

グルカゴンは29のアミノ酸残基からなるペプチドホルモンであり、分子量は3,485です。膵臓のランゲルハンス島に存在するα細胞(アルファ細胞)で合成・分泌されています。
ncbi.nlm.nih(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK279127/)
インスリンは膵臓のβ細胞から分泌され血糖値を低下させるのに対し、グルカゴンはそれとは逆に血糖値を上昇させる作用を持ちます。血糖値を低下させるホルモンはインスリンのみですが、血糖値を上昇させるホルモンはグルカゴン以外にも複数存在します。
ja.wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%82%B4%E3%83%B3)
グルカゴンの最も重要な生理作用は、肝臓でのブドウ糖産生を増加させ血糖値を上昇させることです。具体的には、肝細胞に働きかけてグリコーゲンの分解(グリコーゲン分解)を促進し、グルコースを血液中に放出させることで血糖値を維持します。
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さらに、グルカゴンは糖新生を促進し、アミノ酸や乳酸などから新たなグルコースを合成する過程も活性化します。これにより、絶食時や低血糖時に脳や他の組織へのエネルギー供給が確保されます。
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| 作用部位 | 主な効果 | 機序 |
|---|---|---|
| 肝臓 | 血糖値上昇 | グリコーゲン分解・糖新生促進 |
| 脂肪組織 | 脂肪分解促進 | リパーゼ活性化による遊離脂肪酸放出 |
| 消化管 | 蠕動運動抑制 | 平滑筋弛緩による消化管運動低下 |
| 中枢神経 | 食欲抑制 | 視床下部への作用による摂食調節 |
加えて、グルカゴンは肝臓での脂質代謝やアミノ酸代謝にも関与し、安静時のエネルギー消費量を増加させる作用も報告されています。
ncbi.nlm.nih(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK279127/)
グルカゴン注射は、自力で経口糖分を摂取できない重度の低血糖患者に対する救急処置として用いられます。意識障害やけいれんを発している患者に対して、筋肉内または皮下注射により投与されます。
medicaldoc(https://medicaldoc.jp/m/hormones/hr027/)
グルカゴン注射の目的は、血糖値を速やかに上昇させ、脳への深刻なダメージや死亡リスクを回避することです。通常、投与後10~15分以内に血糖値が上昇し、意識が回復することが期待されます。
medicaldoc(https://medicaldoc.jp/m/hormones/hr027/)
ただし、グルカゴン注射はあくまで応急処置であり、患者の意識が回復した後は速やかに経口糖分の摂取や医療機関への搬送が必要です。また、褐色細胞腫やパラガングリオーマの患者には禁忌とされているため、投与前に病歴の確認が重要です。
medical.nikkeibp.co(https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/72/7229402D1036.html)
グルカゴンGノボ注射用1mg 添付文書(日経メディカル)
2型糖尿病患者では、食事後にグルカゴン分泌が抑制されず、過剰な肝臓からのグルコース放出が持続することで高血糖が悪化することが報告されています。この現象は「グルカゴンの暴走」とも表現され、糖尿病治療の新たなターゲットとして注目されています。
note(https://note.com/tokoma_note/n/n0f464423fe76)
GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬やDPP-4阻害薬などの糖尿病治療薬は、グルカゴン分泌を抑制する作用を持ち、血糖コントロールの改善に寄与しています。これらの薬剤は、インスリン分泌を促進するだけでなく、グルカゴンの過剰分泌を抑制することで、より効果的な血糖管理を可能にします。
dm-rg(https://dm-rg.net/contents/practice_forum1/7a6992f2-ac05-4fa1-9deb-6b07a671bd0e)
グルカゴンの過剰分泌を抑制し、血糖値のバランスを整えることは、糖尿病の予防や改善に有効な戦略となります。特に、食生活の改善と生活習慣の見直しが重要です。
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ストレスはグルカゴンを活性化させる要因となるため、ストレス管理も糖尿病予防の観点から重要です。
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グルカゴンの現在と未来(糖尿病リソースガイド)

実験医学 2024年9月 Vol.42 No.14 グルカゴン・GLP-1・GIPの創薬革命〜Dual,Triagonistで代謝性疾患治療を加速する