

天童木工のリングスツールは、中央に丸い穴が開いたドーナツ状の座面と、すっと伸びる細い4本脚のシルエットが特徴のスツールです。
座面はホワイトビーチやブナの積層合板、脚部はメープル無垢材といった異なる材の組み合わせで構成されており、軽快さと強度を両立させた構造になっています。
中央の穴は単なる意匠ではなく、持ち運びのしやすさと座ったときのフィット感を両立させるための機能的な形状で、中心に向かってわずかに傾斜をつけることで座り心地が調整されています。
一般的なスツールでは、張地を裏側へ回してタッカーで留めるシンプルな構造が多いのに対し、リングスツールは座面側面に約3mmの溝を設け、そこへシートを打ち込んでから電線コードで押さえ込むという独特の加工が行われています。
参考)天童木工 リングスツール・ブラック
この手の込んだ収まりによって、座面側面がすっきりと見え、横から見たときのラインがきれいに仕上がるため、インテリアとしての完成度が一段上がっています。
座面と脚の接合にもこだわりがあり、中に金属パイプを叩き込んで一体化させる構造を採用しており、「一度組んだら抜けない」といわれるほど高い強度を実現しています。
リングスツールが登場したのは1960年代で、1966年にはグッドデザイン賞を受賞しており、単なるサブスツールではなく、日本のモダンデザインの文脈の中で評価されてきたプロダクトです。
当時の天童木工の工場長であった加藤徳吉が考案したと言われ、現場の技術とアイデアから生まれた「現場発」の名作という点も、デザイン好きに刺さるエピソードと言えるでしょう。
参考)麻布インテリア:, , のレンタルと販売
中古市場では、こうした背景を知ったうえで探す人も多く、「1960年代のオリジナルに近い個体か」「近年生産のモデルか」で価格や人気が変わる傾向があります。
参考)Ресторан грузинської кухні у Д…
サイズ感は多くのモデルで直径約320mm、高さ430〜440mm前後となっており、ダイニングチェアより少し低めのサブスツールとしてちょうど良いバランスです。
参考)https://item.rakuten.co.jp/malsyo/941679/
キッチン脇に置いて一時的な腰掛けにしたり、玄関の靴を履くときのスツールに使ったり、ソファ横のサイドテーブル代わりにしたりと、住まいのさまざまなシーンに柔軟に対応できます。
軽量なため、来客時だけさっと出して使う「増席用スツール」としても優秀で、複数脚揃えて置くとリズミカルな円形の座面が並び、空間のアクセントにもなります。
中古でリングスツールを探す際、まず押さえておきたいのが新品価格のレンジです。
国内正規取扱店やオンラインストアでは、張地や仕上げによって差はあるものの、リングスツールはおおむね数万円台前半〜中盤の価格帯で販売されています。
この価格を基準にすると、中古で「納得の値段かどうか」を判断しやすくなり、相場感を持たないまま衝動買いして失敗するリスクを減らせます。
ヤフオク! では「天童木工 リングスツール」単体としてはもちろん、「天童木工 スツール」のカテゴリーの中でリングスツールが出品されていることもあり、状態や張地色によって数万円前後の価格で取引されています。
参考)Yahoo!オークション - 天童木工|tendo mokk…
ヴィンテージ性が高い個体や、希少色・旧ロットのモデルになると、スタート価格から競り上がっていき、場合によっては新品価格と大きく変わらない落札額になるケースも見られます。
参考)https://zova.africa/?detail%2F632573440
一方で、業務用に使われていた個体や、キズ・汚れが目立つものは、比較的手が届きやすい価格で出てくることがあり、あえて「使い込まれた風合い」を好む人にとっては狙い目となります。
楽天市場では、新品と並んで「展示品アウトレット」や「撮影使用品」といった、ほぼ新品に近い状態のアイテムが、やや抑えめの価格で出ていることがあります。
ポイント還元やセール時期をうまく利用すれば、トータルの支払額としてはオークションの相場と近い、あるいはそれ以下になる場合もあるため、「中古扱いだが保証や返品条件は新品並み」といった中間的な選択肢も検討に値します。
また、リングスツールはカラー展開が多く、ビニールレザーの鮮やかな色合いが人気ですが、中古市場ではベーシックなブラックやナチュラル系が回転しやすく、派手なカラーは相場よりも安く出ていることがあります。
リユース家具店やインテリアレンタル会社の放出品として出てくる中古リングスツールは、業務用だった分だけ使用感はあるものの、定期的なメンテナンスが施されているケースも多く、構造的なダメージが少ない傾向があります。
こうした事業者は天童木工などの国産ブランド家具の扱いに慣れており、商品説明にサイズや材質、使用期間などが丁寧に記載されているため、個人売買よりも状態をイメージしやすいのが利点です。
中古相場をざっくりと把握するには、ヤフオク! と楽天、そして中古家具専門サイトの3つを定期的にチェックし、気になるコンディションと価格帯をメモしておくと、数週間〜数カ月で自分なりの基準が見えてきます。
参考)【2026年最新】Yahoo!オークション -天童木工 スツ…
中古のリングスツールを検討する際、まず注目したいのが張地の状態です。
ビニールレザー張りのモデルでは、座面の表面にひび割れやベタつきがないか、写真越しでも確認できる範囲でチェックし、特に中央の穴の縁や座面のエッジ部分など、体重が集中しやすい箇所の劣化具合を見ておくと安心です。
もし将来的に張り替えを視野に入れているなら、「座面のクッション性がまだ残っているか」「ベースとなる合板に割れや反りがないか」といった構造部分の健全性を優先して判断するとよいでしょう。
木部に関しては、脚部のぐらつきやガタつきがないかが重要です。
リングスツールは金属パイプを叩き込んで座面と脚を一体化する頑丈な構造のため、通常使用では接合部が緩むことはほとんどありませんが、過度な荷重や乱暴な扱いが続くと、脚の付け根に微妙な歪みが生じることがあります。
出品者が「ガタつきなし」「脚にぐらつきがあります」といったコメントを記載している場合は、その一言のニュアンスをよく読み取り、実用に支障が出るレベルかどうか慎重に判断するのがおすすめです。
天板の小キズや打痕は、日常使用の中でどうしても付いてしまうため、中古ならある程度は許容範囲として考えるのが現実的です。
むしろ、経年の小キズや色味の変化を「味」として楽しめるかどうかが、ビンテージ家具を迎えるうえでの重要な視点と言えます。
参考)https://cinefotolatino.com/product/19029526
ただし、合板の角が大きく欠けている、表面の塗装が広範囲にはがれて基材が露出しているといった状態は、修復に手間とコストがかかるため、価格とのバランスをよく考える必要があります。
写真の枚数と角度もチェックポイントです。
正面・側面・真上・裏側の4方向に加え、座面のアップや脚の接合部など、ディテールの写真が用意されている出品は、それだけ出品者が状態をきちんと伝えようとしている証拠と捉えられます。
逆に、1〜2枚の遠目の写真だけで詳細が分からない場合は、事前に質問をして追加写真を依頼するか、説明文と価格を見比べて慎重に検討したほうがよいでしょう。
また、リングスツールは軽くて持ちやすい反面、移動のたびに脚先が床を擦りやすいという性質があります。
中古品では脚裏のフェルトが剥がれている、または交換を繰り返した痕跡が見られることがありますが、この点は自分で新しいフェルトを貼り替えれば改善できるため、致命的なマイナス要因とは言えません。
むしろ、脚先の削れ具合や床との接地面を見れば、その個体がどのような環境でどのくらい使われてきたかを想像するヒントにもなり、ビンテージ家具ならではの「履歴」を読み解く楽しさも生まれます。
中古のリングスツールを迎えたあと、状態を保ちながら長く使うには、日常のメンテナンスが欠かせません。
木部は基本的に乾拭きが推奨されており、柔らかい布でホコリを落とすだけでも表面のツヤが維持しやすくなります。
どうしても汚れが気になる場合には、固く絞った水拭きで軽く拭いたあと、すぐに乾いた布で水分を拭き取ることがポイントです。
直射日光やエアコンの風が直接当たる場所に置き続けると、木部の反りや割れ、塗装の退色が進行しやすくなります。
参考)天童木工 リングスツール
リングスツールはどの方向から見ても軽やかなフォルムが魅力ですが、窓辺に飾りたくなるからこそ、日照時間や空調の当たり方を少しだけ意識して配置を工夫するとよいでしょう。
フローリングの傷が気になる場合は、新しいフェルトを脚裏に貼ることで、移動時の音と摩擦を大きく軽減できます。
ビニールレザー張りの座面は、普段は乾いた布での拭き掃除で十分ですが、皮脂汚れや手垢が気になるときは、中性洗剤を薄めた水溶液でやさしく拭き、最後に水拭きと乾拭きをすることで、ベタつきにくい状態を保てます。
アルコール系の強い溶剤は、表面のツヤや柔軟性を損なうリスクがあるため、部分的に目立たない箇所で試しつつ、慎重に使うのがおすすめです。
中古で少しヤレた質感の座面も、適切なお手入れを重ねることで、単なる「古さ」から「味のある表情」へと印象が変わっていきます。
さらに踏み込んだ楽しみ方として、将来的に張地を自分好みのファブリックや本革に張り替える「セミオーダー的レストア」を検討する人も増えています。
リングスツールは構造がシンプルな分、椅子張り職人や張替え対応の家具店に相談すると、意外と現実的なコストで張り替えができることもあり、ベースがしっかりしている中古個体を安く手に入れて、自分仕様にアップデートする楽しみがあります。
木部の小傷を好みのオイルでメンテナンスしながら育てていけば、自分だけの経年変化を刻んでいけるため、「中古を起点に長く付き合う家具」としての魅力が一層増していきます。
新品でリングスツールを選ぶ場合、多くの人は無難に合わせやすいブラックやナチュラル系の張地を選びがちですが、中古市場では、かつて展開されていたビビッドなレッドやイエロー、グリーンなどのカラーがひょっこり出てくることがあります。
特に2000年代前後のモデルでは、ビニールレザーの発色が鮮やかな個体が多く、経年によって少しトーンダウンしているとはいえ、現行ラインナップにはない色味と質感に惹かれてあえて中古を探すコレクターもいます。
同じ「赤」でもロットや時期によって微妙に色味が異なり、複数脚を揃えたときにグラデーションのような表情が出るのも、中古ならではの面白さです。
天童木工は1940年創業のメーカーで、成形合板や木工技術に強みを持つメーカーとして、日本の家具デザイン史において重要な位置を占めています。
その中でリングスツールは、柳宗理のバタフライスツールほどアイコン的ではないものの、生活に寄り添う「使い勝手のよい名脇役」として、長く作り続けられてきたプロダクトです。
中古市場で見かける個体の中には、座面裏の刻印やラベルから製造年代がおおよそ推測できるものもあり、自分の生まれ年に近い個体を探してコレクションする、といった楽しみ方をしている愛好家もいます。
ヴィンテージ志向が強い人の間では、「多少のキズや色ムラは歓迎」「完璧すぎる状態よりも、使い込まれた雰囲気がほしい」という声も多く、あえて新品ではなく中古を選ぶ動機になっています。
特に、複数脚のリングスツールをダイニングやショップの什器として並べる場合、色味やコンディションに微妙なバラつきがあるほうが、空間に表情と奥行きが生まれやすいという考え方もあります。
天童木工の他のスツールやチェアとミックスしてコーディネートしたときにも、リングスツールの独特な座面形状と軽やかな脚が、空間全体のバランスを整える「抜け感」として働いてくれます。
こうした視点で中古のリングスツールを見ていくと、「新品同様にきれいな個体を探す」という直線的な発想から、「自分の暮らしにフィットする表情を持った一脚を探す」という、より趣味性の高い探し方へと自然にシフトしていきます。
オークションやフリマアプリを眺めながら、自分の好みの色やヤレ具合、製造年代の雰囲気を少しずつ言語化していくプロセス自体が、家具好きにとっては大きな楽しみとなるでしょう。
天童木工の公式サイトや正規販売店のページでは、リングスツールの現行仕様やサイズ、材質などの情報が確認できます。
現行リングスツールの仕様やデザイン背景の参考になる商品ページ
また、天童木工のブランド史や製品一覧を知っておくと、中古で出てきたリングスツールの位置づけを理解しやすくなります。