場合、棚の一段を「ガジェット専用エリア」として統一すると、充電ステーションやルーター、外付けストレージなどの電子機器を美しくまとめられます。
ロールフロントタイプであれば、使用時だけ巻き戸を開けて機器を操作し、使わない時はまとめて隠せるため、テレワーク環境と生活空間を切り替えたい人にも向いています。
このように、キャビネットを「隠すための箱」ではなく、「生活のリズムを切り替える装置」として使うと、家具に対する愛着も一層深まっていくでしょう。
飛騨産業の家具を複数組み合わせる場合、同じシリーズで揃えるだけでなく、森のことばやkinoeなど、節や枝を活かしたシリーズのテーブル・チェアと、プレーンなキャビネットを対比させる構成もおすすめです。
節や枝の表情が強いテーブルに対して、キャビネット側はシンプルなルーバーやフラットな扉を選ぶことで、空間全体が「にぎやかすぎず、単調すぎない」バランスになります。
この組み合わせは、リビングダイニングの一角にキッズチェアやワークスペースを設けるような、用途のミックスされた空間でも調和しやすい構成です。
さらに、キャビネット上の装飾を季節ごとに変えることで、同じ家具でも新鮮さを保つことができます。
春には花やグリーン、夏にはガラスの器やライトな素材、秋冬には木製オブジェやキャンドルホルダーなど、素材感の異なる小物と組み合わせることで、無垢材のキャビネットが持つ表情の幅を引き出せます。
こうしたレイアウトや飾り方の工夫を前提に、飛騨産業 キャビネットを選んでみると、自宅のインテリア全体の完成度が大きく変わってくるのではないでしょうか。