

マルニ木工 T&O(テーブル)は、マルニコレクションの一角を担うシリーズで、木とカラースチールの組み合わせが特徴的なプロダクトです。
デザイナーは世界的インダストリアルデザイナーのジャスパー・モリソンで、彼の「スーパーノーマル」という思想が背景にあり、生活の中に自然と溶け込むデザインを志向しています。
天板は突板仕上げと無垢材仕上げの両方が用意されており、樹種はメープル・アッシュ・オークなどから選べますが、その中でもオークは木目の表情が豊かで人気の高い選択肢です。
1本脚で天板を支えるタイプの「テーブル70」などは、脚まわりの圧迫感が少なく、チェアの出し入れがしやすい点が、家庭でもオフィスでも評価されています。
スチール脚のカラーはブラック・グリーン・レッド・シルバー(モデルによって異なる場合あり)から選べるため、オーク材の色合いとのコントラストを活かしたコーディネートが楽しめます。
マルニ木工のT&Oシリーズ全体としては、スツールやチェア、コーヒーテーブルなども展開されており、テーブル単体ではなく空間全体をシリーズで揃える楽しみ方が想定されています。
参考)深澤直人とジャスパー・モリソンによる新作家具がマルニ木工「M…
T&Oは2017年前後からマルニコレクションに登場し、同社が掲げる「工芸の工業化」というテーマに沿い、高度な木工技術と精密な金属加工が融合した家具として位置づけられています。
参考)MARUNI COLLECTION2017 新作のご案内 -…
コンセプトとして「フレンドリーなタイポロジー」が掲げられており、どこか懐かしい形をベースにしつつ、素材の対比やプロポーションで新鮮さを持たせている点が大きな魅力です。
参考)https://item.rakuten.co.jp/felice-ra/fe_to019/
ダイニングテーブルとしてだけでなく、カフェ・ロビー・ワークスペースなど商業空間でも使われており、「カジュアルだけれど安っぽくない」雰囲気作りに向いた一脚といえます。
参考)T&Oシリーズでカフェのような雰囲気のダイニングセット
意外なポイントとして、T&Oのテーブルはマルニ木工の他シリーズ(HIROSHIMAやFuguなど)と比べてもカラーバリエーションが豊富で、同じサイズ・樹種でも印象を大きく変えられるのがコレクター層にも評価されています。
参考)T&O
T&Oテーブルには、「テーブル70」「ラウンドテーブル90」「ラウンドバーテーブル63」「コーヒーテーブル90」など、直径や高さの異なるバリエーションが用意されています。
テーブル70は1~2人用のコンパクトサイズで、カフェテーブルのように壁付けで使ったり、複数台を横に並べて大きなテーブルとしてレイアウトしたりと、フレキシブルな使い方ができます。
ラウンドテーブル90は直径900mm程度で、2~4人で囲むダイニングテーブルとしてちょうどよく、自宅のダイニングでもカフェのような雰囲気をつくれると紹介されています。
一方で、幅2400mm×奥行900mm×高さ725mmの長方形ダイニングテーブルも存在し、脚間1450mm・幕板下部高700mmといった具体的な寸法が公開されており、チェア配置や脚元の余裕をイメージしやすい仕様です。
重量は約81kgとかなり重く、設置後に頻繁に動かす前提のテーブルではないため、レイアウトを決めてから購入するのが現実的といえます。
使用人数の目安は、コンパクトなテーブル70で1~2人、ラウンドテーブル90で2~4人、大型の長方形テーブルで6~8人程度を想定していますが、チェアのサイズや座り方によっても体感は変わります。
商業空間では、テーブル70を複数台配置し、人数やシーンに応じて柔軟に構成を変える使い方がよく見られます。
自宅用としては、キッチン横にテーブル70を置いて「セカンドテーブル」として軽食やワーク用に使い、メインダイニングは別のシリーズで揃えるという組み合わせも面白い使い方です。
意外な活用例として、ラウンドバーテーブル63をハイチェアと合わせることで、キッチンカウンター的な立ち寄りスペースをリビングの一角につくり、「立って仕事をする」「子どもの宿題を見る」といった軽作業ステーションとして活用しているケースも見られます。
テーブルの高さや脚の位置は、T1チェアやO1スツールとの相性も考慮して設計されているため、同シリーズで揃えると膝まわりのクリアランスが自然に確保されるのもメリットです。
T&Oテーブルの天板にオーク材を選ぶと、はっきりした木目と中庸な色味のおかげで、北欧テイストからジャパンディまで幅広いスタイルに対応しやすくなります。
オーク×ブラックスチールの組み合わせは、モダンで引き締まった印象になり、レザーチェアやアイアンシェルフなどと合わせると「大人のミニマルダイニング」といった雰囲気をつくれます。
オーク×グリーンスチールは、観葉植物やリネンファブリックと好相性で、少しレトロなカフェライクな空間を演出できるため、ナチュラル寄りのインテリアが好きな人に向いています。
オーク×レッドスチールは存在感が強く、ラウンドテーブル90をアクセントとして配置すると、一気に空間の主役になるため、シンプルな白壁の部屋で「一点豪華主義」を狙うのに適しています。
シルバースチールはより軽やかで無機質な印象となり、ワークデスクや打ち合わせテーブルとしても違和感が少なく、PCやモニターなどデジタル機器との相性が良いのが特徴です。
T&Oシリーズのチェア(T1チェア)は、無垢のメープル材を3次元に削り出した座面と弾力性のあるスチール脚で構成されており、オーク天板との組み合わせでも素材感の差が心地よいリズムを生み出します。
O1スツールは座面中央に横長の穴があり、持ち運びやすいデザインなので、ラウンドテーブル90の周りに複数脚置いておくと、来客時にフレキシブルに席数を増やせます。
ダイニングセットとして提案されている事例では、T&OテーブルとT1チェアの組み合わせにより、「家の中にカフェのようなコーナーをつくる」ことがテーマとして掲げられています。
ファブリックは、天板オークの黄みを中和するためにグレーやブルー系を合わせたり、逆にベージュや生成りで柔らかくまとめるなど、小物で印象を調整するとコーディネートがしやすくなります。
ペンダントライトをテーブル中央に低めに吊るし、金属やガラスシェードを選ぶと、スチール脚とのマテリアルリンクが生まれて統一感が出るというのも、T&Oならではのスタイリングのコツです。
マルニ木工 T&Oシリーズでカフェのようなダイニングセットの組み合わせ例が紹介されています。
公式オンラインショップのT&Oページでは、樹種や塗装、サイズバリエーションを一覧で確認できます。
マルニ木工 T&Oシリーズでカフェのようなダイニングセットの実例を詳しく解説しているコラム
マルニ木工 T&Oシリーズの全ラインナップと仕様を確認できる公式ページ
マルニ木工は、広島を拠点とする日本の家具メーカーで、「工芸の工業化」を掲げ、高度な木工技術と量産性の両立を目指してきた歴史があります。
T&Oシリーズの開発においては、木材と金属をいかにシンプルな構造で美しく接合するかがテーマで、脚部構造の一部を座面や天板の厚みに隠すことで、見た目の軽さを確保していると説明されています。
T1チェアは、無垢材を3次元に削り出した座面と背もたれを、弾力性のあるスチールでつなぐ構造になっており、この技術はT&Oテーブルの脚部ディテールにも応用されています。
2017年の新作発表時、T&Oには無垢材天板が追加され、より「素材を感じる」シリーズへと進化したことが公式トピックスでも明かされています。
実は、マルニ木工とジャスパー・モリソンの協業はT&O以前から続いており、LightwoodやFuguなどのシリーズでも「スーパーノーマル」なデザインが高く評価されてきましたが、その中でもT&Oは最も色彩表現が豊かなシリーズの一つです。
T&Oテーブルの脚部のスチールには、微細な凹凸を持たせたマットな塗装が採用されており、光を柔らかく受け止めることで木部の質感とぶつからないよう配慮されています。
参考)T&O テーブル70
この塗装はキズや汚れが目立ちにくいという実用面でのメリットもあり、日常使いでのストレスを軽減してくれます。
シリーズコンセプトにある「フレンドリーなアイテム」という言葉は、形状だけでなく表面の触感やメンテナンス性まで含めての評価であり、家庭でもカフェでもラフに日常使いできることを重視した結果です。
マルニコレクション自体は「100年使っても飽きのこないデザインと堅牢さ」を目指しており、T&Oもその一環として設計されているため、流行に左右されにくいのも大きな魅力です。
意外なエピソードとして、マルニ木工の開発ストーリーでは、別シリーズのTakoアームチェアの試作時に「どうしてこんなに綺麗な線が描けるのか」と語られるほど造形美にこだわっていることが紹介されており、その姿勢はT&Oにも通底していると考えられます。
参考)優雅でエレガントな「Takoアームチェア」
マルニ木工のデザイン哲学やジャスパー・モリソンとの協業について詳しく知ることができます。
参考)ジャスパー・モリソン
マルニコレクションの開発ストーリーから、造形へのこだわりや制作背景を読み取ることができます。
T&Oを含むマルニコレクションの新作とデザイン背景を紹介するインタビュー記事
MARUNI COLLECTION 2017でのT&O無垢天板追加など新作の公式アナウンス
ジャスパー・モリソンとマルニ木工の協業をまとめた公式デザイナーページ
T&Oテーブルの天板仕上げには、ウレタン塗装が用いられているモデルが多く、日常使いでは水拭きだけである程度の汚れは落とせますが、オークなど導管のはっきりした材では、細かな凹みに汚れが溜まらないようこまめなケアが大切です。
ウレタン塗装はオイル仕上げに比べてメンテ頻度は少ないものの、熱やアルコールに弱い場合があるため、鍋敷きやコースターを習慣的に使うことで、白い輪ジミを防ぎやすくなります。
オーク天板を選んだ場合、乾燥しやすい冬場は加湿器や観葉植物を併用して室内湿度を保つと、反りや割れのリスクを抑えられるほか、木目の表情も安定しやすくなります。
スチール脚部分はマット塗装のため、研磨剤入りのクリーナーを使うと光沢ムラが出やすく、中性洗剤を薄めた布で拭き、その後乾拭きする程度が安心です。
テーブル下のフローリングには、重量のあるT&Oテーブル専用にフェルトやラグを敷いておくと、移動時のキズ防止だけでなく、足音や振動を軽減し、カフェのように落ち着いた音環境をつくるのにも役立ちます。
長く使う観点では、「天板のエイジングをどう捉えるか」がポイントで、オーク材は経年で色味が深まり、細かなキズも含めて味わいになっていきます。
小さなヘコミやキズを完全に消すのではなく、「家族の履歴」として許容するかどうかで、メンテナンス方針が変わってきます。
ワークテーブルとしても使う場合は、PCやモニターの底面にフェルトやラバーのシートを挟み、滑り止めとキズ防止を兼ねると、見た目を損なわずに日常使いがしやすくなります。
子どもがいる家庭では、T&Oテーブルの周囲に布製のチェアカバーやラグを多めに配し、硬いものとの接触を減らすことで、天板と脚部の双方を守りながら柔らかな印象の空間づくりが可能です。
シリーズ全体が「100年使っても飽きない」ことを目指していることを意識しながら、生活スタイルの変化に合わせて、将来的にT1チェアやO1スツール、他シリーズのテーブルなどを足していく前提で選ぶと、T&Oテーブルはより長い時間軸で楽しめる一脚になっていきます。