本の増え方がヤバイ。特に雑誌。
雑誌は単行本と違って、一度捨てたら二度と手に入らない。
ラ製こと「ラジオの製作」や、ベーマガ、ログインなどの私の青春とも言える古いコンピュータ雑誌。空気に触れて黄ばみが進行しないよう、雑誌ケースに入れて大事に保管してあります。
簡単には捨てられない。
でも、以下の話を聞いて怖くなりました。
愛する本に囲まれた二階書斎は、私の秘密基地。
しかし最近、その楽園が静かに危機に瀕していた。原因は、本棚にぎっしり詰まった膨大な蔵書。長年積み重ねられた知識の重みは、想像を超えるものだったのだ。
ある日、ふと気づいたのは、床からするめきっ…ぴしっ…という不気味な音。書斎の悲鳴のようだった。慌ててリフォームショップに調査を依頼すると、衝撃的な事実が発覚。二階の床は、本来想定されていた荷重を大幅に超えていたのだ。
書斎の床は、まるで沈みゆく船。このままでは、いずれ本棚ごと落下してしまう可能性も否定できない。愛する本たちの命を守るため、私は決断を下した。
まず、徹底的な蔵書の棚卸し。重くて読まない本は、泣く泣く手放すことに。しかし、それでも問題は解決しない。そこで、私は思い切った行動に出た。
それは、二階に設置された巨大な水槽の撤去。かつて、色鮮やかな熱帯魚たちが優雅に泳いでいた水槽は、想像を超える重量級の住人だったのだ。
水槽撤去後、専門家による床の補強工事を行い、二階の書斎の危機を回避。
愛する本たちと安全に暮らすために、私はこれからも定期的な蔵書の整理と、床の安全管理に努めていく。そして、いつか再び熱帯魚たちの優雅な泳ぎを、二階書斎で眺められる日を夢見ている。
一般的な木造住宅の二階の床は、約180kg/㎡の荷重に耐えられるように設計されています。しかし、本棚や家具などの重量が集中すると、荷重超過となる可能性があります。
水槽は、水と魚、砂利などの重量で非常に重くなります。60cm水槽の場合、水だけで約100kg、魚や砂利などを含めると200kgを超えることもあります。
上の例では、水槽撤去と床の補強で対処ということでしたが、相当なお金かかりますねコレ…。あと、うちは本だけで床が抜けそう。
なんかいい方法ないの?
ときおり、ピキッと音を立てる私の部屋。
雑誌の重みが、ゆっくりゆっくり、家を破壊しているのです。
本で床が抜けるなんて、そんな漫画みたいなことあるわけない。私はそう思っていました。
でも、これを見てしまったのです。
本にもなってます。
床抜け事件。言葉の間抜けさとは裏腹に、現実になると相当怖いです。
私の部屋の真下はキッチン。天ぷら揚げてる母親の上に、天井が私と一緒に落ちてくる…洒落になりません。
壁割れからもわかるように、床抜け事件へのカウントダウンは進んでいるのです。
私は覚悟を決めました。このさき、結婚したら新居にあの雑誌は持ち込めないでしょう。
よし、電子化して、パソコンで読もう。そう思いました。
雑誌を裁断して、スキャンして、PDF化してパソコンやスマホで読む。
自炊というやつです。
雑誌の自炊のため、本格的な機材を揃えることになりました。
当初はキンコーズに通って、裁断とスキャンを済ませようと思っていたんです。
だけど、キンコーズの裁断は、なんだか切断面が汚い。刃の切れ味が、そんなに良くないのかも知れません。
また、雑誌は著作物ということで、スキャンが出来ません。(キンコーズの規程)
がーんです。
本を渡せば電子化してくれるという便利な「自炊業者」もあるようですが、多発するトラブルを聞いていると、頼む気にはなれません。
やっぱり自炊は、自力でやるしかない。
そこでこれらを購入しました。
自炊マニアの間でも評判の切れ味をほこる裁断機
プラス 裁断機 コンパクト断裁機 PK-113 裁断幅A4タテ 26-310
自炊の定番、50枚一気に高速裏表スキャン
富士通 ScanSnap iX500
けっこうな出費でしたが、私の青春の証とも言える雑誌のためです。
PDF化は、JPEG to PDFというフリーウェアを使っています。英語版で一般向けではないかも。
結果、30分~1時間で一冊の雑誌をPDF化することができました。
PDFのサイズが大きくて、開くのとめくるのに時間がかかります。パーフェクトじゃないけど、しょうがない。想定内です。
でも、ここで想定外の大問題が発覚しました。
私の所有する雑誌は、300冊以上。
平日は仕事の関係で、自炊はしていられません。自炊作業は土日になります。
土日で6~7冊ほどの自炊をこなしていくとして、作業完了までには、約1年かかります。
1年もの間、両親をごまかし続けるのはムリです。
そこで、保管スペースを借りました。
最初は、本を置くんだからということで「美術品を保管するレベルのトランクルーム」を考えていました。
でも、お高い。
仮置きするだけなのだから、保存用のプラスチックのケースに雑誌を入れて、近くの屋外コンテナに預けることにしました。
下見に行ってみると、思ったよりも密閉性があります。
料金は、室内トランクルームに比べると激安。
万が一を考えて、保管ボックスにシリカゲルを入れ、床には、すのこを置きました。
苦労したのは、自宅からコンテナへの運搬です。
父の車を借りて、3週に分けて運びました。
父も手伝ってくれたのですが、運んでいる最中に腰を痛めてぎっくり腰になってしまい、それ以降は私が1人で運搬しました。
体が痛い。私の腰もヤバイ。運動不足を痛感です。
家には約100冊ほど残しておいて、自炊が完了したらコンテナから本を運んでくるというわけです。
自炊が完了して、バラバラになった雑誌を見ると少し悲しい気持ちになりましたが、仕方ありません。スキャンデータはバックアップを取って、絶対無くさないようにしないといけないと思いました。
思いましたが、ファイルの総容量が2テラを超えたあたりから、無理だバックアップ無理だ…と諦めました。
6ヶ月経過し、雑誌の量はかなり減りました。
減りましたが、まだ半分なのかと思うと気が遠くなります。
でも…床抜け事件が起こらなくてよかった…と思いつつ、残りの雑誌を自炊しています。
今回利用したコンテナはこちら。
minikuraなどの「宅配型トランクルーム」の方がお安いのですが、頻繁に出し入れする必要があったので、好きなタイミングで無料で出し入れできるタイプにしました。