ヤマト運輸デジタルサービス最新動向と物流業界革新への挑戦

ヤマト運輸デジタルサービス最新動向と物流業界革新への挑戦

ヤマト運輸デジタルサービス革新

ヤマト運輸デジタルサービス革新の全貌
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CAFIS Tap to Pay導入

7万台の配送管理端末で決済受付を実現し、専用端末の負担を軽減

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マルチデジタルキープラットフォーム

オートロック付きマンションでの置き配を可能にする統合システム

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AI予測システム

機械学習による業務量予測とオペレーション効率化の実現

ヤマト運輸デジタルサービス配送端末決済革新

2025年5月下旬より、ヤマト運輸では全国のドライバーが保有する約7万台の業務端末において「CAFIS Tap to Pay®」の稼働が開始されました。このサービスは専用端末が不要なコンタクトレス決済を実現し、従来のドライバーが携行していた決済専用端末を不要とする画期的なシステムです。

 

配送管理端末(汎用スマートフォン)に専用アプリケーションをインストールするだけで、代金引換えや運賃精算の決済が可能となり、ドライバーの負担軽減を図っています。従来は決済専用端末の故障時の端末手配や端末入替時の購入費用が大きな負担となっていましたが、本サービスにより導入時の端末購入費用、管理負担、複数種類の端末を持ち歩く身体的負担が軽減されています。

 

業務効率化の具体的効果

  • 専用端末購入費用の削減 💰
  • 管理負担の軽減 📋
  • ドライバーの身体的負担軽減 🚶‍♂️
  • 集荷・配送・決済の一連業務統合 🔄

ヤマト運輸デジタルサービスプラットフォーム基盤

ヤマト運輸では最先端のテクノロジーを取り入れたデジタルプラットフォーム「Yamato Digital Platform(YDP)」を構築し、データのリアルタイム連携と分析・活用を推進しています。この基盤上で稼働する様々なサービスから抽出したデータを活用し、業務量予測の高度化とオペレーションの効率化に取り組んでいます。

 

YDP上では機械学習により月次で予測モデルを改善し、中・大口顧客からのセール実施予定や販売見込み情報を集約・反映するアルゴリズムを構築することで、予測精度の向上を実現しています。3カ月先までの日別業務量予測に基づき、宅急便の営業所や仕分けターミナル、幹線輸送の人員・車両計画等を作成し、安定的かつ高品質なサービス提供とコストの適正化を両立しています。

 

YDPの主要機能

機能 効果
リアルタイムデータ連携 業務効率化とサービス品質向上
機械学習予測モデル 3カ月先までの業務量予測精度向上
アルゴリズム最適化 人員・車両計画の自動化
オペレーション統合 コスト適正化と品質維持の両立

ヤマト運輸デジタルサービスオートロック解錠システム

ヤマト運輸が開発した「マルチデジタルキープラットフォーム」は、複数のデジタルキーを一括管理できる業界初のシステムです。2022年3月28日から「EAZY」を配達するドライバーの端末に、オートロック付きマンションのエントランスをデジタルキーで解錠する機能が追加され、事前指定いただいたお客様への置き配が実現されています。

 

このシステムは、顧客の解錠承認を前提としたワンタイムパスワードを活用してセキュリティを担保し、安心してご利用いただける仕組みとなっています。複数の異なるデジタルキーを一つのシステム上で同時に管理でき、配達情報ごとにオートロック解錠に必要なワンタイムパスワードが発行される高いセキュリティを実現しています。

 

システム導入企業には株式会社ライナフ、株式会社ビットキー、株式会社MIWA Akerun Technologies等6社が参画し、段階的にサービスエリアを拡大しています。

 

解錠プロセス

  1. 荷物発送当日の配達予定通知 📧
  2. 顧客による置き配場所選択・オートロック解錠同意 ✅
  3. ドライバーによる配達荷物バーコードスキャン 📱
  4. 解錠の正当性確認・ボタン有効化 🔓
  5. 指定場所への置き配・撮像確認 📸

ヤマト運輸デジタルサービス業務効率化システム

ヤマト運輸では地理情報システムを活用した「エリアマネジメントシステム」を開発し、荷物情報を一元的に集約して配達業務の効率化を図っています。従来の紙の地図にメモを記入するアナログ手法から、デジタル地図上で地域を選択するだけで荷物量の集計を行うシステムへと大幅に改良されました。

 

このシステムにより集計・検討の時間が大幅に削減され、地理的に隣接しているエリアの担当調整などの意思決定に集中して取り組める環境が整備されています。配送伝票を読み取り配達先住所や時間帯指定に基づく集配ルートを自動作成する機能の開発も進めており、集配業務のさらなる効率化を推進しています。

 

また、資材の棚卸や荷物の異常報告等のバックオフィス業務のデジタル化・効率化により、セールスドライバーやゲストオペレーターなどの第一線社員がより顧客対応に集中できる環境整備を進めています。

 

エリアマネジメントシステムの効果

  • 荷物量集計時間の大幅削減 ⏰
  • 地理情報に基づく最適な担当エリア配分 🗺️
  • 配送ルート自動作成による効率化 🚛
  • バックオフィス業務のデジタル化推進 💼

ヤマト運輸デジタルサービス顧客体験向上戦略

ヤマト運輸では登録数5,000万人を超える会員サービス「クロネコメンバーズ」を2022年3月よりYDP上に移行し、配送状況のリアルタイム連携と各種情報の一元化表示を実現しています。従来は不在連絡票やホームページで個別に確認が必要だった情報が、公式アプリで荷物状況、受け取り場所、日時の変更まで一括して行えるようになりました。

 

新サービス「EAZY」では、ECの持続的な成長を実現する「ECエコシステム」の確立に向けて、EC利用者・EC事業者・配送事業者をデジタル情報でリアルタイムに連携し、購入・配送・受け取りの利便性と安全性、効率性を徹底して向上させています。通常の対面受け取り以外に、玄関ドア前、自宅宅配BOX、ガスメーターBOX、物置、車庫、自転車のかご、建物内受付/管理人預けなど、多様な指定場所での受け取りに対応しています。

 

また、2025年4月には聴覚障がいのある方・外国語ユーザーがイラストを指差しするだけで宅急便の発送ができる「コミュニケーションボード」を導入し、大阪・関西万博会場内の宅配・手荷物一時預かりカウンターや東京都内と関西エリアの767営業所に先行導入されています。

 

顧客体験向上の取り組み

  • クロネコメンバーズ5,000万人の情報一元化 👥
  • EAZYによる多様な受取場所対応 📦
  • リアルタイム配送状況確認機能 📍
  • アクセシビリティ向上への配慮 ♿