

翼口蓋神経節(よくこうがいしんけいせつ、英: pterygopalatine ganglion)は、頭頚部における副交感神経の神経節の1つで、翼口蓋窩に位置する構造です 。この神経節は、上顎神経に付属する神経節として知られており、蝶形口蓋神経節やメッケル神経節という別名でも呼ばれています 。
imis.igaku-shoin.co(https://imis.igaku-shoin.co.jp/contents/reference/dic_00582-02/582/dic_00582-02_a008b003c017z0010/)
翼口蓋神経節は副交感神経の神経節の中で最も大きく、口・鼻・眼のどれに対しても近い位置にあります 。この解剖学的な位置関係により、涙腺、副鼻腔、歯肉、咽頭、口蓋などの腺分泌にかかわる重要な役割を担っています 。1784年にドイツの解剖学者・産科医であったJohann Friedrich Meckel(elder Meckel)により記載された歴史的な構造でもあります 。
weblio(https://www.weblio.jp/content/%E7%BF%BC%E5%8F%A3%E8%93%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AF%80)
翼口蓋神経節は、顔面神経(第7脳神経)由来の副交感神経が三叉神経(V2)の経路を利用して末梢へ分布する際の接続点として機能します 。神経そのものではなく、神経線維がシナプスを形成する神経節であり、自律神経の伝達において重要な役割を担っています 。
dnmjapan(https://dnmjapan.jp/pterygopalatine-ganglion/)
この構造は、感覚、運動、および交感神経の根と呼ばれる3つの根を持っています 。節前繊維としては、感覚性が上顎神経から、副交感性が中間神経→大錐体神経から、交感性が上頸神経節→内頸動脈神経→大錐体神経→翼突管神経からそれぞれ翼口蓋神経節に到達します 。
helpleft(https://www.helpleft.com/ja/physiology/what-is-the-pterygopalatine-ganglion.html)
| 項目 | 基準・内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 別名 | メッケル神経節、蝶形口蓋神経節 | 1784年Meckelにより記載 |
| 位置 | 翼口蓋窩 | 上顎神経に付属 |
| 機能 | 副交感神経の中継点 | 涙腺・鼻腔・口蓋の分泌調整 |
| 節後繊維 | 下行口蓋神経、鼻口蓋神経など | 複数の枝に分岐 |
節後繊維としては、下行口蓋神経、鼻口蓋神経、大口蓋神経、小口蓋神経、咽頭枝、後鼻枝などが存在し、それぞれが標的器官へ神経繊維を送ります 。
note(https://note.com/hndjapan/n/ne73a84679545)
翼口蓋神経節は、涙腺、鼻、上あごの粘膜へと分泌の命令を振り分ける、顔の奥にある最大の中継基地として機能します 。このため、翼口蓋神経節の機能異常は、流涙、鼻汁、流涎、顔面紅潮などの症状を引き起こす可能性があります 。
note(https://note.com/magic_sorrel5329/n/n0d2c73aea8c6)
翼口蓋神経節痛(ヨクコウガイシンケイセツツウ)は、神経痛の一種で、眼窩や鼻根部を中心に耳の後ろの方まで痛みが広がる病気です 。副鼻腔の炎症や鼻粘膜の腫脹などにより翼口蓋神経節が刺激されることが原因で発症します 。女性に多く、眼球・上顎歯・咽頭などに疼痛や電撃痛、流涙・顔面紅潮などの症状を伴うこともあります 。
hospita(https://www.hospita.jp/disease/4325)
治療は、非ステロイド系抗炎症薬を投与しますが、慢性化している場合には、神経ブロック療法の検討を行います 。この翼口蓋神経節のブロックを用いる際には、局麻薬を使用して高周波の熱による凝固作用などを活用し治療を行う事になります 。
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後頭部や顔面の鋭い激しい痛みがある場合、頭蓋内だけでなく目・鼻・耳・口などの病気も考慮する必要があります 。翼口蓋神経節痛は三叉神経痛の一種であり、三叉神経第三枝下顎神経の枝に関連する疾患です 。薬物治療は鼻毛様体神経節神経痛に準じます 。
okuboclinic(https://www.okuboclinic.jp/pain-clinic/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%97%9B/%E4%B8%89%E5%8F%89%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%97%9B/%E4%B8%8A%E9%A1%8E%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%97%9B/%E7%BF%BC%E5%8F%A3%E8%93%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AF%80%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%97%9B)
翼口蓋神経節は、顔面神経由来の副交感神経と三叉神経の経路が接続される重要な中継点です 。このため、翼口蓋神経節の機能評価は、自律神経系の異常を診断する上で重要な指標となります。特に、涙液分泌異常や鼻腔・口腔の乾燥症状を訴える患者において、翼口蓋神経節の機能評価が重要となります。
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また、翼口蓋神経節は口・鼻・眼のどれに対しても近い位置にあるため、これらの領域の疾患が翼口蓋神経節に影響を及ぼす可能性があります 。逆に、翼口蓋神経節の機能異常が、これらの領域の症状として現れることもあります。このため、翼口蓋神経節の解剖学的な位置と機能的理解は、頭頚部疾患の診断と治療において不可欠です。
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翼口蓋神経節痛の基本的な治療法は、薬物療法と特殊な器具を使用したものです 。この疾患の治療は、非ステロイド性の薬剤などを用いて炎症を緩和する事が重要になります 。又、治療法としては、この翼口蓋神経節痛に特化したブロックが使用され、症状の消失がみられることが多くなります 。
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翼口蓋神経節ブロックは、局麻薬を使用して高周波の熱による凝固作用などを活用し治療を行う事になります 。この治療法は、薬物療法で効果不十分な症例や、慢性化した症例において特に有効です。ただし、翼口蓋神経節の解剖学的な位置が深部にあるため、ブロック手技には高度な技術と解剖学的知識が要求されます。
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今後の展望としては、翼口蓋神経節の機能評価法の開発や、より侵襲の少ない治療法の確立が期待されます。また、翼口蓋神経節を標的とした新しい薬物療法の開発も進められており、医療現場での応用が期待されています。