結核病 学会 2027|第102回学術講演会と最新治療ガイドラインを解説

結核病 学会 2027|第102回学術講演会と最新治療ガイドラインを解説

結核病 学会 2027の基礎知識と核心ガイド

2027年東京開催の学会と治療パラダイム転換
第102回学術講演会の開催概要

2027年6月11-12日、東京都新宿区で開催。国内最大規模の結核・NTM症専門学会として最新エビデンスが集約されます。

4ヶ月短縮レジメンの臨床導入

感受性結核にリファペンチン・モキシフロキサシン併用4ヶ月レジメンが条件付き推奨され、治療期間短縮が現実的になりました。

薬剤耐性結核の全経口レジメン

BPaL/BPaLMなど注射剤不要の6ヶ月レジメンが強く推奨され、耐性結核治療のパラダイムシフトが完成しました。


第102回日本結核・非結核性抗酸菌症学会 2027年の開催情報

2027年6月11日(金)から12日(土)の2日間、東京都新宿区において第102回日本結核・非結核性抗酸菌症学会学術講演会が開催されます 。本学会は旧・日本結核病学会として100年以上の歴史を有し、国内の結核および非結核性抗酸菌(NTM)症診療の中核をなす学術集会です 。
medical.nikkeibp.co(https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/gakkai/calendar/202706.html)
2026年6月に岡山で開催された第101回大会では「抗酸菌医療のダイバーシティ」をテーマに、結核・NTM症の多様化する臨床課題が議論されました 。2027年の東京大会では、2025年に公表されたATS/CDC/ERS/IDSA合同ガイドラインやWHO 2025版ガイドラインの臨床導入状況、ならびに国内疫学データの最新動向が焦点となると予想されます。
med.m-review.co(https://med.m-review.co.jp/calendar/detail/541)
参加登録の詳細は学会公式サイト(https://www.kekkaku.gr.jp/)で順次公開されます。医療従事者は演題募集期間(通常開催4-5ヶ月前)に抄録提出を検討し、生涯教育単位の取得も併せて計画することが推奨されます(https://www.kekkaku.gr.jp/)で順次公開されます。医療従事者は演題募集期間(通常開催4-5ヶ月前)に抄録提出を検討し、生涯教育単位の取得も併せて計画することが推奨されます) 。
kenkyuukai.m3(https://kenkyuukai.m3.com/sp/event/event_detail_society.asp?id=81012&ref=calendar&rurl=/sp/event/event_calendar.asp?p=51&n=20&o=&t=1)


2025-2026年国際ガイドライン改訂の核心:治療期間短縮と全経口化

結核治療領域では2024年末から2025年にかけて、ATS/CDC/ERS/IDSAによる10年以上ぶりとなる大規模ガイドライン改訂が発表されました 。この改訂は「6ヶ月が最短」「注射剤が必須」という従来のドグマを根底から覆すパラダイムシフトを公式に宣言するものです 。
note(https://note.com/medknowledge_ai/n/n74f1b78fe711)
感受性結核に対しては、リファペンチン(RPT)+モキシフロキサシン(MFX)+ピラジナミド(Z)+イソニアジド(H)の4剤を2ヶ月、その後RPT+MFX+Hの3剤を2ヶ月投与する「HPMZ/HPM」4ヶ月レジメンが条件付き推奨(conditional recommendation, moderate certainty of evidence)として収載されました 。これは12歳以上の薬剤感受性肺結核患者が対象で、従来の2HRZE/4HR(6ヶ月)に比べて治療期間を2ヶ月短縮可能です 。
note(https://note.com/medknowledge_ai/n/nce60d35e1d85)
薬剤耐性結核、特にリファンピシン耐性(RR-TB)または多剤耐性結核(MDR-TB)に対しては、ベダキリン(B)+プレトマニド(Pa)+リネゾリド(L)のBPaLレジメン、またはクロファジミン(C)を追加したBPaLMレジメンが6ヶ月間投与される全経口レジメンとして強く推奨(strong recommendation)されました 。これにより、従来の15-20ヶ月に及ぶ長期レジメンやアミノグリコシド系注射剤の使用が不要となり、患者のQOLとアドヒアランスが大幅に改善されます。
note(https://note.com/medknowledge_ai/n/nce60d35e1d85)

レジメン 対象 期間 推奨グレード
2HRZE/4HR 感受性結核(従来) 6ヶ月 標準治療
HPMZ/HPM(RPT-MOX) 感受性結核(12歳以上) 4ヶ月 条件付き推奨
BPaL/BPaLM RR/MDR-TB 6ヶ月 強く推奨
BDLLfxC(WHO 2025) RR/MDR-TB(プレトマニドアクセス制限地域) 6ヶ月 推奨

WHO 2025版ガイドラインでは、プレトマニドへのアクセスが限られる地域や14歳未満、妊婦・授乳婦を想定し、ベダキリン+デラマニド+リネゾリド+レボフロキサシン+クロファジミンの「BDLLfxC」6ヶ月レジメンが新たに追加されました 。
note(https://note.com/medknowledge_ai/n/nce60d35e1d85)
参考リンク: ATS/CDC/ERS/IDSA 結核治療ガイドライン2025


国内疫学と診療体制:結核患者増加と診断遅延の課題

米国CDCは2024年時点で結核症例数が4年連続増加を報告しており、COVID-19パンデミック後の「診断遅延のバックログ」が顕在化しています 。日本国内でも2023-2024年にかけて新規結核患者数が横ばいから微増傾向に転じ、特に高齢者および外国人労働者における発見遅れが課題となっています。
note(https://note.com/medknowledge_ai/n/n74f1b78fe711)
日本結核・非結核性抗酸菌症学会では、地域保健機関との連携強化、遺伝子診断(GeneXpert MTB/RIF)の早期導入、および接触者調査の効率化を柱とする「結核ゼロ戦略」を推進中です。2027年東京大会では、これらの実装状況と課題解決に向けたディスカッションが予定されています。
NTM症については、MAC(Mycobacterium avium complex)症が肺NTM症の約80%を占め、高齢女性に好発する傾向が継続しています 。2026年3月には「Kameda 肺NTM症 Conference」が開催され、吸入リポソーマルアミカシン(ALIS)の新規診断患者への適用拡大や、M. abscessusに対する新規経口殺菌レジメンの前臨床開発が報告されました 。
note(https://note.com/medknowledge_ai/n/n74f1b78fe711)

  • 2024-2025年の国内結核新規登録患者数は約1万2000人で、前年比2-3%増の傾向
  • 高齢者(65歳以上)が全体の約60%を占め、発見遅れによる重症化が課題
  • GeneXpert導入施設は2025年時点で約800施設、2027年までに1000施設を目指す
  • NTM症の新規患者は年間約1万5000人で、MAC症が約1万2000件を占める


2027年学会で注目される演題テーマと参加戦略

第102回大会で予想される主要演題テーマは以下の通りです。医療従事者は自施設の臨床データや研究結果を抄録として提出し、発表機会を得ることがキャリア形成に有効です。

  • 4ヶ月短縮レジメン(HPMZ/HPM)の国内臨床導入と実世界データ
  • BPaL/BPaLMレジメンの保険収載状況と副作用管理(リネゾリドによる骨髄抑制、末梢神経障害)
  • GeneXpert MTB/RIF Ultraおよび次世代シーケンサー(NGS)による迅速診断アルゴリズム
  • 肺NTM症に対する吸入アミカシン(ALIS)の長期安全性と耐性発現メカニズム
  • 結核・NTM症の画像診断:AI支援によるCT読影の精度向上
  • 接触者調査におけるIGRA(インターフェロン-γ遊離試験)の役割とコスト効果
  • 外国人労働者における潜在性結核感染症(LTBI)スクリーニングと予防投薬

参加戦略として、抄録提出締め切り(通常2-3月頃)に間に合わせるため、1月までにデータ解析と統計処理を完了させることが推奨されます。また、ポスター発表と口頭発表の両方に応募し、採択確度を高めることも有効です。
参考リンク: 第101回大会 抄録提出案内(参考)


参加登録・生涯教育単位・宿泊手配の実務ガイド

参加登録は学会公式サイトからオンラインで行います。早期登録(通常開催2-3ヶ月前)で割引料金が適用され、医師で約2万5000-3万円、コメディカルで約1万5000-2万円が相場です。学生・研修医はさらに割引があります。
日本医師会生涯教育制度の単位取得を希望する場合は、開催期間中の全セッションに出席し、アンケートに回答する必要があります。通常2-4単位が認定され、申請は開催後1ヶ月以内にオンラインで行います 。
city.fukuoka.med.or(https://www.city.fukuoka.med.or.jp/blog/9427/)
宿泊手配については、東京都新宿区周辺のビジネスホテルが徒歩圏内に多数あります。学会会場へのアクセスが良い新宿駅周辺のホテルを早めに予約することが推奨されます。2027年6月は東京で大型イベントが重なる可能性があり、空室確保が困難になるため、最低でも開催4ヶ月前までの予約が望ましいです。
新型コロナウイルス感染症対策として、マスク着用・手指消毒・換気などの基本対策が継続されます。発熱や呼吸器症状がある場合は参加を控え、オンライン配信(ハイブリッド開催)が実施される場合はそちらの利用が推奨されます。